最終更新日: 2015.07.31
取引先工場労働環境改善に向けた取組みの進捗について
株式会社ファーストリテイリング
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株式会社ファーストリテイリングは、今年1月より、サプライチェーン全体における包括的な労働環境の改善に向けた取り組みを進めております。取り組みの詳細はこちらをご覧ください。
7月31日時点の進捗は以下の通りです。
ファーストリテイリングの労働環境モニタリング強化・改善策進捗
1. 素材工場への労働環境モニタリング導入 | |
・ | 2015年3月末までにユニクロの全生産量の30%を占める主要素材工場に対し、労働環境モニタリングを実施済み。指摘事項のあった工場については改善状況を確認中 |
・ | 2015年9月より、毎年、ユニクロの全生産量の70%を占める工場に対し、労働環境及び環境負荷に関するモニタリングを実施予定 |
2. 監査手法の改善 | |
・ | 2015年1月よりファーストリテイリンググループの全取引先縫製工場への監査を順次抜き打ち監査に移行。ユニクロ、ジーユーは既に全取引先縫製工場を対象に抜き打ち監査に移行済み |
3. 工場および従業員向け研修の導入 | |
・ | 中国の一部工場にて、工場の管理職向けに労働者の権利や健康安全管理などについての研修を実施済み |
さらに、これら自社独自の取り組みを一層強化する目的で、 2015年7月に、工場労働者の権利保護に取り組む国際非営利組織である公正労働協会(FLA)に加盟しました。
中国のユニクロ取引先2工場における労働環境改善計画の進捗
香港のNGO Students & Scholars Against Corporate Misbehaviour(SACOM)が2015年1月11日に公表した報告書で、中国でユニクロ商品の生産に関わる2工場の労働環境の問題点が指摘されたことを受け、弊社では両工場とともに改善計画の実行および進捗状況の確認に取り組んできました。弊社の要請にもとづき1月に両工場が策定した改善プログラムは、7月末時点で以下の通り実行されています。
Tomwell社工場改善進捗
1. 労働時間 | |
・ | 生産キャパシティおよび生産計画の見直しを実施し、全工程の従業員の労働時間は2015年2月以降、ファーストリテイリングの定める規定内にて維持されている |
2. 労働環境 | |
・ | 政府機関認定業者による空気品質検査の結果を踏まえ、従業員に配布するマスクを通常のマスクから防塵マスクに変更。裁断工程など特に粉塵の出やすいエリアにて集塵機を2台導入済み。また規定以上の粉塵が確認された工程の従業員に対しては8月末までに職業病健康診断を実施予定 |
・ | 個人防護具(PPE)の使用を徹底するため、安全生産監督管理局監修のもとPPE管理制度を策定 |
3. 管理方法 | |
・ | 2015年2月に実施した当社チームおよび外部監査機関による100名以上の工場従業員への工場内およびオフサイトでのインタビュー調査の結果、罰金制度の存在は確認されなかった |
4. 従業員代表の選任 | |
・ | 2015年3月に従業員代表を選出し、大会を実施。今後半期に一度、定期的に従業員主導による大会を実施予定 |
Pacific社工場改善進捗
1. 労働時間 | |
・ | 2015年6月末までに約700人の増員を行い、労働時間と連続勤務日数を抑制するために生産体制を強化 |
2. 労働環境 | |
・ | 全工程にて、年間を通じ工場内気温を一定に維持するもしくは一定温度を超えた場合に通気性を確保する規定を導入済み。また通気性改善のため、染色・仕上工程6箇所で窓の改良工事を実施済み。さらに大型換気送風機を各フロア6台ずつ設置済み |
・ | 全ての薬品庫の窓を喚起窓に改修済み。また薬品庫への床洗浄水などの流入を防ぐため、保管場所を移動すると共に、床に傾斜をつけ、排水溝を増設 |
・ | 安全管理と防護服・防護具着用の必要性について工場労働者への研修を導入済み。さらに管理を強化するため、工場担当者に対し、第三者専門機関による化学品管理・防火安全管理の研修を実施 |
・ | 全工程にて政府機関による粉塵、臭気、騒音及び高温検査を実施済み(結果は8月に受領予定。結果によっては追加改善策を実施する) |
3. 管理方法 | |
・ | 2015年5月末に実質的に罰金制度として機能していたインセンティブ制度を全ての工程にて廃止し、2015年6月より新たな賞与制度の運用を開始 |
今後も引き続き、2工場および弊社サプライチェーン全体の労働環境の継続的な改善に向けて取組みを進めてまいります。