FAST RETAILING

地域のお客様が求める新店を、
自分の力でゼロから立ち上げる。
こんなに商売を楽しめる場は、
きっと他にない。

Kana Yamamoto

SPECIAL 04

社員インタビュー

ミッション・業務内容

JR長崎駅直結の駅ビルに新たにオープンした店舗の責任者を務める山本佳奈。開業の約3カ月前から現地に赴任し、店舗の立ち上げから担当している。地域のお客様を理解するための市場調査から始まり、それをもとにした店舗のコンセプトの策定や販売戦略の立案、スタッフの育成、さらにはマーケティング施策の企画実行までを手がけ、オープン後は現場の指揮を執っている。この新店をいかに成功させるか、すべては彼女に託されている。

「店長=経営者」をまさに実践。

自分が新店をつくるからには、何ひとつ妥協したくない

2023年11月に、私が心血を注いで立ち上げたジーユーの新店がオープンしました。九州の長崎駅に直結する駅ビル内に設けられた、地域のフラッグシップとなる店舗です。私はその店長を任されて、約3カ月ほど前から長崎に赴任。ファーストリテイリングでは「店長=経営者」であり、新店立ち上げの場合は、まったくのゼロからすべて自分の考えで店舗をつくって運営していくことができる。まさに「商売」をまるごと手がけられるのです。

ファッションが好きだったことから、ジーユーに魅力を感じ、地域正社員として入社した私が、いまやこれほど大きな仕事を担えるまでになっている。せっかくこんなチャンスを与えてもらったのだから、いい店舗にするために何ひとつ妥協したくないと、できることはすべてやろうと全力で準備に臨みました。

お客様が求めているのは? それを知ることからすべては始まる

長崎はなじみのない土地でしたので、新店立ち上げにあたってお客様を知るために、まずは現地調査から行いました。地域にあるアパレルの店舗に出向き、どんなお客様がどんな商品をお求めになられているのかを観察。また、販促物を調達するために地元企業の方々と交渉する機会もあるのですが、その際に「ジーユーに何を期待していますか?」とリサーチしたり、一緒に働く地元在住のスタッフたちの声も聞いたりして、誰をターゲットにどんな商品をどんなスタイルで販売していくのか、新店のコンセプトを練り上げていきました。

さらに、新店のオープンを一人でも多くの方に知っていただきたいと、長崎駅構内のデジタルサイネージに映像広告を出そうと企画したり、オープニングイベントとしてお客様への抽選会を実施し、その賞品もお客様の層に合わせてオシャレな家電にしたり……。こうした取り組みは本部の新店開発チームがサポートしてくれるのですが、無理な相談もしました。でも、本部は私の意思を尊重してくれて、いつも最大限にサポートしてくれ、本当に感謝しています。

目指しているのは、地域の若い世代のお客様が、かわいくてオシャレなファッションを楽しみたいと思った時、その望みがすべて叶って100%満足できるお店。店長として、やるべきことはすべてやり尽くしたので、オープン直前はワクワクが抑えきれませんでした。

たくさん失敗したから、たくさん学べた。

地域正社員から、いろんな土地で商売したいと職種を転換

いまジーユーの店長の仕事を大いに楽しんでいる私ですが、これまでのキャリアを振り返ると、決して順風満帆ではありませんでした。私は学生時代、地元大阪のユニクロでアルバイトをしていて、そこで商売の楽しさを知り、完全実力主義の社風にも惹かれてファーストリテイリングを就職先に志望。なかでも、ファッションで世界を元気にするというジーユーのミッションに共感し、こちらに入社を決めました。また、地域に根づいて地元のお客様をファッションの力でより笑顔に元気にしたいという思いがあって、地域正社員としてのキャリアを選びました。

入社後は大阪市街にある店舗に配属となりました。地域のお客様が何を求めていて、どんな商品が売れるのかを考えて売場をつくっていく、そんな商売の面白さに魅了され、地元に根ざしてジーユーの評判を高めていく地域正社員の仕事に大いにやりがいを感じていました。しかし経験を積むにつれて、いろんな土地でいろんなお客様を相手に商売をしてみたい」という思いと、「新しいフィールドで自分の力を試してみたい」という思いが募り、入社4年目にグローバルリーダー社員に職種転換を希望したのです。

初めての店舗マネジメントで、ぶつかった大きな壁

地域正社員からグローバルリーダー社員に転換した後、東京郊外の新店に異動し、店長代理として初めて店舗のマネジメントに携わることになりました。しかし、最初は失敗に次ぐ失敗で、期待にまったく応えられませんでした。やることなすことすべてがうまくいかず、新たに採用したスタッフたちのスキルも追いつかず、店内が混乱。店頭に出すべき商品がバックルームに溜まり、店頭の商品整理も追いつかず、店舗運営者としては完全に失格でした。

自分が何もできないことに情けない思いをしながらも、もともと負けず嫌いな性格なこともあって、このままでは終われないと奮起。私は、柳井正会長の「失敗に学び、失敗を活かす。次は絶対に成功すると決意し、改めて挑戦する」という言葉がとても好きで、この状況をどうすれば改善できるかだけを考えて行動に移していきました。たとえば、商品整理に自信のないスタッフを募ってワンポイント講座を開いて指導するなど、自分ができることを愚直に実行。すると、次第に店内がきれいになり、スタッフたちも仕事を楽しむようになり、お店全体に元気が出てきました。その結果、定期的に表彰されるモデル店舗に選ばれ、本当にうれしかったですし、スタッフのみんなと喜びを分かち合いました。

当時、私は店舗運営者として多くの失敗を経験しましたが、上司は私を叱りつつも、こうやって改善したいと相談すれば全力でサポートしてくれました。たくさん失敗し、まわりに支えてもらいながらたくさん学びを得て、ここまで成長できたと思っています。

現場から、世界で通用する
商品づくりを。

常に変化しているジーユーだから、商売が本当に楽しい

店長として経験を重ねるにつれて、「やっぱり商売は楽しい」とあらためて強く感じるようになっています。私はデータを見るのが好きで、アイテム別の売れ行きデータから「この商品はもっと売れるのでは?」と思ったらすぐに実行します。それがお客様にヒットして好評をいただき、実行したことが成功した時は、本当にテンションが上がります。

以前在籍していた店舗でも、売上データから、他の店舗ではあまり売れていない商品が、この地域のお客様にはニーズがあるのではないかと気付き、通常の在庫の2倍の商品を手配したことがあります。店頭のマネキンのスタイリングでも商品の魅力を打ち出し、強力にプロモーションしたところ、お客様からの反応がとても良くて飛ぶように売れました。スタッフの士気も上がって私自身もとても興奮しましたし、そんな成功体験やチャレンジをこれからも重ねていきたいです。

また、ジーユーは商品の入れ替えがダイナミックで、定期的に新しいトレンドの商品が入荷され、それにあわせて売り場を変えていきます。つまり、それだけ商売を楽しめるチャンスが多いということ。その新商品を、どんなお客様にどんな売り方をすれば喜んで買っていただけるだろうかと、私一人ではなくスタッフ全員で知恵を出し合い、協力しながらチームで店舗を盛り上げていく。ジーユーのブランドメッセージである「自分を新しくする自由を。」は、店舗の運営にもあてはまっていて、みんなで自由に商売ができることが大きな魅力だと思っています。

ファッション好きであることを強みに、もっと高みへ

当面のミッションは、私が立ち上げた長崎の新店の売上目標を達成することですが、将来的には店舗の現場からジーユーの商品計画に貢献できるような存在になりたいと思っています。私はやはりファッションが好きなので、それを自分の強みにしてキャリアアップしていきたい。

ジーユーでは、全店舗からファッション感度が高く、お客様のニーズをよく理解している社員を選抜し、本社で定期的に新商品を評価する会を開催しています。私もぜひ関わりたいと希望して、昨年から参加。新しく発売される予定の商品を試着し、お客様をよく知る現場の視点で、素材やデザインに関する意見を率直に出しています。実際に入荷された商品に、自分の意見が反映されているのを見るととても感激します。

今後、ファーストリテイリンググループはいっそうグローバル化し、世界一のアパレル企業を目指していきます。なかでもジーユーは、世界で新たな市場を開拓できる余地が大いに残されている。そのために必要なのは、やはり現場の力。店舗でお客様の声に触れ、求められている商品を見極めて売場をブラッシュアップしていくとともに、リアルなニーズを本部に伝えて商品の改良につなげていく。それをどのアパレル企業よりも徹底して行えば、日本はもとより世界のどこでも通用する商品に結び付いていくはずです。これからも私は、現場からジーユー全体に影響を与える情報を発信し続けて、世界一になるための力になれればと思っています。

GU

山本 佳奈

Kana Yamamoto

ジーユー アミュプラザ長崎店 店長

2017年に地域正社員として新卒で入社し、心斎橋店(大阪)に配属。2021年にグローバルリーダー社員に転換。店長代理としてミッテン府中店(東京)、世田谷砧店(東京)を経て、2021年3月に店長に昇格して、ラブラ万代店(新潟)へ。2023年7月、新店のアミュプラザ長崎店に店長として異動。

※プロフィールはインタビュー当時のものです。

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