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商品の開発

最終更新日: 2024.12.27
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リサイクル素材を使用した商品の開発など、取引先との強固なパートナーシップを活かし、環境・社会に配慮した商品開発を進めています。

リサイクル素材から生まれた服

2030年8月期の温室効果ガス削減目標の達成に向けて、商品の企画の段階、原材料の選定において、より少ない温室効果ガス排出量で生産される原材料の利用を推進しています。2030年8月期までに全使用素材の約50%をリサイクル素材など温室効果ガス排出量の少ない素材に切り替えることをめざし、温室効果ガス排出量削減が期待される原料への切り替えを順次行っています。これまで、ユニクロのドライEXやファーリーフリース、ヒートテッククルーネックTシャツの一部でリサイクルポリエステル、エアリズムブラトップやUVカットパーカでリサイクルナイロン、一部のUT商品でリサイクルコットンを採用しています。
また、2024年夏にフランスで開催された世界的スポーツ大会でスウェーデン代表選手団に提供した公式ウェアに、ユニクロで初めて、店舗で回収した商品(ポリエステル高混率素材)の一部を化学的にリサイクルした素材を採用しました。

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ユニクロダウンリサイクル

ユニクロの店舗では2019年より、お客様がご不要になったユニクロのダウン商品を回収しています。2024年8月末時点で、お客様から回収したダウン商品は累計145万着を超えました。東レが開発したダウン分離システムによってダウンとフェザーを取り出し、その後洗浄工程を経て、新しいダウン商品の素材として活用します。ダウンとフェザーをリサイクルすることによって、生産過程における温室効果ガス排出量を、約20%削減*することが可能になります。
従来、布団などのダウンが含まれる製品のリサイクルは、解体を手作業で行うことが一般的でしたが、東レが新たに開発したダウン分離システムによって、ダウン商品の切断、攪拌分離、回収までを完全自動化させ、従来の手作業に比べて約50倍の処理能力を実現しました。また、ダウンやフェザーが舞い飛ぶ環境下での手作業を廃止することにより、作業者の負担軽減にも配慮しています。
2020年秋冬シーズンに、活動初の商品化となる「リサイクル ダウンジャケット」を発売し、それ以降も、継続的に販売しています。また、2024年10月に発売した「UNIQLO and White Mountaineering (ユニクロ アンドホワイトマウンテニアリング)」とのコラボレーション商品であるリサイクルハイブリッドダウンジャケットには、東レと共同で開発した独自のダウンリサイクルテクノロジーによって再生したダウンとフェザーが身頃に100%使用されています。

*ユニクロの21FWリサイクルダウンジャケット 羽毛製造工程におけるLCA算出値(東レ調べ)

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PFASを使用しない撥水技術の開発

PFASは、有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物の総称で、雨や汚れから衣服を守るために、アパレル・アウトドアウェア業界で広く使用されている耐久撥水加工剤です。しかし、自然界や体内で分解されにくく、一度生成されると蓄積されやすい特性があります。こうした懸念を踏まえ、ファーストリテイリングは、2013年に生産段階におけるすべてのPFAS使用を廃絶することを目標とし、戦略的パートナーを始めとする繊維メーカー、薬剤メーカー、縫製工場などと連携し、より安全なPFASの代替物質・代替技術の開発を進めました。その結果、2017年秋冬シーズンからは全商品でPFASの使用を廃絶しました。

PFASを使用しない撥水加工が施されている代表的な商品は、羽毛や中綿を使用した冬物アウター、ブロックテックパーカやポケッタブルパーカなどの機能性アウター、ギアショーツや暖パンなどのボトムス商品、ヒートテックグローブ・ラウンドミニショルダーバッグ・バックパック・折りたたみ傘・帽子など多岐にわたります。

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新しい技術を取り入れたジーンズの開発

ファーストリテイリングは、米国カリフォルニア州ロサンゼルスのジーンズ研究・開発施設「JEANS INNOVATION CENTER(ジーンズイノベーションセンター)」で、ジーンズの仕上げ加工時の水使用量を削減*する技術「ブルーサイクル」を開発しました。2020年までに、グループ傘下の全ブランドで生産・販売するジーンズにこの技術を導入しました。この先進技術は、ナノバブルやオゾンでジーンズを洗うウォッシュマシーンと、ジーンズデザイナーの熟練技術をかけ合わせ、品質やデザインを保ちながら、従来の生産方法に比べ、仕上げ加工時の水使用量を大幅に削減することに成功しました。また、加工工程で使用する軽石を半永久的に使える人工石に変えることで、水質汚染を軽減するほか、伝統的な生産方法では手作業で行ってきた「擦り」の工程にレーザー機械を導入することで、工場従業員の負担も軽減します。

*最大99%。ユニクロの2017年メンズレギュラーフィットジーンズと2018年同型商品(#68カラー)を比較した場合。商品により水使用量の削減率は異なります。

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