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社会への宣言

最終更新日: 2023.05.16
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ファーストリテイリングは、グローバルに事業を展開していくうえで、国と地域で定められている労働環境や人権に関する法令を遵守し、すべての事業活動において誠実に行動していきます。

カリフォルニア州サプライチェーンの透明性に関する法律(SB657)および英国現代奴隷法2015について

株式会社ファーストリテイリングとそのグループ会社(以下ファーストリテイリング)のステートメント

ファーストリテイリングは、「本当に良い服」を創造し、世界中のお客様に良い服を着る喜びをお届けすることを使命としています。「本当に良い服」の概念には、ビジネス活動のすべての側面において、誠実な行動をし、人権を尊重し、環境に配慮することも含まれます。

このステートメントは、カリフォルニア州サプライチェーンの透明性に関する法律(SB657)および英国現代奴隷法2015の定めに従い、ファーストリテイリングの2022年8月期の会計年度に行った取り組みを公表するものです。ファーストリテイリングが、そのサプライチェーンおよび自らの事業におけるいかなる部分においても、奴隷労働や人身取引が行われないようにするための措置を提示するものです。

ファーストリテイリングの事業とサプライチェーン

ファーストリテイリングは、カジュアルウェアブランド「ユニクロ」を中核として、日本市場だけでなく、世界市場で事業を展開するアパレル製造小売業グループです。中核ブランドであるユニクロの商品は、当社の生産事務所がある中国、ベトナム、インドネシア、バングラデシュ、インドなどで主に生産されています。各国にある取引先工場との強固なパートナーシップを通して、ファーストリテイリングは、素材や服の生産活動にかかわるすべての人の健康や安全、人権と、法律で保証された権利が守られた職場環境づくりをめざしています。

奴隷労働および人身取引防止に関する方針

私たちは、グローバルで事業を展開する企業として、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)」をはじめとする国際基準に則り、「ファーストリテイリンググループ 人権方針」を定め、人権尊重の取り組みを推進しています。

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自社の使命に則り、人身取引や奴隷労働を含む人権問題に関して、サプライチェーン全体の人権デューディリジェンスを実施し、製品が一貫して倫理的な環境で生産されていることを確認します。ファーストリテイリングは、この問題に関する知識および情報を最新に保つため、監査会社やコンサルタントなどの民間の専門家に助言を求めるとともに、人権問題に取り組む団体の発表資料を定期的に参照しています。

また、倫理的な事業活動を行うことと、人権を尊重するという原則にもとづき、「生産パートナー向けのコードオブコンダクト」を策定し、取引先工場に遵守を誓約することを義務づけています。コードオブコンダクトは、児童労働・強制労働・人身取引・抑圧とハラスメントを明確に禁じ、関連する法令の遵守を求めています。

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さらに、2019年2月、公正労働協会(FLA)とアメリカン・アパレル・フットウェア協会(AAFA)が2018年10月に策定した、責任ある雇用に関するコミットメントへの支持を表明しました。全世界の取引先工場と協力して、以下の状況が実現されるよう取り組んでいます。

  • 労働者が雇用手数料を負担しないこと
  • 労働者がパスポートを自己所有し、移動の自由が確保されていること
  • 採用前に基本的な労働条件が通知されていること

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労働環境モニタリング

ファーストリテイリングは、「生産パートナー向けのコードオブコンダクト」が遵守されているかどうか、サプライチェーンの労働環境モニタリングで定期的に確認しています。コードオブコンダクトには、取引先工場が遵守すべき要件として、苦情処理メカニズム(ホットラインなど)の設置も含まれています。労働環境モニタリングで課題が見つかった場合、工場は、問題点の是正や労働環境マネジメントシステムの改善に取り組むことが求められます。改善活動では、問題の根本的な原因を特定し、各工場と一緒になって継続的な改善を進めることを重視しています。コードオブコンダクトの違反を改善できなかった場合は、ファーストリテイリングの企業取引倫理員会に上程され、工場の経営・雇用状況も踏まえた審議を行った上で、取引の停止や見直しを決定します。
また、主要な取引先の縫製工場と素材工場の従業員や従業員代表が、直接、匿名でファーストリテイリングに相談できるホットラインも設置しました。

「生産パートナー向けのコードオブコンダクト」は、取引先工場が署名の上、その取引先である上流工程の工場にも適用することを求めています。さらに、紡績工場や原材料素材レベルまで労働環境モニタリングの対象を拡大し、サプライチェーン全体における人権デューディリジェンスと人権リスクの未然防止に努めます。そのために、サプライチェーン全体のトレーサビリティを追求し、原材料調達の最上流まで、自社従業員による訪問や第三者機関による監査、第三者認証などを通じて労働環境の確認を進めていきます。

透明性

ファーストリテイリングは、サプライチェーン全体の透明性を向上させ、労働環境改善、人権尊重、環境保全に対する責任を明確にするために、2017年から縫製工場リストの公開を開始しました。その後、公開対象を拡大し、継続取引予定の全縫製工場、当社商品の素材を継続的に生産している素材工場、縫製工場が一部の加工工程(洗いやプリントなど)を委託している工場を公開しています。工場リストは半年ごとに更新しています。

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トレーニングおよび能力強化

さらに、商品と素材の調達に責任をもつ従業員およびマネジメント層に対しては、労働環境モニタリングの結果についてのトレーニングや改善指導を行います。また、サプライチェーンにおける人権・環境問題の重要性についても、意識向上のためのトレーニングを行っています。
取引先工場にも、定期的に同様のトレーニングを導入しています。

詳細は当社 WEB サイトをご確認ください。

このステートメントは、株式会社ファーストリテイリングの取締役会において、2022年12月15日に承認され、取締役を代表して以下の者が署名をしました。

株式会社 ファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長 柳井 正

2022年12月15日

■過去のステートメント

フランス人権デューディリジェンス法について

2017年3月27日に発効したフランスの人権デューディリジェンス法(Law No. 2017-399)に基づき、ファーストリテイリングのデューディリジェンスに関する年次報告書「Plan de Vigilance」を公開しています。「Plan de Vigilance」では、ファーストリテイリングのフランス商法上の子会社だけではなく、取引先にも適用されるデューディリジェンスの原則やルールについて記載しています。これらの原則やルールのもと、人権、健康と安全性、地球環境などにおける深刻なリスクについて事前に回避するための取り組みを行い、年次報告書において定期的な進捗の報告を行います。

「Plan de Vigilance 2020」はこちらをご覧ください(フランス語のみ)

豪州現代奴隷法について

2019年1月1日にオーストラリアで施行された現代奴隷法(2018年)に基づき、ファーストリテイリングにおける現代奴隷などの人権リスクに対する取り組みおよびユニクロオーストラリアにおける活動について、ステートメントを公表しています。

ステートメントはオーストラリア国境警備隊のサイトをご確認ください(英語のみ)

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