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人材確保と育成

最終更新日: 2024.04.15
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ファーストリテイリングの成長の原動力は、世界中で活躍する従業員です。「真・善・美」や「お客様志向」という共通の価値観に基づき、高い基準や理想をもって自ら考え、実行できる人材が、挑戦、実行、達成を続けることで、世界中のお客様に最も愛されるNo.1ブランドになるという目標を達成できると考えています。

人材確保・育成の重点領域

ファーストリテイリングでは、特に以下の3分野での人材獲得と育成を重点領域とし、取り組みを強化しています。

  • <お客様の真のニーズに応える店舗販売員>
    地域の実情やお客様の真のニーズに合わせ、本当に心地よいサービスを提供するため、自ら考え、行動する店舗販売員

  • <グローバル経営人材>
    国・地域、事業領域を超え、グローバルでリーダーシップを発揮することで、具体的な成果を上げ、社会に貢献する、店長をはじめとするグローバル経営人材

  • <世界水準の高度専門人材>
    デジタル、IT、クリエイティブ、グローバルサプライチェーンマネジメントなど、世界水準の専門性をもち合わせると同時に、既存の概念にとらわれず、未来を創るための新しい機能・仕組みを世界水準で構築できる人材

人材確保の取り組み

新卒採用の高度化・多様化

ブランド別・営業部門別の採用体制から、グループ一括採用に変更することで、ファーストリテイリングが求める水準の人材を、ブランドを超えて確保します。また、デジタル、IT、クリエイティブ、グローバルサプライチェーンマネジメントなどの高度専門人材も、新卒から採用し、国を超えて育成していきます。
グローバルで、店舗で活躍する意欲のある優秀な人材の採用を促進します。世界中の大学と連携し、インターンシップやワークショップなどを実施することで、ファーストリテイリングのビジネスモデルや商売の本質への理解と共感を深めます。こうした施策を通して現場で活躍できる優秀な人材を発掘し、経営幹部候補として育成していきます。

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高度専門人材の中途採用

世界水準の高度専門人材の採用を強化します。デジタル、IT、クリエイティブ、グローバルサプライチェーンマネジメントなど、新しい機能を構築し、事業拡大をリードする経営幹部人材を全世界から獲得します。

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優秀な販売員の確保

お客様とつながり、お客様の声を商品化し、最適な形でお届けすることをめざす「情報製造小売業」を現場で体現できる優秀な販売員の確保に取り組みます。報酬水準を引き上げ、優秀で意欲ある人材を惹きつけると同時に、実力、成長に応じた多様なキャリアパスを準備することで、優秀人材の定着を図ります。

人権尊重の取り組み

採用活動にあたっては、国・地域の法令を遵守しています。児童労働や強制労働を防止するため、採用時の年齢確認を徹底するとともに、パスポートなど従業員の重要書類を会社が保管しないことを含め、移動の自由の制限は行いません。また、ファーストリテイリングが宿泊施設を所有または管理している場合、その施設への滞在や宿泊費の支払いを強要しません。

人材育成と公正な評価の取り組み

グローバルで成長機会を提供し、人材配置の最適化と、組織の多様性を推進

  • グローバルジョブローテーション
    グローバルに経営幹部人材の配置を最適化することで、各国・各地域の経営体制の強化を図っています。さらに、各国の優秀人材に対し、所属事業、所属国を超えたグローバルでの成長機会を戦略的に与え、成果を出した人は、各国の経営幹部へと抜擢します。

  • グローバル社内公募
    部署を超えたキャリア開発を促すため、社内公募制度「キャリアチャレンジプログラム」を設けています。これまで各国で運営していた公募制度を、グループ・グローバルに拡大しています。グループ・グローバルで必要なポジションを明示し、ブランドや所属国・地域、所属部署を超えたポジションに応募できるグローバル公募制度を設置することで、グローバルを舞台に自らキャリアを切り拓く機会を拡充しています。

  • 日本への育成派遣の拡充
    世界各地の店舗で活躍する意欲ある海外の優秀な人材は、入社後に日本への育成派遣を行い、日本の店長や販売員が実現するお客様満足の基準、その背景にあるファーストリテイリングの理念や日本の文化を肌で感じることで、当社のグローバル経営人材候補として育成します

ダイナミックで公正な人事評価と抜擢

ファーストリテイリングでは、人事評価や報酬制度をグローバルで統一し、国や地域、所属する組織による評価の偏りを防ぐために共通の評価分布ガイドラインを導入しています。また、職種階層別に求められる能力や要件を定義したグレード制度を採用し、その人の属性によらない、個人の能力に基づく評価・登用を半年ごとに実施しています。従業員の成長に応じて、グレードの飛び級を含めた大胆な抜擢を行うことで、成長を後押しします。
評価の公正性、透明性を確保するために、直属の上司の評価だけでなく、人事の担当者も含めた部門単位の評価会議と、一定のグレード以上の従業員については、グループ全執行役員で構成するグローバル評価会議で審査を行います。

販売員の育成と、多様なキャリアパスの整備

販売員は、公正な評価の下、能力に応じた昇進昇給制度やキャリアパスを設けています。また、販売員として成長していくために「ファーストリテイリングの理念・価値観教育」、「既存の商品知識を超えお客様のニーズに寄り添った商品提案力を培うための教育」など、必要な教育を適時適切に提供することで、長期で働き、成長できる環境を整備しています。さらに、意欲と能力があれば、販売員から店長、さらには経営人材へとキャリアを進めることができる多様なキャリアパスは、当社の創業以来の強みとして、さらに充実させていく方針です。

その他の育成・キャリア開発プログラム

従業員一人ひとりの自己実現をサポートするため、従業員が自身のキャリアゴールを設定し、上司とともに「個別育成計画」をつくり、実行しています。従業員がキャリアの希望を人事部に申告できる「自己申告制度」も設けています。
業務評価を通じて個人の成長を促す仕組みとして、従業員が年2回、上司と目標設定を行い、上司が半年ごとに評価とフィードバックを実施する目標管理制度(MBO)を導入しています。また、目標の達成度合いに基づく評価だけでなく、同一部署の部下・同僚や他部署の同僚などを評価者として、個人の多様な能力を多面的に評価する制度も導入し、仕事に対する気づきや学びを促しています。

福利厚生と確定拠出年金制度

従業員向けのさまざまな福利厚生制度があります。各種社会保険を完備(健康保険・厚生年金・労災保険・雇用保険)しているほか、社員持株制度、社員割引制度、社宅制度などがあります。また、国内ファーストリテイリンググループの従業員向けに確定拠出年金制度「ファーストリテイリング型401K」を導入しています。

関連リンク

給与の適正な支払い

国や地域の法令などを踏まえて、適切な賃金や諸手当を給与規程で定めています。雇用契約に定められた給与の全額を遅滞なく支払い、すべての控除を給与明細に明記しています。

従業員教育の取り組み

基本方針・推進体制

ファーストリテイリングは、従業員の成長と自己実現を重視しています。従業員全員が、経営者として、世界で一番良い方法でビジネスを実行していく「グローバルワン・全員経営」、また、「現場・現物・現実」という考え方に基づき、常にお客様と現場を最優先に考え、本質的な課題解決ができる人材を育成しています。

社内人材育成機関のFR-MIC(FR Management & Innovation Center)では、多様な人材が、ファーストリテイリングの経営理念や商売の原理・原則を理解し、それに基づいて、日々の商売のなかで能力を発揮できるような組織づくりを推進しています。具体的には、代表取締役会長兼社長である柳井正が著した「経営者になるためのノート」、「FRの精神と実行」、「FRは何を変えたのか」、「店はお客様のためにある-実践の原理原則-」を使用した教育研修の実施や、柳井を含む各国のCEOなど、執行役員とのダイレクトセッションの機会、各種教育研修プログラムを展開しています。さらに、年2回、グローバルの全店長や本部社員および優秀な店舗販売員を集めた「FRコンベンション」を開催し、全社戦略や重要な経営メッセージの浸透を図っています。

教育プログラム

FR-MICでは、以下の重点領域を定め、教育プログラムを展開しています。

  1. 1. 経営者人材の発掘、教育機会の創出、抜擢

    経営者を継続的に輩出する仕組みを確立する。経営者となり得る人材を世界中から発掘し、活躍の機会と必要な教育を提供することで、成長を促す。

  2. 2. ファーストリテイリングの理念・価値観・原理原則の浸透

    会社が大切にしている価値観や、「商売・経営・仕事」における原理原則を正しく理解、実行し、成果につなげるための教育を行う。

  3. 3. 現場教育の強化

    業務の手順・スキルを教えるOff-JT中心の教育から、売り場でのお客様の反応や声を直接ビジネスに反映するための現場教育を推進し、従業員の成長ややりがいの向上につなげる。

  4. 4. 教育基盤の確立

    1~3の実現のためのカリキュラムを立案し、教え手となる上司を教育することで、グローバル全従業員への教育基盤を確立する。

上記方針に基づく人材育成に注力することにより、従業員の能力、働きがいの向上と、人材定着の促進を図ります。また、社員一人ひとりが経営者となり、持てる力を最大限に発揮し、会社全体として高いパフォーマンスを生み出すことや、従業員のエンゲージメントの向上につなげます。

【主な教育プログラム】

【ファーストリテイリング独自の教育機会】

・会社のビジョン・方針の共有
ファーストリテイリングの経営理念やビジョンを全従業員に共有することは、会社の成長にとって不可欠です。世界中からオンラインでの参加も含めて、約8,000人の店長や本部社員が参加する「FRコンベンション」を年2回、開催しています。また、各国・各地域でも個別に「ローカルコンベンション」を開催することで、事業の一体感を醸成しています。

・企業文化・原理原則を経営者から学ぶ
従業員一人ひとりがファーストリテイリングの判断基準を身に着け、実行することで成果につなげられるよう、ファーストリテイリングが大切にしている理念・価値観や「商売・経営・仕事」における原理原則を体得している経営者から、直接学ぶ機会を設けています。従業員の理解を強化し、共感を促すことを通じて、ファーストリテイリングの社員としての心構え、考え方、行動を理解し、体現できるようにしています。

・現場の課題解決とチャンス開発を加速するための、経営者と本部・店舗の従業員によるダイレクトコミュニケーション
日常的なコミュニケーションに加え、店舗のスタッフ、店長が直接本部社員、経営者と現場の課題を議論し、解決策の結論づけまで行う「店舗課題解決ダイレクトミーティング」を年4回、開催しています。 関連する各本部部署と店舗がダイレクトにつながることで、現場の声を吸い上げ、事業の課題解決を促進します。

サステナビリティ教育

ファーストリテイリングの事業がグローバルに拡大するにつれ、サステナビリティの考え方を従業員が学び、相互に共有し、日々の業務に活かしていくことの重要性が高まっています。このため、サステナビリティ教育を強化しています。

社内コミュニケーションの強化

ファーストリテイリングの統合報告書やユニクロのサステナビリティ冊子「服のチカラ」などの発行物を従業員教育へ活用しています。また、本部だけでなく店舗にも定期的にサステナビリティに関する情報共有をすることで、全従業員の理解の促進につなげています。例えば、FRコンベンションや月1回の月度朝礼においてもサステナビリティのグループ方針や取り組みを共有しています。

「サステナビリティウィーク」の開催

ファーストリテイリングのサステナビリティ活動に関する情報共有や意見交換を行うための「サステナビリティウィーク」を定期的に開催しています。初めて開催した2018年3月は、六本木本部・有明本部、英国・中国・韓国事業で、会社が取り組んでいるさまざまなサステナビリティ活動や直面している課題について意見交換を行い、具体的なアイデアを提案しました。また、社外からも有識者を招き、環境・社会・ガバナンス(ESG)についての講義やワークショップを行い、サステナビリティへの理解を深めました。2019年以降も、FRコンベンション開催時に、サステナビリティ活動に関する展示やトークセッション、参加型イベント、クイズラリーを行うなど、教育活動を継続的に実施しています。

ダイバーシティ推進の取り組み

ダイバーシティ推進チームが中心となり、ダイバーシティの意識向上のための啓発活動や研修の実施など、グローバルで取り組みを行っています。

関連リンク

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