HOME > サステナビリティ > 環境への配慮 >エネルギー効率の向上

エネルギー効率の向上

最終更新日: 2024.04.19
to English page

ファーストリテイリングは、店舗とサプライチェーンにおけるエネルギー使用を効率化するとともに、お客様が商品を使用することによって、日々の生活においてエネルギー使用量の削減につながるような機能性のある服の企画・開発を推進します。

エネルギーの効率化に向けた方針

ファーストリテイリングは、店舗の照明や空調、商品の生産と輸送などで、多くのエネルギーを使用しています。事業を展開している国と地域で、エネルギー削減の目標を尊重しながら、取引先などと協働し、省エネルギー化を推進、事業活動におけるエネルギー効率を向上させます。また、機能性のある服の企画・開発を推進し、お客様が商品を使用することによって、日々の生活におけるエネルギーの使用量を削減することをめざします。

目標

自社

事業を展開しているすべての国と地域の、店舗およびオフィスにおいて、省エネルギー化を推進します。店舗では、店舗オペレーションを見直すことによる光熱・空調の省エネルギー化、技術の導入(LED、自動空調システムなど)、店舗設計の見直し(自然光の取り込みなど)を実施しています。また、山口本社オフィスではLED導入や設備の更新による空調効率の改善、有明本部オフィス、六本木本部オフィスでは業務終了後に空調および照明の自動停止をすることで、省エネルギー化を行っています。さらに、有明本部のオフィスでは、自然光をふんだんに取り入れる設計をすることで、省エネルギー化をはかっています。

また、自社の使用電力における再生可能エネルギーの割合を2030年8月期度までに100%とする目標を掲げ、太陽光発電設備の設置*や電力会社の提供する再エネメニューの購入、再エネ電力証書の購入などを進めています。
*PPA(Power Purchase Agreement、電力販売契約)を通じた導入

サプライチェーン

サプライチェーンにおけるエネルギー効率の向上のため、生産パートナー、物流パートナーなどに、ファーストリテイリンググループの事業に関連するエネルギーの使用量を確認し、協働で生産性の向上や省エネルギー機器の導入などに取り組みます。

サプライチェーンにおける環境負荷の低減に取り組むため、主要縫製工場および素材工場を対象とし、アパレル業界の統一指標(Higgインデックスなど)を用いて、負荷を把握し、削減に努めています。2030年8月期の温室効果ガス排出量削減目標の達成に向けて、生産パートナーとの強固なパートナーシップにより、サプライチェーン領域での確実な目標達成をめざし、エネルギ―使用量の削減とエネルギー効率の向上を進めています。

物流パートナーとは、集約配送や積載率の改善によりエネルギー使用量の削減をめざしています。

自社における取り組み

店舗・オフィス

・店舗における省エネルギー推進によるエネルギー使用量の削減

  • 店舗における省エネルギーの取り組みを推進し、電力使用量の削減に取り組んでいます。具体的には、日本国内では、2024年2月時点で、ユニクロ全店舗812店のうち810店(99.8%)、ジーユー店舗434店のうち434店(100.0%)にLEDを導入しました。海外のユニクロ店舗でもLEDの導入を進めています。また、LED照明導入済み店舗においても、より消費電力が少ない機器への交換を進めています。現在、時間外の利用制御やあらかじめ設定した温度に自動的に調節される空調オペレーションコントロールシステムを導入し、さらなるエネルギー使用の効率化とそれに伴う温室効果ガス排出量の削減に努めています。また、照明・空調の調整、低圧受電への切り替えといった施策を実行するとともに、店舗設計の段階でエネルギー効率の高い新たなロードサイド店舗のフォーマットを開発し、2023年4月に、消費電力を抑えるためにさまざまな工夫を実現したユニクロ 前橋南インター店をオープンしました。前橋南インター店は、「従来のユニクロのロードサイド店」*1と比較して、さまざまな省エネルギー技術を採用することで、照明器具や空調設備など、店舗における消費電力を約40%削減することができると想定しています。また、太陽光パネルによる発電によって、同消費電力の約15%をまかなうことができると試算しています(自社調べ)。こうした省エネルギーと創エネルギーの組み合わせによって、2023年3月17日付で、前橋南インター店は以下の認証を取得しています。


  • ユニクロ 前橋南インター店
  1. BELS(Building-Housing Energy-efficiency Labeling System)*2 最高ランク星5つ*3
  2. BEI値(Building Energy Index)*3=0.33
    (BELSの評価指標として、店舗の設計一次エネルギー消費量を67%削減可能)
  3. ZEB Ready*4(再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギー消費量から50%以上の一次エネルギー消費量削減に適合した建築物)と認定
  1. *1同じ群馬県内にある「ユニクロ 富岡店」(2018年10月オープン)が「ユニクロ 前橋南インター店」と同面積と想定した場合の比較。
  2. *2BELSは、国土交通省のガイドラインに基づく第三者認証である建築物省エネルギー性能表示制度BELS(Building-Housing Energy-efficiency Labeling System)です。
  3. *3国が定める建築物エネルギー消費性能基準に基づく一次エネルギー消費量から算出されるBEI(一次エネルギー消費量基準)の値のことです。BELSでの評価がZEBの根拠となり、ZEBのランクが決定されます。
  4. *4経済産業省資源エネルギー庁が推奨する「先進的な建築設計によるエネルギー負荷の抑制やパッシブ技術(自然エネルギーを最大限に利用するための建築技術)の採用による自然エネルギーの積極的な活用、高効率な設備システムの導入等により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー化を実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、エネルギー自立度を極力高め、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物」として、ZEB Readyの認定を2023年3月17日付で受けています。

・再生可能エネルギーの導入
太陽光発電設備の設置*や電力会社の提供する再エネメニューの購入、再エネ電力証書の購入などの取り組みを進めた結果、2023年8月期時点で、自社の使用電力における再生可能エネルギーの割合は67.6%に達しています。
*PPA(Power Purchase Agreement、電力販売契約)を通じた導入

・LEED認証取得による環境配慮
ユニクロは、店舗設計および運営を通じた環境負荷の低減を推進しています。ユニクロは、高品質建材や断熱材の導入、LED照明の導入、シンプルな店舗設計を通して、耐久性とエネルギー効率の高い店作りを行ってきました。2023年8月期までに川越店を含む国内主要ロードサイド8店舗で、建物と敷地利用における国際的な環境性能評価システムLEED®(Leadership in Energy & Environmental Design)の既存建物の運用・保守(O+M: Operation and Maintenance)分野において、ゴールド認証(LEED Gold®)を取得しています。これらの取り組みを通して得られた知見を他の店舗に展開することにより、店舗の環境負荷の軽減を推進していきます。

関連リンク

サプライチェーンにおける取り組み

物流

・エネルギー使用量の削減
物流の分野では、輸送効率向上によるエネルギー使用量の削減に向け、さまざまな取り組みを行っています。

取り組みエリア内容

温室効果ガス排出量の
可視化

グローバル

  • 貨物輸送に伴う温室効果ガスの排出量削減に取り組む国際NPO 「Smart Freight Centre(SFC)」に加盟し、SFCや加盟している他の企業・団体・専門家と連携することで、物流領域における温室効果ガス排出量の可視化や削減のための取り組みを推進しています。

バイヤーズ・
コンソリデーション

グローバル

  • ユニクロとジーユーの工場から各国・各地域への輸送では、出荷日や希望納期が近いものを1つのコンテナに集約することで、グローバルで年間約1万本のコンテナ本数を削減しています。

コンテナラウンドユース

国内ユニクロ

  • コンテナラウンドユース(CRU)とは、輸入に使用したコンテナを荷下ろしし、空の状態で港まで返却するのではなく、輸出品を荷積みして港に送り、コンテナを有効利用することです。空コンテナの輸送距離が削減されるため、温室効果ガス排出量の削減や、港の渋滞緩和に貢献することが期待されます。ユニクロでは、商品の輸入に使用したコンテナを店舗資材の輸出に利用するなど、CRUの取り組みを進めています。

トラック1台あたりの
配送効率の向上

国内ユニクロ
・ジーユー

  • 2016年3月から、店舗での荷受け時間の拡大や、立地が同じユニクロとジーユーの店舗向けの配送を同じ車両で行うことで、トラック1台あたりの配送効率の向上をはかっています。

積載率向上の取り組み

国内ユニクロ
・ジーユー

  • ユニクロとジーユーにおいて、倉庫から店舗への非効率な少量配送を防ぐため、アイテムごとに、1店舗に向けて発送できる最小値を設定しています。
  • 様々な形状の段ボールを使用すると積載効率が低下するため、2017年9月からは、ユニクロ店舗向けの配送用段ボールの種類を減らすことで、積載効率を向上させる取り組みを実施しています。
  • 閑散期はさらに配送を集約することにより、積載率の向上をはかっています。

Eコマース配送効率向上の
取り組み

国内ユニクロ

  • 有明倉庫(Eコマース販売)では、商品の分量に応じて箱の高さを自動的に調整することで、配送効率の向上をはかっています。

生産パートナー

・環境負荷低減の取り組み
ファーストリテイリングは、サプライチェーンにおける環境負荷の低減に取り組むため、主要縫製工場および素材工場を対象とし、アパレル業界の統一指標(Higgインデックスなど)を用いて、負荷を把握し、削減に努めています。そして、生産パートナーとの強固なパートナーシップにより、サプライチェーン領域の2030年8月期の温室効果ガス排出量削減目標の確実な達成をめざしています。具体的には、2021年11月までに、ユニクロおよびジーユーの生産量の9割を占める主要工場を対象に、国や地域、個別工場の状況、課題を把握した上で、省エネルギー活動、脱石炭、再生可能エネルギーの導入などを織り込んだ温室効果ガス削減計画の策定を完了しています。削減計画の確実な実行に向け、取引先工場と密に連携し、3カ月に1度、削減計画に対する進捗確認や計画の見直しを行い、課題解決に向けたサポートを実施しています。

関連リンク

エネルギー使用量

自社

項目 単位 2019年8月期 2020年8月期 2021年8月期 2022年8月期 2023年8月期
エネルギー使用量 ガス m3 7,669,159 3,142,323 1,923,305 2,072,231 1,883,867
電気 kWh 561,629,357 560,308,048 524,276,267 565,145,093 594,464,587
再生可能エネルギー調達量 kWh - - 13,391,707 239,842,665 401,930,614
電気使用量に対する再生可能エネルギーの調達割合 % - - 2.6 42.4 67.6
集計範囲 ファーストリテイリング ファーストリテイリング ファーストリテイリング ファーストリテイリング ファーストリテイリング

エネルギー使用量の第三者検証

エネルギー使用量のデータについては、SGSジャパン株式会社による第三者検証を受けています*

*検証範囲は、2020年8月期までは国内主要オフィスと国内ユニクロ・ジーユーの店舗のみ、2021年8月期からはファーストリテイリンググループ

関連リンク

ページトップへ