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ステークホルダーエンゲージメント

最終更新日: 2024.04.30
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ファーストリテイリングは、さまざまな外部団体との連携により、アパレル産業全体の重要な環境課題解決の取り組みに参画しています。

外部団体との連携

名称加盟時期ミッション組織の主な活動内容

Cascale
※旧:サステナブル・ アパレル連合
(SAC)

2014年9月

300以上のアパレルやフットウエア、テキスタイル業界の主要ブランドや企業、メーカー、業界団体、NGOや学術機関で構成される非営利団体。公平で健全な消費財業界の実現を目指して、アパレルやフットウエア、テキスタイル業界などのあらゆるステークホルダーの連携を推進する。

サプライチェーンの環境負荷・社会的影響を測定する業界共通ツール(Higgインデックス)を開発・普及させる。

テキスタイル・
エクスチェンジ

2017年8月

繊維業界のバリューチェーンにおいて、持続可能性を推進する世界的な非営利団体。世界の繊維産業による負荷を最小限に抑え、良い影響を最大化することで、環境の保護・回復および人々の生活の向上に取り組む。

学習機会、ツール、基準、データなどの提供や、一企業では解決が難しい業界全体の課題に取り組むためのコミュニティの構築により、持続可能な繊維および素材分野におけるリーダーを育成する。

ベター・コットン・
イニシアティブ
(BCI)

2018年1月

世界中の綿花生産者、綿花が育つ環境、綿花産業の未来のために、綿花生産をより良くする。

農地から店舗まで、セクターを超えて人々と組織をつなぎ、環境、農業コミュニティ、綿花生産地域の経済面で、測定可能かつ継続的な改善を促進する。

有害化学物質排出ゼロ(ZDHC)
グループ

2019年3月

テキスタイル、レザー、フットウエアのバリューチェーンにおける有害化学物質の排出ゼロに向けて取り組む。

制限物質の特定や準拠、排水検査、監査、調査、情報公開、トレーニングなどにおいて、業界共通の基準や手法の開発・普及を促進する。

マイクロ
ファイバー
コンソーシアム

2019年9月

テキスタイルの製造と製品ライフサイクルからマイクロファイバーの環境への放出を最小限に抑えるため、テキスタイル産業向けの実用的なソリューションの開発を促進する、業界横断型の会員制非営利団体。

「テキスタイルから環境へのマイクロファイバーの放出が適正に管理されている未来」をビジョンに掲げ、学術的研究結果の生産プロセスでの実践を支援し、生態系を守るための具体的なソリューションをブランド、小売、サプライヤーに提供する。

クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス
(CLOMA)

2019年10月
(ステータス:
一般会員)

地球環境の新たな課題である海洋プラスチックごみの問題解決に向けて、プラスチック製品の持続可能な使用や代替素材の開発・導入を推進し、官民連携を通してイノベーションを加速させる。

プラスチックごみの問題解決に向けて、以下を推進する。①素材の提供側と利用側企業の技術・ビジネスマッチングや先行事例の情報発信を通じた情報の共有、②研究機関との交流やセミナーによる最新技術動向の把握、③国際機関、海外研究機関との連携や発展途上国への情報発信などの国際連携、④プラスチック製品の有効利用に関わる企業間連携の促進について検討。

AFIRMグループ

2020年9月

アパレル・フットウエアブランドが加盟する、サプライチェーンにおける有害化学物質の使用削減と環境影響の低減に取り組む団体。

アパレル・フットウエア製品に使用される制限物質の管理レベルを向上させるため、関連法規制の監視のほか、ガイダンスツールや研修サービスの提供などの取り組みを行っている。また、制限物質リスト(RSL)に関する情報のサプライチェーンへの浸透促進や、RSL管理の改善のための意見交換などを行っている。

エレンマッカーサー財団ネットワーク

2022年1月

エレンマッカーサー財団による、世界の循環経済をリードするネットワーク。財団は循環経済への移行を加速させることをミッションとしており、このネットワークは、ビジネス、政府、自治体、学術機関、イノベーターなど、さまざまなステークホルダーをつなぐためのプラットフォームを提供する。

メンバーに対し、①イベント、ワークショップ、年次総会、プロジェクトなどに参加する機会②資源循環の取り組みを支援し、達成状況を測定するためのフィードバックやツール③教育プログラム④他メンバーとのネットワーキングの機会を提供する。

スマートフリートセンター(Smart Freight Centre(SFC))

2023年7月

世界の物流業界が、温室効果ガス(GHG)排出量を追跡し可視化することで、2030年までに10億トンのGHG排出量を削減する。さらに、1.5℃目標と整合性を保ちながら、2050年またはそれ以前にGHG排出量ゼロを達成するよう物流業界を導く。

物流業界におけるGHG排出量の測定を可能にし、組織の透明性と説明責任を推進する。また、物流関係者間のコラボレーションを促進し、知識を共有するなど、共にインパクトを生み出す。さらに、脱炭素化ソリューションの導入を加速するために、企業の物流部門を教育、訓練する。

Canopy

2018年4月

※CanopyStyle policyへの賛同

国際的なソリューション主導型のNPO。企業と協働して繊維製品やパッケージのサプライチェーンから高リスクにある森林からの原材料を排除し、古代森林・危機に瀕した森林など保護価値の高い森林を守る取り組みを推進している。

取り組みの1つであるCanopyStyle initiativeでは、サプライチェーンスクリーニング、リスクアセスメント、循環型ソリューションに関するインサイトや、ビスコースとレーヨンの世界的な生産者を7つのカテゴリーで評価するHot Button Reportなどのツールをブランドに提供している。550以上のブランドがこのイニシアティブに参加し、サプライチェーンのリスクを排除するとともに、環境パフォーマンスを強化し、低炭素次世代素材の使用を推進している。

Fashion Industry Charter for Climate Action(UNFCCC)

2020年1月

1994年3月に発効された国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の事務局が定めたファッション業界に向けた気候変動に関する行動憲章。 参加企業は、コラボレーションを通じて、業界横断でパリ協定に沿った気候変動対策を実施することにコミットする。

専門家、投資家、環境擁護者等のステークホルダーと連携しながら、GHG 排出量削減目標の達成に必要なアクションプランやツール等を開発し、ファッション業界に係る脱炭素化戦略を策定・実行している。

Policy Hub

2023年1月

アパレル・フットウエア業界が一体となって、循環型社会の実現に向け、欧州の繊維産業に関わる政策提言を行う。

技術的な専門知識を有するパートナーと協働しながら、ブランド、小売業者、製造業者、NGOなど、アパレル・フットウエア業界の700以上のステークホルダーを代表して、循環型産業へ移行するための新しい法的枠組みの策定や政策協議等を推進する。

GFA
(Global Fashion Agenda)

2022年11月

ファッション業界全体のサステナビリティを推進するNPO。ネット・ポジティブなファッション業界をビジョンに掲げ、あらゆるステークホルダーに対して働きかけ、取り組み推進を促す。

最新の業界データに基づく詳細な分析・レポートの提供や、ファッション業界のサステナビリティをテーマにさまざまなステークホルダーが議論する場としてGlobal Fashion Summitを世界各地で開催している。また、Global Textiles Policy Forumをローンチし、繊維産業に関わるグローバルな政策提言を行っている。

国連環境計画(UNEP)サステナビリティアクションへの参画

ファーストリテイリングは、国連環境計画(UNEP)が運営する「UNEPサステナビリティアクション」に賛同しています。「UNEPサステナビリティアクション」は、市民、企業、政府、国連機関などが参画し、地球環境問題、特に資源循環の観点からサステナビリティを促進することを目的とした、新たなプラットフォームです。本プラットフォームでは、サステナブルな暮らしの提案に向けた国際的なネットワーキングの場を構築し、トップ会談や消費者向け啓発活動、UNEPの開発途上国プロジェクトへの支援などを行います。こうした取り組みを一体化させることにより、各参画者の発信力を最大化し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成と持続可能な社会の構築に貢献します。

関連リンク

マイクロプラスチックに関する取り組み

プラスチックごみによる環境汚染の懸念が世界的に増大する中、マイクロプラスチックの環境への影響について、世界中でさまざまな研究機関や団体が実態解明に向けて取り組んでいます。近年、化学繊維を洗うことでも排水中に微細な繊維くずが流出し、それがマイクロプラスチックとして海洋などの自然界に残留することが明らかになっています。

ファーストリテイリングは、この繊維状のマイクロプラスチック(マイクロファイバー)による環境への影響を重要課題として認識し、影響の最小化に向けて取り組んでいます。マイクロファイバーは、素材生産工程と家庭などにおける完成製品の洗濯時に抜け落ち、排水とともに環境に流出することが懸念されています。ファーストリテイリングは、これらの影響の正確な把握を優先事項とし、自社製品を対象に洗濯時のマイクロファイバー流出量の測定と結果の分析、また、対策の検討を進めています。素材生産工程においても、戦略的パートナーと連携し、影響の検証と対策を進めています。具体的には、検証を実施した自社の定番製品について、検証結果に基づき、サプライヤーとのコミュニケーションなどを通じて改善のための取り組みを実施しています。

一方、ファーストリテイリングは、マイクロプラスチックの問題は自社だけでは根本的な対応が困難な課題であるという認識のもと、業界横断もしくは業界を超えた取り組みにも積極的に参画しています。例えば、マイクロファイバーに特化したアパレル業界横断の枠組みであるマイクロファイバーコンソーシアムに加盟し、繊維製品のライフサイクル全体で環境へのマイクロファイバーの流出を最小限に抑えるための研究と連携の取り組みに継続的に参画しています。

2021年9月、マイクロファイバーコンソーシアムは、マイクロファイバーによる環境影響の最小化に向けたコミットメントを発表しました。具体的には、2030年までに、加盟企業を250社まで増やすこと、研究・試験結果のデータベースと評価システムが業界全体で採用されていること、また、マイクロファイバー放出量の基準値を策定し、それを加盟企業の80%が採用し、環境への放出を管理できている状態をめざしています。ファーストリテイリングは、最初の3年間、定められた素材試験を毎年実施し、データを提供します。提供されたデータは、データベースに蓄積され、コミットメント達成のためのツールとリソースの開発に役立てられます。また、自社のサプライチェーンでマイクロファイバーの低減措置を実施するとともに、業界全体にベストプラクティスを展開することにより、コミットメントの達成に貢献します。

今後も、商品のライフサイクル全体を通じてマイクロファイバーの環境への放出を最小限に抑えるため、業界全体での協働と取り組みの改善を続けていきます。

関連リンク

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