FAST RETAILING

店舗とECをシームレスにつなぐことで、
まったく新しいサービスを生み出す。
それを実現させたい。

Shinya Imazeki

SPECIAL 04

社員インタビュー

ミッション・業務内容

店舗とEコマース(以下、EC)の垣根をなくし、お客様が気持ち良く、そして楽しくショッピングができるための購買体験を提供していくこと。それを実現していくことがデジタル業務改革サービス部の役割であり、同時に自分が果たしていきたい使命でもあると今関は言う。POS(Point of Sale=販売時点情報管理)に関わり続けてきたのも、新しい購買体験を作り出すことで、「LifeWear」としてのユニクロの服が本領を発揮できるようになると思うからだと、今関は熱く語ってくれた。

ECには
実店舗が不可欠。

実店舗を持っている企業がリテールの中心に居続ける

就職活動を始めた時、「個として独立した人間」としてきちんと仕事ができる大人になりたいと思いました。この点で、ひとつの商店の責任者として事業を切り盛りする「店長」を早くに経験でき、社員一人一人を「経営者」へと育てようとしているユニクロは、私にとってはぴったりの企業だと思いました。

また、私は「商売」としての小売り、それもECに興味がありました。当時は、ECが産業構造やビジネスを一変させると盛んに言われ始めた時代だったこともあり、そこに面白さを感じていたからです。ただ、学生なりに考えたのは、実店舗のビジネスを知らないことには、ECで良い仕事はできないだろうし、ECの10年後、20年後を見据えたとき、実店舗を持っている企業が変わらずリテールの中心に居続けられるだろうということでした。なぜなら、そうした企業は、店舗とEC の相乗効果を図れるはずであり、それが競争を優位にさせると思ったからです。

こうした理由から、私はユニクロに入社し、店長となりました。そして希望通り、商売のいろは、リーダーシップの発揮の仕方を学べたことが、その後の業務に生きました。

転機となったプロジェクト。

協力会社を含む総勢100名以上のビッグプロジェクト

私は社内公募制度を利用し、希望通りECに携われることになりました。最初の業務では、商品の仕入れや打ち出し方について考える商売計画を担当し、実店舗での経営感覚をそのまま生かしていくことができました。

その後、スマホ専用サイトのマーケティング業務を担うことになったのですが、業務に慣れてくると、サイト上でこういう表現がしたい、こういったことを実行したいと、いろいろなアイデアが浮かぶようになりました。そこで協力会社の方々から、それを実現させるための裏側の仕組みについてあれこれ話を聞くうちに、だんだんと専門的な話ができるようになっていったのです。

そして4年が過ぎようとしていたタイミングで、私は全店舗におけるPOSレジの入れ替えの計画に携わるようになりました。目指したのはレジの自動化。今後、店舗のサービスとオンラインのサービスの垣根をなくしたシームレスな購買体験を実現するためには、店舗とオンラインの決済を連動させる必要があり、それを視野に入れての取り組みでした。私は協力会社を含めた総勢100名以上のメンバーによって構成されるビッグプロジェクトのリーダーを務めることになり、自身にとって大きなターニングポイントとなりました。

プロジェクト終盤に問題が発覚

このプロジェクトは、システム開発以外にも領域が多岐にわたっており、関係者の足並みを揃え、全店に導入して成果を出すという点で、とても大きなチャレンジでした。それをプロジェクトリーダーとして、最後まで進めることができたのは、店長を経験していたからだと思っています。

店長というと、店舗業務のすべてができる人と思われがちですが、そんなことはありません。得手不得手というのは誰にでもあり、自分にできないことは、それができる人を信頼して任せることで、商売は上手く回っていきます。「ヒト」を生かすマネジメントは商売の要とも言えます。それを実地で学んでいたから、文系出身でITのバックグラウンドが一切ない私でも、リーダーを務められたのだと考えています。

しかし、プロジェクトも終盤というところで問題が発覚しました。きっかけは、POSレジを試験的に導入した店舗のスタッフから受け取った一枚のメモ。そこには「本部からのサポートも少なく、辛い。もっと現場のことを知ってほしい」と書かれてありました。責任はプロジェクトリーダーである私にありました。

「現場」を大事に思いプロジェクトを推進してきたつもりでしたが、「現場」目線に立てていなかったのだと痛感させられました。改めて現場目線ですべてを再確認してみると、細かいエラーが頻発しており、スタッフの負担となっていることがわかったのです。折しも、全店展開を開始する直前で、全国の店舗に設置するためのレジが続々と納入されていました。プロジェクトを止めるとなると、協力会社にも多大な迷惑がかかることが容易に想像されただけに、私は判断に迷いました。

実店舗の存在なくして、オンライン上のサービスの進化はあり得ない

最終的には、続行させました。POSの入れ替えは、過去にも数回、チャレンジしては頓挫した経緯がありました。その理由は、完璧を求め過ぎたから。結果として、これといった知見も得られず、すべて中途半端な形で終わっていました。

「やろうとしていることは絶対に間違っていない。お客様にも還元できるし、スタッフにとってもプラスになる」「このPOSはゴールではなく通過点、目的ではなく手段だ」「実行してこそ、その成功も失敗もすべて次につながる」と信じ、私は業務を進めました。

導入に際し、本部スタッフに現場に立ち会ってもらい、小さな問題もすべて本部に上げることを徹底し、課題の共有に努めました。同時に本部では、その課題の解決をすぐに図れる陣容を整え、解決策を都度、現場にいる本部スタッフと共有できるようにしました。さらにコールセンターとは別に、電話回線によるレジ専用窓口を設け、本件に関する様々な問い合わせに対応できる体制を作ってもらいました。

実は私の背中を押してくれたのが、ほかならぬ先のメモでした。導入後ではなく、導入前にこのメモを手にしたからこそ、私はトラブルの発生を前提とした準備ができ、プロジェクトメンバーたちも課題を把握し、対応することができました。私は、メモを手渡してくれたスタッフに感謝するとともに、実店舗の存在なくして、オンライン上のサービスの進化もあり得ないと確信することができました。

POSの進化が
実現する未来。

最寄りの実店舗が、お客様にとってさらに身近な存在となるために

現在、私は「POSプロジェクト」と、オフライン(店舗)とオンライン(EC)をシームレスにつなぐことを目指すプロジェクトを進めています。直近では、店舗とECが融合した新たなサービスに取り組みました。これはお客様がスマホでほしいものを選んで決済すれば、好きな店舗で購入商品を受け取れるというサービスです。

いつでもどこでも、誰もが気軽に楽しくお買い物ができる環境を整えていくことが「情報製造小売業」だと考えています。これを実現するためには、私たちの働き方もシームレスなものへと変えなければなりません。店舗の人は店舗のことだけ、EC の人はECのことだけを考えていては、到底、実現し得ないからです。求められているのは組織を挙げてのシームレスな働き方であり、今こそユニクロが得意とするチームワークを発揮すべきときだと思いますし、私自身がそうした変革を促すリーダーになっていきたいと考えています。

店舗とEC、オフラインとオンラインのシームレス化という言葉自体は、以前から存在しています。しかし、その両者を真に融合させ、従来にはないまったく新しいサービスとして結実させた企業は、まだありません。それを実現させていくことが私の夢であり、人生を懸けるに値する大きな使命だと考えています。その結果として、私という人間が、社会の発展に貢献したという足跡を残せたら本望です。

UNIQLO

今関 伸弥

Shinya Imazeki

ユニクロ デジタル業務改革サービス部

2012年に新卒で入社。2年ほど店長を務めた後、社内公募制度を利用し、グローバルデジタルコマース部に異動。商売計画、モバイルサイト運営などを担当した後、「POSプロジェクト」に従事。同プロジェクトのリーダーに就任。2019年に現部署に移って以降も、引き続きPOSプロジェクトを主導し、現在に至る。

※プロフィールはインタビュー当時のものです。
※現在は「デジタル業務改革サービス部 店舗IT & RFIDチーム」に所属し、リーダーを務めています。

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