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人権

最終更新日: 2019.06.28
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ファーストリテイリンググループ 人権方針

ファーストリテイリングは、グローバルで事業を展開する企業として、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則(以下、UNGP)」をはじめとする国際基準に則り、「ファーストリテイリンググループ 人権方針」を定め、人権尊重の取り組みを推進しています。この方針は、ファーストリテイリンググループの全従業員に適用されます。また、生産パートナーとビジネスパートナーに対しても、同様の方針を採用するように継続して働きかけ、協働して人権尊重を推進します。

人権方針を遵守するための行動規範は、以下のコードオブコンダクトに記載されています。

人権委員会

ファーストリテイリングは2018年7月から、人権尊重の取り組みを推進するため、人権委員会を設置しています。外部有識者を委員長に選任し、委員は社外取締役、社外監査役、常勤監査役、および法務・コンプライアンス部、人事部、生産部、サステナビリティ部などを担当する執行役員が務めています。

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委員会は、人権方針に基づく人権尊重の責務が果たされ、その業務執行が適正に行われるよう、助言・監督します。例えば、各ステークホルダーからホットラインに寄せられた、人権侵害事象の調査と救済措置への助言・勧告をします。また、各事業部門に対して、人権擁護に関わる教育啓発活動、および人権デューディリジェンスの実行への助言・提言を行います。

2018年度の人権委員会の主な成果は、下記のとおりです。

  • 13部署(物流、出店開発、IT、購買、R&D、マーケティング、カスタマーセンター、営業、営業支援、人事、法務、PR、サステナビリティ)を対象とした、人権デューディリジェンス(事業活動における人権侵害リスク範囲の特定と評価、改善策・教育の仕組み)の方法とプロセスに対し、助言を行いました。
  • ファーストリテイリンググループ全従業員に対する人権研修のプランを確認し、助言を行いました。
  • お客様の人権侵害防止の取り組みを強化するため、マーケティング部門に対し、広告表現における人権配慮のガイドライン策定を要請しました。
  • 海外事業における自社従業員向けホットラインの体制と運用の強化を要請しました。

また、全社のリスクを一元管理する組織として、取締役会直下にリスクマネジメント委員会を設置しており、人権は、リスクマネジメント委員会が扱うリスク項目のひとつとされています。サステナビリティ部を担当する執行役員が、リスクマネジメント委員会の人権担当委員を務めています。

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人権教育

ファーストリテイリングは、従業員の人権尊重に対する理解を深めるために、人権教育を推進しています。「ファーストリテイリンググループ コードオブコンダクト」には、基本的な人権尊重の考え方が記載されており、これを毎年、全従業員が理解できるよう、Eラーニングを活用し、周知徹底しています。

コードオブコンダクトの研修に加えて、ファーストリテイリンググループの全従業員に、毎年人権研修を提供することを目標としています。2018年度は、国内ファーストリテイリンググループの本部従業員を対象に、人権研修を開始しました。2019年度は、対象を拡大し、国内ファーストリテイリンググループの店長にも人権研修を実施しています。

米国の人権NGOによるワークショップを実施

2018年1月、UNGPを推進する米国の人権NGOであるShiftを招き、人事部、サステナビリティ部、法務・コンプライアンス部、生産部の執行役員・管理職などに対し、ワークショップを実施し、グローバル企業に求められる人権尊重や人権リスクへの理解を深めました。同年7月からは、トレーナー養成研修を開始し、スペシャリストを育成することにより、グループ各社への人権教育を拡大する予定です。

執行役員を対象とした人権研修を実施

2018年7月、外部有識者を講師に招き、執行役員を対象に「ビジネスと人権」をテーマとした研修を実施しました。サプライチェーンにおける人権侵害や、商品デザインや広告表現で問題が生じた事例などが紹介され、ディスカッションや質疑応答を通して、アパレル産業で発生しうる人権問題への理解を深めました 。

人権デューディリジェンス

事業とサプライチェーン全体で影響を受ける人々の人権尊重のため、UNGPに基づいた人権デューディリジェンス(事業活動における人権侵害リスク範囲の特定と評価、改善策・教育の仕組み)の計画を作成し、各事業部門が計画に基づき継続的に実施しています。人権デューディリジェンスのプロセスには、新規取引や生産国などの新しい事業環境の評価も含まれており、取引先工場のモニタリングやステークホルダーとのエンゲージメントを通じたリスク評価が行われています。

人権デューディリジェンスのプロセス

人権デューディリジェンスのプロセス

人権に関するホットライン窓口と救済措置

ファーストリテイリングは、従業員だけではなく、お客様、地域社会、取引先、サプライチェーンで働く人々など、あらゆるステークホルダーに向けた、人権に関するホットラインを設けています。事業を展開する国や地域のホットラインは、各地域の言語に対応しています。通報があった場合は、人権委員会事務局が調査を実施し、救済策を検討、関連部署に是正を要請します。深刻な事象に関しては、人権委員会に上程します。人権委員会は、救済措置を審議し、関連部署に助言・勧告を行います。また、通報者のプライバシーを保護するとともに、報復行為を禁止し、不利益な取り扱いは一切認めていません。

人権に関するホットライン窓口と救済措置

サプライチェーンにおける人権尊重

人権尊重を徹底したサプライチェーンを実現するために、取引先工場が生産活動を行う上で遵守すべき項目を「生産パートナー向けのコードオブコンダクト」として定め、その遵守状況を確認するために、労働環境モニタリングを定期的に行っています。

リスク評価や取引先工場のモニタリングを通じて、サプライチェーンにおいて特にリスクの高い人権課題を特定しています。ファーストリテイリングが特にリスクの高い人権課題としているのは、児童労働、強制労働、抑圧とハラスメント、建物の安全性欠如、組合結成の妨害、ストライキの不当な解散、苦情を申し立てた従業員に対する報復行為、賃金の不払い、虚偽報告などの透明性に関する問題、未承認の委託先への外注です。各課題のリスクの影響度や発生可能性を評価し、未然防止の取り組みや発生時の適切な対応につなげています。

人権課題の解決に向けたステークホルダーとの連携

人権課題を深く理解し、より適切な手段で対応するため、ステークホルダーと連携した取り組みも進めています。

・児童労働の防止
児童労働は、子どもたちの健全な成長を阻害するとともに、教育の機会を奪うことにもなる深刻な社会課題です。ファーストリテイリングは、「子どもの権利とビジネス原則」などに基づき、児童労働の撤廃と防止に取り組んでいます。
サプライチェーンにおいては、児童労働防止のための施策を講じるよう取引先工場に求めています。「生産パートナー向けのコードオブコンダクト」に児童労働の禁止を明記し、労働環境モニタリングでは、取引先工場が従業員を採用するときに、信頼できる身分証明書を用いて年齢をチェックしているかなどを確認しています。特に児童労働のリスクが高いミャンマーの取引先工場に対しては、2018年、現地の団体とパートナーシップを組み、児童労働のリスクや防止策、若年労働者に関する法令についてのトレーニングを実施しました。トレーニングでは、適切な採用プロセスや年齢確認方法、問題が発見されたときの是正策についての説明を行いました。トレーニング実施後、参加した取引先工場は社内規程の策定や見直しを行い、採用時のより厳密な年齢確認プロセスの構築に取り組んでいます。
今後も現地団体とのパートナーシップを強化しながら、取引先工場における採用活動や若年労働者に関する法令対応を支援していきます。

・責任ある雇用
ファーストリテイリングは、人身取引を含む強制労働を絶対に許容しない方針を明確にしています。とりわけサプライチェーンにおいて、出稼ぎ労働者は差別的な処遇を受けやすい立場にあります。こうした立場にある労働者が雇用時や雇用中に不当に扱われていないか確認するとともに、雇用側の取引先工場に対するトレーニングなどの取り組みを強化していきます。
また、2019年2月、ファーストリテイリングは、公正労働協会(FLA)とアメリカン・アパレル・フットウエア協会(AAFA)が2018年10月に策定した「責任ある雇用」に関する業界コミットメントへの支持を表明しました。これは、労働者による雇用手数料の負担など、グローバルなサプライチェーンにおける出稼ぎ労働者に対する強制労働のリスクを低減するための、業界をあげたコミットメントです。全世界の取引先工場と協力して、以下の状況が実現されるよう取り組みます。

  • 労働者が雇用手数料を負担しないこと
  • 労働者がパスポートを自己所有し、移動の自由が確保されていること
  • 採用前に基本的な労働条件が通知されていること

・生活賃金
サプライチェーンで働く人々のより豊かで安定した暮らしの実現に向けて、ファーストリテイリングは最低賃金の保障だけではなく、生活賃金の実現を目指しています。
ファーストリテイリングは、「生産パートナー向けのコードオブコンダクト」の中で、賃金は、衣食住などの基本的なニーズを満たしたうえで、相応の社会生活が営める水準であるべきとし、そのような賃金を達成していくための取り組みを行っていきます。
ファーストリテイリングが2015年に加盟した公正労働協会(FLA)は、公正な生活賃金の実現にコミットしています。FLAは、グローバル生活賃金連合の「アンカー計算法」に基づき、工場の賃金データの収集を行っています。FLAの取り組みの特徴は、FLAが生活賃金を定義するのではなく、さまざまな団体の手法を用いて、賃金のベンチマーキングと各地域の工場従業員ニーズの理解を進めている点にあります。ファーストリテイリングは、FLAと協働し、取引先工場の賃金支払い状況を分析したうえで、生活賃金と実際の賃金に差があった場合の対応方法を模索していきます。

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カリフォルニア州サプライチェーンの透明性に関する法律(SB657)および英国現代奴隷法2015の定めに従い、声明を公表しています。

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従業員の多様性を尊重

ファーストリテイリングは、従業員の人種・民族・国籍・出身・年齢・性別・宗教・思想・性的指向・障がいなどによる差別を行わず、従業員全員が多様な働き方で活躍できる職場づくりを目指しています。

障がい者雇用の推進

国内ユニクロ事業では2001年から、「1店舗に1名」を掲げ、障がい者雇用を継続しています。2017年8月末現在、ファーストリテイリンググループの16の国と地域で1,540人の障がいを持つスタッフが働いています。障がい者雇用を通じて、障がい者と健常者がチームとして共に働く喜びを感じ、お互いに成長する機会につながっています。

難民雇用の推進

2012年から、難民雇用に取り組み、2018年10月末現在、ユニクロ店舗で82名の難民を雇用しています。

多様な働き方を推進

国内ファーストリテイリンググループでは、時短勤務制度、在宅勤務制度、フレックスタイム制度などの多様な制度を導入し、従業員にとって働きやすい環境を整えています。

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女性の人権尊重

女性の人権尊重と活躍推進の取り組み

ファーストリテイリングは、「女性差別撤廃条約」に基づき、女性の人権を尊重することを約束し、女性に対するハラスメント、脅迫や暴力を禁じています。
具体的な取り組みとして、言葉の暴力、マタニティハラスメント、セクシャルハラスメントの事例解説を含む、役職者向けハラスメント研修の導入を進めています。ダイバーシティ推進チームでは、国内ファーストリテイリンググループにおいて、出産・育児に関する情報の共有や、女性従業員の意見を人事制度に反映するための「女性活躍推進ネットワーク組織」を運営しています。

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国連女性機関とのパートナーシップにより女性の地位向上に貢献

2019年5月、ファーストリテイリングと国連女性機関(UN Women)は、アパレル産業における女性の地位向上に貢献することを目的としたグローバルパートナーシップを締結しました。ジェンダー平等と女性のエンパワーメント推進に特化した国連機関であるUN Womenとのグローバルパートナーシップ締結は、アジアのアパレル企業として初となります。

このグローバルパートナーシップの下、ファーストリテイリングは2019年から2年間で160万米ドル(約1億7,000万円)を拠出する意思を表明し、UN Womenとの共同プロジェクトを発足。ファーストリテイリングの主要生産拠点であるアジアの取引先縫製工場で働く女性を対象に、キャリア形成を支援する独自のプログラムを開発、展開します。また、ファーストリテイリンググループ内でも、女性の一層の活躍とダイバーシティ推進を目指し、UN Womenと共同で管理職を対象としたトレーニングプログラムを実施します。多様な価値観を持つ従業員が安心安全な環境で能力を発揮できる企業風土の醸成を推進します。

ファーストリテイリングとUN Womenの共同プロジェクトでは、縫製産業の女性のキャリア形成に注力し、以下の3つの領域で支援プログラムを展開していきます。

  1. 女性管理職の育成: 生産ラインを監督するスーパーバイザーなど女性管理職層の育成により、次世代も含め縫製産業で持続的に女性が活躍できる環境を創出。

  2. 新たなスキル習得機会の提供: 機械操作など時代に即したスキルの習得機会を提供し、女性のキャリア選択の幅を広げ、持続的なキャリア構築を支援。

  3. ジェンダー意識の改革: 女性だけでなく、雇用者である工場経営陣や男性管理職層の意識改革により、女性の活躍を後押しする風土を醸成。

初年度は、バングラデシュ、中国、ベトナムの3カ国の取引先縫製工場を対象に、地域ごとに固有の課題を特定するアセスメントを実施。その結果に基づいて、次年度からこれら3カ国の主要取引先工場約200工場から管理職候補として推薦された女性を対象に支援プログラムを提供します。

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