FAST RETAILING

ともに働く仲間に対し、
達成感と成長の機会を
与え続けることに、
「やりがい」と「使命感」がある。

Ai Kudo

SPECIAL 04

社員インタビュー

ミッション・業務内容

入社4年目にして「原宿店」の立ち上げを任されることになった工藤は、従来にはない最新型の店舗を実現させるべく、着こなし発見アプリ「StyleHint」と連動した世界初の売場「StyleHint原宿」を実現させた。一連の業務を通じて実感したのは、店長という仕事の奥深さとやりがい。自分はこれからも「店舗」という職場にこだわっていきたいと話す。

意識したのは「後始末」
ではなく「前始末」。

現場で「ヒト」を動かせるようになると事業も拡大する

「ヒト、モノ、カネ」といった経営資源を最大限に活用し、店舗を自らの手腕で経営していくことが店長の役目ですが、入社2年目で新人店長となったとき、私が最も苦労したのが「ヒト」の部分でした。人の上に立つ、リーダーになるという具体像が描き切れておらず、当初は自分の思うようにスタッフを動かすことができませんでした。

そこで私は自分の考えや行動を記録し、いつでも振り返られるようにするために、とにかく「書いて整理する」ことを心がけました。書く作業というのは、否応なく自分自身と向き合うことになります。だんだんと考えが深まり、「仮に問題の原因がスタッフにあったとして、私はそのスタッフに対して何ができただろう?」と考えるようになりました。

ここからですね、お店が上手く回り始めるようになったのも。スタッフたちに対し、起きた問題を指摘するのではなく、起きそうな問題を指摘する。言うなれば「後始末」ではなく「前始末」を意識するようになった。こうすると予見される問題を回避しようと、みんなで創意工夫をするようになるので、結果としてスタッフたちの成長が促され、売上まで伸びていく。私が店長という仕事に魅了された、最大の理由でもあります。

当たり前のことを当たり前のようにやる。

自分の無力さを痛感し、自信をなくす日も

店長としての大きなターニングポイントとなったのが、原宿店の立ち上げでした。「情報製造小売業」としてのユニクロをお客様に体感していただけるよう、リアルとバーチャルを融合させた最新型店舗です。

会社にとっても前例のないことへの挑戦だったので、何かアイデアを実現させていくにしても、自分自身がどう立ち回ればよいのか、誰の助力を得ればよいのかがわからず、まさに手探りの状態。一人では何ひとつ具現化できない現実を前に、無力さを痛感し、自信をなくす日も多くありました。

それでも私は、とにかく原宿の街を歩きました。街行く人たちはどういう人たちで、どんな行動や服装をしているのか。原宿のお店はどういう商売をし、どんなサービスや内装をしているのか。スタッフたちも地域の特性、特徴について、たくさん意見を出してくれました。そうやって集めた知見や気づきを材料に、本部の各部署の人たちとも議論を重ねながら、思いを少しずつ形へと変えていきました。こうしてひとつの成果として、みんなで力を合わせて実現させたのが「StyleHint原宿」でした。

壁一面に並ぶのは、商品ではなく240台のディスプレイ

従来の店舗は「たくさんの商品が見える売場」となっていますが、原宿店のワンフロアを利用した「StyleHint原宿」は、「たくさんのスタイリングが見える売場」となっています。壁一面に並ぶのは商品ではなく240台のディスプレイ。そこに映し出されるのは、ユーザーから投稿された最新の着こなしであり、お客様はそうした着こなしを自由に検索、閲覧し、購入したい商品を簡単に探すことができるようになっています。

周囲に配置したマネキンに関しても、私たちはあえてオーバーサイズの服を着せたり、複数の柄物を取り入れてアクセントを強調したり、通常の店舗では見られない新しいスタイリング提案を心がけました。そして、私たち自身がお客様にきちんと着こなしのアドバイスができるよう、みんなで一生懸命に勉強しました。

こうした努力の甲斐あって、お客様からは「ユニクロで、こんなカッコイイ着こなしができるんだ!」「今までのイメージが変わった!」といった、好意的なご意見をたくさんいただくことができました。このとき私が実感したのは、未来を形づくっていくのは、現場を担う自分たちなのだということでした。

いかに基礎基本を徹底して積み重ねていくか

ゼロから創ることの苦しさ、前例のないことに挑戦する難しさを痛感した私でしたが、過去にこうした新しい取り組みにチャレンジしてきた先輩たちの話をたくさん聞くなかで、ひとつわかったことがありました。それは何か特別なことをすることが大事なのではなく、いかに基礎基本を徹底して積み重ねていくかが重要だということ。

無理して背伸びしようとしていた自分を恥じるとともに、これまでの自分がいかに我流の仕事で満足していたかを反省させられました。「見てくれだけカッコイイお店では、ユニクロがお客様にお伝えしたいサービスが全然伝わらないな」。こう思った私は、「ユニクロらしさ」をとことん考えるようになりました。8割以上を占める新人スタッフたちを指導しながら、「しっかり挨拶をする」「きちんと清掃をする」「ものを大切に扱う」「感謝の気持ちを忘れない」といった当たり前のことを、誰よりも実行していきました。こうした基礎基本の徹底は、今では私の揺るぎない信念となっています。

どこよりも達成感、
手触り感のある場所。

誰よりも高い目標を掲げるのがリーダーの役目

原宿店のオープンも、現店舗への異動も、コロナ下での出来事でした。深く心に刻まれたのは、来店してくださるお客様がいらっしゃることへの感謝の気持ちと、ユニクロの服はLifeWearとして生活に欠かせないものになっていることへの責任感。そして店長として、担当店舗を存続させる経営をしていかなくてはいけないという強い自覚でした。

そのためにも大事にしたいのは仲間であり、彼ら彼女らの成長です。原宿店では掲げられた目標があまりに高く、スタッフたちから「そんなのムリですよ」という声が上がる場面もありました。でも、店長である私が諦めてしまったら何ひとつ実現できません。ときにはスタッフたちととことん議論してまで、目標にこだわったこともありました。そして、ついにはそれをスタッフたちがチームワークで達成する瞬間を、私は何度も見てきました。

店舗というのはこの会社において、どこよりも達成感、手触り感が感じられる場所だと考えています。私はこれからのキャリアも店舗にこだわっていきたいし、店舗のスタッフ一人一人の成長に寄与することに一番のやりがいと使命感を感じています。

目指しているのは、スタッフに対し達成感と成長の機会を与え続けることで「日本一」の店舗を実現させ、地域社会に必要とされる存在へと導いていけるような店長になること。今後は海外店舗も経験しながら、着実に成長していきたいと思っています。

UNIQLO

工藤 愛

Ai Kudo

ユニクロ 営業部

2016年に新卒で入社し、2年目で店長となる。2019年9月に新店としてオープンを控える「ユニクロ 原宿店」店長に就任すると、10カ月の準備期間を経て、2020年6月に無事オープンさせる。同年12月、「ユニクロ 新宿高島屋店」店長となり、今日に至る。

※プロフィールはインタビュー当時のものです。

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