最終更新日: 2023.04.05
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社会の未来を担う若者への支援を積極的に行っていきます。子どもや若者のエンパワーメントを後押しするための教育支援、社会進出支援を行います。
若者への支援
コミュニティエンゲージメント目標のひとつとして、子どもたちや若者への支援を掲げています。主な活動は教育支援、社会進出支援です。ファーストリテイリングの従業員が講師となって子どもたちに教える出張授業、ユニクロやジーユーの店舗で実際の店員の経験ができる職業体験、大学進学への奨学金プログラムなどを提供しています。
難民問題や服の大切さを教える届けよう、服のチカラプロジェクト
日本のユニクロ・ジーユーでは届けよう、服のチカラプロジェクトを2013年から開始しました。これは、UNHCR ( 国連難民高等弁務官事務所) とユニクロ・ジーユーが取り組む、小・中・高校生が対象の参加型の学習プログラムです。社員による授業を通じて難民問題への理解を深めた後、子どもたちが主体となって、校内や地域で着なくなった子ども服を回収します。回収した服は、難民などの服を必要とする人々に届けられます。活動終了後に各参加校には難民キャンプで服を寄贈している様子をまとめたフォトレポートが送られます。子供たちは自分たちの回収した服がどのように社会に役立つか、服の持つ大きな役割についても学ぶことができます。
【届けよう、服のチカラプロジェクトのステップ】
- 1.ユニクロ・ジーユー従業員による授業
- 2.生徒たちの校内、地域への子ども服回収への呼びかけ
- 3.子ども服の回収と発送
- 4.ユニクロ・ジーユーからの生徒への報告
2022年は、全国745校、生徒約88,000人が"届けよう、服のチカラ"プロジェクトに参加し、110万着以上の子ども服を回収し、その一部は 難民キャンプに届けました。
また、2021年度には、経済産業省主催 キャリア教育アワード 経済産業大臣賞(大賞)、文部科学省主催 青少年の体験活動推進企業表彰 審査委員会優秀賞、公益財団法人日本デザイン振興会主催 グッドデザイン賞を受賞しています。
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職場体験
日本のユニクロとジーユーの店舗では、小・中・高等学校の生徒たちを対象とした職業体験を実施しています。店舗近隣の小・中・高等学校の生徒が、実際にユニクロやジーユーの店舗の業務を体験し、仕事の意義や、社会の一員として働くことの楽しさや責任を体験します。生徒たちは、お客様満足度アップへのサービスや、チームワークを体験しながら、社会で必要なモラルやマナー、コミュニケーションスキルを学びます。これらの活動は、参加するユニクロやジーユーの店長、店舗スタッフにとっても大切な学びの場となっています。
2022年度は、全国766校、2,266人が職場体験に参加しました。
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アジア女子大学 奨学金プログラム
ファーストリテイリング財団は、世界を舞台に活躍するアジアの女性リーダーの育成と社会進出を支援することを目的にアジア女子大学への寄付を行っています。これにより、経済事情や文化的背景にとらわれることなく、学ぶ意欲のある多くの女性が大学で学ぶ機会を手にしています。
また、ファーストリテイリングは、2014年からアジア女子大学の奨学生に夏季インターシップのプログラムを提供しています。バングラデシュでソーシャルビジネスを展開するグラミンユニクロでR&Dのデザイナーと一緒に現地の女性服を開発したり、東京のファーストリテイリング本社で、特別講座(グローバル経営、インターネットビジネスなど)を受けたり、市場調査を行ったりしています。
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東京のファーストリテイリング本社で特別講座を受けるアジア女子大学の奨学生
Clothes for Smiles
ユニクロが2012年にスタートしたClothes for Smiles(クローズ・フォア・スマイル)プロジェクトは、「未来をつくる子どもたちに夢と希望を届ける」ことを目的として、「ヒートテック」と「ウルトラライトダウン」の売上げから10億円のファンドを設定しました。ファンドのうち5億円を国連児童基金(UNICEF)への支援にあて、残り5億円の活用方法については、公募で、世界中から寄せられた739件のアイディアのうち8つのアイディアを選び、プロジェクト化しました。
バングラデシュ、ガーナ、ジンバブエの女子サッカー活動を通じて、女性の生きる力を応援する「女子サッカープロジェクト」や、公益法人日本財団が主催する日本初のコミュニティ型子ども向けホスピス「TSURUMI こどもホスピス」を支援しています。難病の子どもたちとその家族が、安心と安全を保障された環境で過ごし、心からくつろげる「第2の家」といえる空間を提供しています。
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女子サッカープロジェクトが
ガーナで大会を開催
雇用機会の創出
ファーストリテイリングは、事業がグローバルに拡大するなかで、各地域での雇用創出に貢献するとともに、障がい者、難民・国内避難民の雇用を積極的に行うことで、地域との共存・共栄をめざしています。
ファーストリテイリンググループが創出する雇用
ファーストリテイリンググループは、世界中で事業を展開しており、店舗展開や調達を通じて現地の雇用創出や経済発展に貢献しています。2022年8月末現在、世界中で約11万人の従業員が働いています。取引先工場も世界中に存在しています。例えば、ユニクロの取引先工場は、中国、ベトナム、インドネシア、タイ、カンボジア、バングラデシュ、インドといった国々にあり、取引先工場への発注が、現地で多くの雇用を生み出すことにつながっています。さらに、主要生産拠点に生産事務所を置くことで、取引先工場の生産管理や労働環境整備などを支援しています。
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障がい者雇用
ファーストリテイリングは、障がい者雇用を積極的に推進しています。2001年にユニクロ日本で障がい者雇用を本格的に開始し、国内ユニクロとジーユーの店舗においては1店舗1名以上の採用を目標に、積極的な雇用とやりがいを持って働ける環境づくりに取り組んでいます。さまざまな障がいのある従業員がそれぞれの能力と可能性を広げるために、店長やトレーナーとなる従業員に向けた研修を行っています。障がい者と仕事を一緒に行うことで、チームとして働くことを学んだり、お客様へのサービス精神が培われたりするなど、従業員教育にとってのメリットが大きいことが確認されています。2022年度の国内ファーストリテイリンググループの障がい者雇用率は4.92%*と、日本の法定雇用率(2.3%)を大幅に超えています。さらに、グローバルでも障がい者雇用を推進しています。
*比率の算定は毎年6月1日時点で実施
ユニクロシンガポール アイオン オーチャード店 ジェイソン・ゴウ
シンガポールユニクロ アイオンオーチャード店で働いています。毎朝、納品された商品を受け取り、その箱をバックルームに運び、店頭に商品を補充します。お客様のために働いて役に立てること、お客様と会話することが楽しいです。店舗のスタッフみんなが支えてくれますし、上司からもたくさんのことを学びました。この店舗の一員であることを、幸せに感じています。

ユニクロシンガポール
アイオン オーチャード店
ジェイソン・ゴウ
難民雇用
国内ユニクロでは、2011年から(公財)アジア福祉教育財団 難民事業本部(RHQ:Refugee assistance headquarters)などと連携し、日本で難民認定を受けて定住が認められた難民とその家族を対象とした難民雇用を行っています。毎年、受け入れ人数の拡大を図り、2022年4月末現在では124名 (日本:57名* フランス:28名 ドイツ:13名 イタリア:7名 オランダ:5名 スウェーデン:5名 スペイン:3名 米国:3名 デンマーク:2名 英国:1名 合計124名) の難民を雇用しています。難民の従業員は入社後、店舗での実践研修のほか、本部で複数回の研修や日本語クラスを受講できるプログラムが準備されています。また、難民の従業員と店長や店舗スタッフが参加する「RISE (Refugee Inclusion Supporting and Empowerment)コンベンション」では、難民を受け入れるためのスタッフの研修、難民スタッフ同士の交流も行っています。
*株式会社イノベーションファクトリー で雇用する4名含む
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地域との共存・共栄をめざした出店
グローバルで展開しているユニクロは、各国や各地域の文化、歴史、環境を大切し、地域に根ざした店舗づくりを心がけています。また、出店した国、地域における経済発展への貢献もめざしています。
例えば、パリ、ボストン、バルセロナ、ストックホルムなどでは、歴史的建造物を大切に守りながらユニクロの大型店を出店することで、その地域の文化・歴史とユニクロが融合し、地域のコミュニティの場として歓迎される存在になっています。
また、出店における店舗の建設資材等は現地での調達を優先し、その地域の経済発展へ貢献しています。また、出店した地域では、多くの新しい雇用を創出しています。地域と密着し、長く愛される店舗づくりを行うことで、地域との共存・共栄をめざしています。
地域文化の尊重:ユニクロ パッセージ・デ・グラシア店(スペイン)
バルセロナにオープンしたスペイン1号店のパッセージ・デ・グラシア店は、スペインの文化とユニクロが融合した店舗として、バルセロナの方々から熱狂的に歓迎されました。1階から3階までの吹き抜け上部は、建造当時のステンドグラス窓で飾られ、カタルーニャ地方の伝統的なシャンデリアとともに、この店舗を象徴する一角となっています。1階と地下1階をつなぐ階段には、バルセロナの日常の風景のデザインで彩られています。また、オープン前のイベントでは、出店近隣のフードマーケットとコラボレーションを行ったり、店内でヨガイベントを開催するなど、地元の方たちに喜んでいただけるイベントを行いました。また、オープン時のショッピングバッグには、バルセロナのストリートタイルとユニクロのロゴを融合させたオリジナルロゴを採用し、スペインの文化とユニクロのコラボレーションを実現しました。
歴史的建造物の尊重:ユニクロ クングストラッドゴーダン店(スウェーデン)
2018年8月にストックホルムにオープンしたスウェーデンの1号店クングストラッドゴーダン店は、スウェーデンの著名な近代建築家であるSven Markelius 氏が1966年に設計した歴史的建造物に出店しています。ストックホルム市民の憩いの場であるKingstrad公園に隣接したこの店舗は、公園からユニクロの店舗につながる階段が地域の人たちのコミュニケーションスペースになるように設計されています。
出店に関わる店舗改装では、現地調達が可能な資材はストックホルムで100%調達しました。
この店舗はLEED(Leadership in Energy and Environmental Design=建物と敷地利用についての環境性能評価システム)認証を取得しています。

ユニクロ クングストラッドゴーダン店
世界各地の活動レポート
ファーストリテイリンググループがビジネスを行う世界各地の拠点では、さまざまな取り組みが行われています。
米国ユニクロ:ストリートサッカー USAへの支援
ストリートサッカーUSAは、経済的な問題のため、チームスポーツと無縁で過ごしてきたホームレスの若者たちに、スポーツの素晴らしさに触れる機会を与える活動をしている非営利団体です。
米国ユニクロは、長年にわたり、ストリートサッカーUSAの公式アパレルスポンサーとして、ドライEXのウエアを提供するなど、その活動をサポートしてきました。米国ユニクロは、就業体験日を設けてストリートサッカーUSAに参加している青年を店舗に受け入れ、これまでに数名を正式雇用してきました。
この取り組みは2018年7月にESPNスポーツ・ヒューマニタリアン賞(コーポレート・コミュニティ・インパクト賞)を受賞しました。

ストリートサッカーUSAに参加している子どもたち
ユニクロインドネシア:「UNIQLO Goes to School」プログラム
ユニクロインドネシアは、地域の学生たちに小売業で働くことはどのようなものかを知っていただき、未来のキャリアイメージを広げてもらうプログラム「UNIQLO Goes to School」を実施しています。職業訓練学校と公立学校の生徒が参加し、ユニクロインドネシアの従業員がボランティアとして、働くことの意義や、グローバルに活躍することのやりがいなどを伝えています。
セオリー:「Be Heard. 」プログラム
セオリーでは、女性のエンパワーメントプログラム「Be Heard.」を実施しています。このプログラムは、女性のお客様を参加者として迎え、女性リーダーや起業家などのロールモデルとの対話を通じ、起業家精神に触れていただくことで、女性のリーダーシップの可能性を広げることを目的としています。
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ファーストリテイリング財団による支援
一般財団法人 ファーストリテイリング財団は、より良い社会を実現するための研究、技術開発の支援や人材育成、社会的に弱い立場におかれた人々への支援を通じて、あらゆる人々が共生できる持続的に発展可能な社会創りとアパレル業界の新しい未来創りに貢献していきます。
支援事業
- 難民支援事業
- 盲ろう児童支援事業
- アジア女子大学支援事業
奨学金事業
- ハーバードビジネススクール奨学金