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最終更新日: 2025.11.19

「LifeWear = 新しい産業」説明会を開催 スコープ3の温室効果ガス排出量削減2030年度目標を引き上げ

株式会社ファーストリテイリング
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株式会社ファーストリテイリングは11月19日に、「LifeWear = 新しい産業」メディア・アナリスト説明会を開催しました。当社は、「LifeWear = 新しい産業」というビジョンを掲げ、持続可能性と事業の成長を両立する新たなビジネスモデルへの転換を進めています。今回の説明会では、サプライチェーンにおける温室効果ガス排出量削減を推進する具体的取り組みを説明し、2030年度の削減目標引き上げを発表しました。また、トレーサビリティの新たな取り組みである指定農場からのウール調達プロジェクトについて説明。その他、サステナビリティの主要領域における2030年度目標に向けた進捗、生産現場における取引先工場とのパートナーシップの実践について紹介しました。

スコープ3の温室効果ガス排出量削減目標を30%に引き上げ
サプライチェーンにおける温室効果ガス排出量*を2030年までに2019年8月期比で20%削減するという目標に対し、2024年8月期までに18.6%削減しました。生産パートナーとの協業により当初の目標を前倒しで達成できる見込みとなったため、2030年8月期までの削減目標を30%に引き上げ。新目標は科学的知見と整合した目標として、Science Based Targetsイニシアティブより認定されています。 石炭使用量の削減、再生可能エネルギーへの切り替え加速、エネルギー効率改善などの工場での取り組みに加え、温室効果ガス排出量の少ない素材の使用拡大を通じて、新目標を達成する計画です。
*ユニクロおよびジーユーの商品の原材料生産・素材生産・縫製に関わる排出量

ウールを指定農場から調達するプロジェクトを開始
トレーサビリティ領域では、2025年から新たにオーストラリアでウールを指定農場から調達するプロジェクトに挑戦しています。指定した農場の一部ではすでにトライアル監査を実施し、動物福祉、環境、人権・労働安全の観点で、深刻な課題がないことを確認しています。これは、従来進めてきた、最終商品から原材料調達レベルまでサプライチェーン全体を可視化し、品質、調達、生産体制、環境・人権対応の自社基準を全行程に適用する取り組みの一環です。これまでの取り組みとしては、2023年に綿商品を対象に紡績工場を特定し、定期監査を導入。2024年にはカシミヤ100%商品の生産に携わるサプライヤーを特定し、2024年秋冬商品から、洗毛工場と紡績工場への定期トレーサビリティ監査を導入しています。

ファーストリテイリング 取締役 グループ上席執行役員 柳井 康治コメント
「LifeWearという新しい産業を創造する、とのビジョンのもと、2025年8月期も引き続き、着実に取り組みを進めてきました。生産パートナーとの緊密な協働により、サプライチェーンの温室効果ガス排出量削減が計画を上回るペースで進捗し、目標の引き上げにつながったことは大きな成果の一つです。また、2022年に開始したチャリティTシャツプロジェクトPEACE FOR ALLは、世界中のお客様に賛同いただいき、3年間で寄付金は総額25億円を超えました。これからも、LifeWearを軸に、社会の持続的な発展に貢献できる新たなビジネスモデルを追求してまいります」

サステナビリティ主要領域の2030年度目標に向けた進捗と、取り組みのハイライトは以下の通りです。

2030年8月期主要目標の進捗

  • 自社領域(店舗、主要オフィス)における温室効果ガス排出量:2030年8月期までに90%削減する目標に対して、2024年8月期に2019年度比で83.3%削減を達成。再生可能エネルギーの調達比率は、2030年8月期までに100%という目標に対して、2024年8月期で84.7%に上昇。いずれも順調に進捗。
  • リサイクル素材など温室効果ガス排出量が少ない素材の使用割合:2030年8月期までに全使用素材の約50%という目標に対し、2025年8月期で19.4%を達成。
  • サプライチェーン領域における温室効果ガス排出量:2030年8月期までに2019年8月期比20%削減するという目標に対し、2024年8月期までに18.6%削減。2030年8月期までの削減目標を30%に引き上げ。

持続可能な成長に向けたサプライチェーンの構築

  • トレーサビリティの継続的な強化:2025年の新たな取り組みとして、オーストラリアでウールを指定農場から調達するプロジェクトを開始。指定した農場の一部でトライアル監査を実施し、動物福祉、環境、人権・労働安全の観点で、深刻な課題がないことを確認。

社会貢献活動

  • 2025年8月期、社会貢献活動に123億円を拠出、594 万着*の衣料支援を実施。受益者数は485万人に達した。
  • PEACE FOR ALL:2022年のプロジェクト開始以来、計48組のコラボレーターに参加いただき、2025年8月末までにTシャツ販売数は862万枚、寄付総額は25億円を超える。
  • 難民支援:新たな難民支援の形として、2025年1月から「Displacement Film Fund(難民映画基金)」への支援を開始。難民の映画制作者の支援を通じて「Made for All」の理念と映画の力を融合させ、より多くの人々に難民の物語を届けることで、難民問題へ関心を高める機会を創出。
*店頭回収衣料の難民キャンプ等への寄贈分を含む。

LifeWearを活かし続ける主な取り組み

  • 服のリペアやリメイクサービスを提供する「RE. UNIQLO STUDIO」は、2022年9月の開始から2025年8月末までに22の国と地域、63店舗まで拡大。
  • 2023年に始動した古着プロジェクトは、日本の3店舗でのトライアル販売を継続。

ダイバーシティ&インクルージョンの推進

  • 女性管理職比率:2030年8月期までにファーストリテイリンググループ全体で50%とする目標に対し、2025年8月期は45.5%の進捗。
  • 日本国籍以外の管理職比率:2030年8月期までに80%とする目標に対し、2025年8月期は53.6%。

【参考情報】

  1. 「LifeWear = 新しい産業」 説明会 プレゼンテーション資料
    https://www.fastretailing.com/jp/ir/library/presentation.html
  2. 「LifeWear = 新しい産業」 説明会を開催 有明プロジェクトで事業成長とサステナビリティの両立を推進(2024年11月13日発表)
    https://www.fastretailing.com/jp/sustainability/news/2411131510.html
  3. 「LifeWear = 新しい産業」 説明会を開催 持続可能な成長に向けたサプライチェーン改革を推進 原材料調達まで全工程を自社管理する生産体制へ (2023年11月7日発表)
    https://www.fastretailing.com/jp/sustainability/news/2311071510.html
  4. 「LifeWear = サステナビリティ」 第2回説明会を開催 (2022年11月16日発表)
    https://www.fastretailing.com/jp/sustainability/news/2211161500.html
  5. LifeWearは「新しい産業」へ 2030年度目標とアクションプランを策定 (2021年12月2日発表)
    https://www.fastretailing.com/jp/sustainability/news/2112021500.html

 

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