最終更新日: 2024.04.30
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ファーストリテイリングは、社会からのご意見やご要望を企業活動に活かし、さまざまな課題の解決や新たな価値を創造するために、ステークホルダーとの継続的な対話を実施し、外部団体と連携して取り組みを推進しています。
国連グローバル・コンパクト
2018年10月、ファーストリテイリングは、世界共通のサステナビリティ課題の解決に向けた国際的な取り組みである、国連グローバル・コンパクト(UNGC)に署名しました。
UNGCが掲げる、「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」の4分野からなる10の原則を支持し、その実現に向けた努力を続けてまいります。
【国連グローバル・コンパクトの10原則】
人権 |
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労働 |
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環境 |
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腐敗防止 |
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ステークホルダーとの対話
ファーストリテイリングは、多様な機会を通じてステークホルダーとの対話を実施しています。主な対話方法は下表の通りです。
主な対話方法 | |
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お客様 |
関連リンク |
従業員 |
関連リンク |
取引先 |
関連リンク |
株主・投資家 |
関連リンク |
グローバル・地域コミュニティ |
関連リンク |
NPO・NGO、有識者 |
関連リンク |
将来世代・若者 |
関連リンク |
業界イニシアティブ |
関連リンク |
一般社会 |
関連リンク |
ファーストリテイリングおよびユニクロは、さまざまなステークホルダーとの価値協創の方針として、マルチステークホルダー方針を策定しています。
外部団体との連携
ファーストリテイリングは、ステークホルダーとの対話を通じて、グローバルな社会的課題への理解を深め、事業活動の継続的な改善を図っています。また、さまざまな外部団体との連携により、アパレル産業全体の重要な環境課題解決の取り組みに参画しています。ファーストリテイリングが連携する主な組織と取り組みは、下表の通りです。
名称 | 加盟時期 | ミッション | 組織の主な活動内容 |
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サプライチェーンの人権・労働環境の尊重 | |||
繊維・縫製産業における健康と安全のための国際協定 |
2013年8月 |
「バングラデシュにおける火災予防および建設物の安全に関わる協定」を引き継ぐ新たな協定として、アパレルブランド各社と労働組合の協力により、2021年に発足。 |
縫製工場の防火・電気保安・建物安全性検査の実施、職業安全衛生委員会など工場の管理体制強化支援を行う。工場従業員が安全性の問題を通報できるホットラインの運営や、工場従業員に対する防火・建物安全のトレーニングも実施している。 |
公正労働協会(FLA) |
2015年7月 |
企業、市民団体、大学などの協働により、労働者の権利を保護し、労働環境を国際標準に適合するよう改善する。 |
加盟ブランドおよび工場に対し、サプライチェーン全体にわたりFLAの労働環境基準を導入するための支援を行う。加盟ブランドおよび工場の労働環境モニタリングを評価し、改善のための指摘を行う。また、労働環境の課題解決に向け、加盟ブランドや工場と市民団体など、さまざまなステークホルダーとの連携を促進する。 |
ベターワーク |
2015年12月 |
国際労働機関(ILO)と世界銀行グループの国際金融公社(IFC)の共同プログラムで、政府、グローバルブランド、工場経営者、労働組合や工場従業員など、さまざまな企業や団体、人々と協働し、アパレル、フットウェア業界のサプライチェーンの安定性や競争力を高め、工場労働者の権利向上や労働環境の改善を実現する。 |
加盟工場に独自の監査、トレーニングや改善提案を行い、労働環境管理の方針や体制の強化を促進する。また、各国における現地活動で得た知見を活用し、各国政府に対する政策策定や計画立案なども支援する。 |
国際労働機関(ILO) |
2019年9月 |
幅広い労働の問題に取り組む国際連合の専門機関。 |
仕事の創出、社会的保護の拡充、社会対話の推進、仕事における権利の保障の4つの主要戦略目標に基づき、ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する。 |
環境への配慮 | |||
Cascale |
2014年9月 |
300以上のアパレルやフットウエア、テキスタイル業界の主要ブランドや企業、メーカー、業界団体、NGOや学術機関で構成される非営利団体。公平で健全な消費財業界の実現を目指して、アパレルやフットウエア、テキスタイル業界などのあらゆるステークホルダーの連携を推進する。 |
サプライチェーンの環境負荷・社会的影響を測定する業界共通ツール(Higgインデックス※)を開発・普及させる。
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テキスタイル・ |
2017年8月 |
繊維業界のバリューチェーンにおいて、持続可能性を推進する世界的な非営利団体。世界の繊維産業による負荷を最小限に抑え、良い影響を最大化することで、環境の保護・回復および人々の生活の向上に取り組む。 |
学習機会、ツール、基準、データなどの提供や、一企業では解決が難しい業界全体の課題に取り組むためのコミュニティの構築により、持続可能な繊維および素材分野におけるリーダーを育成する。 |
ベター・コットン・ |
2018年1月 |
世界中の綿花生産者、綿花が育つ環境、綿花産業の未来のために、綿花生産をより良くする。 |
農地から店舗まで、セクターを超えて人々と組織をつなぎ、環境、農業コミュニティ、綿花生産地域の経済面で、測定可能かつ継続的な改善を促進する。 |
有害化学物質排出ゼロ(ZDHC) |
2019年3月 |
テキスタイル、レザー、フットウェアのバリューチェーンにおける有害化学物質の排出ゼロに向けて取り組む。 |
制限物質の特定や準拠、排水検査、監査、調査、情報公開、トレーニングなどにおいて、業界共通の基準や手法の開発・普及を促進する。 |
マイクロファイバー |
2019年9月 |
テキスタイルの製造と製品ライフサイクルからマイクロファイバーの環境への放出を最小限に抑えるため、テキスタイル産業向けの実用的なソリューションの開発を促進する、業界横断型の会員制非営利団体。 |
「テキスタイルから環境へのマイクロファイバーの放出が適正に管理されている未来」をビジョンに掲げ、学術的研究結果の生産プロセスでの実践を支援し、生態系を守るための具体的なソリューションをブランド、小売、サプライヤーに提供する。 |
クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス |
2019年10月 |
地球環境の新たな課題である海洋プラスチックごみの問題解決に向けて、プラスチック製品の持続可能な使用や代替素材の開発・導入を推進し、官民連携を通してイノベーションを加速させる。 |
プラスチックごみの問題解決に向けて、以下を推進する。①素材の提供側と利用側企業の技術・ビジネスマッチングや先行事例の情報発信を通じた情報の共有、②研究機関との交流やセミナーによる最新技術動向の把握、③国際機関、海外研究機関との連携や発展途上国への情報発信などの国際連携、④プラスチック製品の有効利用に関わる企業間連携の促進について検討。 |
AFIRMグループ |
2020年9月 |
アパレル・フットウェアブランドが加盟する、サプライチェーンにおける有害化学物質の使用削減と環境影響の低減に取り組む団体。 |
アパレル・フットウェア製品に使用される制限物質の管理レベルを向上させるため、関連法規制の監視のほか、ガイダンスツールや研修サービスの提供などの取り組みを行っている。また、制限物質リスト(RSL)に関する情報のサプライチェーンへの浸透促進や、RSL管理の改善のための意見交換などを行っている。 |
エレンマッカーサー財団ネットワーク |
2022年1月 |
エレンマッカーサー財団による、世界の循環経済をリードするネットワーク。財団は循環経済への移行を加速させることをミッションとしており、このネットワークは、ビジネス、政府、自治体、学術機関、イノベーターなど、さまざまなステークホルダーをつなぐためのプラットフォームを提供する。 |
メンバーに対し、①イベント、ワークショップ、年次総会、プロジェクトなどに参加する機会②資源循環の取り組みを支援し、達成状況を測定するためのフィードバックやツール③教育プログラム④他メンバーとのネットワーキングの機会を提供する。 |
スマートフリートセンター(Smart Freight Centre (SFC)) |
2023年7月 |
世界の物流業界が、温室効果ガス(GHG)排出量を追跡し可視化することで、2030年までに10億トンのGHG排出量を削減する。さらに、1.5℃目標と整合性を保ちながら、2050年またはそれ以前にGHG排出量ゼロを達成するよう物流業界を導く。 |
物流業界におけるGHG排出量の測定を可能にし、組織の透明性と説明責任を推進する。また、物流関係者間のコラボレーションを促進し、知識を共有するなど、共にインパクトを生み出す。さらに、脱炭素化ソリューションの導入を加速するために、企業の物流部門を教育、訓練する。 |
Canopy |
2018年4月※ |
国際的なソリューション主導型のNPO。企業と協働して繊維製品やパッケージのサプライチェーンから高リスクにある森林からの原材料を排除し、古代森林・危機に瀕した森林など保護価値の高い森林を守る取り組みを推進している。 |
取り組みの1つであるCanopyStyle initiativeでは、サプライチェーンスクリーニング、リスクアセスメント、循環型ソリューションに関するインサイトや、ビスコースとレーヨンの世界的な生産者を7つのカテゴリーで評価するHot Button Reportなどのツールをブランドに提供している。550以上のブランドがこのイニシアティブに参加し、サプライチェーンのリスクを排除するとともに、環境パフォーマンスを強化し、低炭素次世代素材の使用を推進している。 |
Fashion Industry Charter for Climate Action (U NFCCC) |
2020年1月 |
1994年3月に発効した国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の事務局が定めたファッション業界に向けた気候変動に関する行動憲章。 参加企業は、コラボレーションを通じて、業界横断でパリ協定に沿った気候変動対策を実施することにコミットする。 |
専門家、投資家、環境擁護者等のステークホルダーと連携しながら、GHG 排出量削減目標の達成に必要なアクションプランやツール等を開発し、ファッション業界に係る脱炭素化戦略を策定・実行している。 |
Policy Hub |
2023年1月 |
アパレル・フットウエア業界が一体となって、循環型社会の実現に向け、欧州の繊維産業に関わる政策提言を行う。 |
技術的な専門知識を有するパートナーと協働しながら、ブランド、小売業者、製造業者、NGOなど、アパレル・フットウエア業界の700以上のステークホルダーを代表して、循環型産業へ移行するための新しい法的枠組みの策定や政策協議等を推進する。 |
GFA (Global Fashion Agenda) |
2022年11月 |
ファッション業界全体のサステナビリティを推進するNPO。ネット・ポジティブなファッション業界をビジョンに掲げ、あらゆるステークホルダーに対して働きかけ、取り組み推進を促す。 |
最新の業界データに基づく詳細な分析・レポートの提供や、ファッション業界のサステナビリティをテーマにさまざまなステークホルダーが議論する場としてGlobal Fashion Summitを世界各地で開催している。また、Global Textiles Policy Forumをローンチし、繊維産業に関わるグローバルな政策提言を行っている。 |
コミュニティとの共存・共栄 | |||
スペシャルオリンピックス |
2002年6月 |
知的障がいのある方々に、さまざまなスポーツトレーニングとその発表の場である競技会を提供している国際スポーツ組織。 |
ボランティアの育成、全国大会の開催、世界大会への選手団派遣を主に、スペシャルオリンピックス活動の普及・促進。 |
国連難民高等弁務官事務所 |
2011年2月 |
1950年に設立された国連の難民支援機関で、難民・国内避難民などを国際的に保護・支援し、難民問題の解決に努めている。 |
難民に対する国際的保護や、緊急事態における物的援助とその後の自立援助など、難民問題の解決へ向けた国際的な活動を先導、調整する任務を行う。 |
Business for Societal Impact (B4SI) |
2021年8月 |
コーポレート・シチズンシップ社による、企業の社会的インパクトを測定・管理するための世界標準規格(フレームワーク)。企業は当フレームワークを利用することで、各活動の社会的インパクトを把握することが可能になる。現在150社以上の企業が参画しており、ベストプラクティスを相互に学び、同業他社への提唱をめざす。 |
フレームワークを活用するメンバーに対し、①活動の最適化など活動の戦略に係る意思決定を可能とする。②社会的インパクトの活動を厳密かつ信頼性の高い方法で測定できるよう支援する。③社会的インパクトを最大化するための方法を共に学ぶためのプラットフォームを提供する。④課題を特定・改善し、ベストプラクティスを生み出す機会を提供する。 |
セーブ・ザ・チルドレン |
2022年6月 |
1919 年に英国にて創設。子どもの権利のパイオニアとして、すべての子どもにとって、生きる・育つ・守られる・参加する「子どもの権利」が実現されている世界を目指し、現在、世界約120カ国で子ども支援活動を展開する国際 NGO。日本では 1986年にセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが設立。 |
国内外で行政や地域社会と連携し、子どもたちとともに活動を行う。海外では保健・栄養、教育などの分野で活動するほか、自然災害や紛争における緊急・人道支援を実施。また、国内では、子どもの貧困問題解決や子どもの権利を広げるための事業のほか、自然災害の緊急・復興支援を通して子どもの権利を実現する活動を行う。 |
公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン |
2022年6月 |
1937年に創設。子どもの権利を推進し、貧困や差別のない社会を実現するために世界75カ国以上で活動する国際NGO。 |
85年にわたり、子どもや若者、地域の人々とともに地域開発を推進。すべての子どもたちの権利が守られるよう、とりわけ女の子や女性への支援に力を入れている。 |
従業員の幸せ | |||
The Valuable 500 |
2021年1月 |
2019 年1月の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)にて、「インクルーシブなビジネスはインクルーシブな社会を創る」という考えのもと、社会起業家のキャロライン・ケーシー氏により発足したムーブメント。障がい者がビジネス、社会、経済にもたらす潜在的な価値を発揮できるように、ビジネスリーダーが自社のビジネスをインクルーシブにする改革を起こすことを目的としている。 |
障がい者のインクルージョンを先進的に進めている企業と、これから取り組みを進めようとしている企業 500 社以上の賛同を得ることをめざしている。また、企業の経営方針に障がい者のインクルージョンを組み込むための取り組みを推進している。 |