最終更新日: 2012.01.16
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2012年8月期第1四半期決算説明会
- 開催日:
- 2012年1月12日 17:15 - 18:15
- 開催場所:
- 弊社会議室
1月12 日開催の決算説明会の主な質疑応答をテキストでご覧いただけます。内容につきましては、ご理解いただきやすいよう部分的に加筆・修正しております。
- Q1:
- 海外ユニクロ事業は計画通りの売上高、利益との説明でしたが、第1四半期の営業利益率が前年同期に比べて悪化している理由を教えてください。旗艦店のオープンが集中したからですか?
- A1:
- 堂前上席執行役員:
第1四半期は旗艦店が3店舗出店したことで販促費が増えました。この経費増によっ て営業利益率は悪化していますが、業績は当初予想通りとなっています。
- Q2:
- 国内ユニクロ事業の第2四半期の業績予想を変更されていますが、これは12月の売上高実績と、1月10日ぐらいまでの売上高実績を織り込んでいるのでしょうか?
- A2:
- 堂前上席執行役員:
新予想には12月の実績は加味しており、1月、2月の売上高予想は保守的に見ています。3月以降も保守的な計画に変更しました。期初予想では、上期、下期ともに既存店売上高の伸び率は+5%を見込んでいましたが、12月までの既存店売上高の累計は前年同期比1.4%増なので、下期を+5%と予想するのはアグレッシブ過ぎると考えました。下期の既存店売上高は、3月が去年の震災の反動で増収を予想していますが、あとは前年並みぐらいと予想しています。もし、下期に売上が好調に推移した場合、増産ができるという体制が整ってきましたので、それで対応しようと考えています。高い売上高の目標で経費を使い過ぎるよりは、売上高予想を固めにみて、期中で調整していきたいと考えています。
- Q3:
- 1Q末の在庫水準についての質問です。海外ユニクロ事業の在庫が前年同期比で、134億円増えたという説明がありました。これは前年同期比で倍増ぐらいですか?グローバル旗艦店の出店や新店が増えた影響もあると思いますが、海外ユニクロの在庫水準について問題はないのでしょうか?
- A3:
- 堂前上席執行役員:
在庫水準は多くもなく、少なくもなく、適正な水準です。海外ユニクロの出店は計画通り にすすんでおり、中国は年間60店舗くらい増やす計画です。また、既存店売上高も中国は非常に高い伸び率となっていますので、在庫水準は前年より増えています。
- Q4:
- 今期の海外ユニクロ事業の出店数は年間で108店舗の予定ですが、1Qに42店舗を出店しているのは、計画通りですか?それとも、計画を上回るペースなのでしょうか。特に中国では新エリアにも新規に出店して いると思いますが、販売状況はどうでしょうか?
- A4:
- 堂前上席執行役員:
海外ユニクロの出店は計画通りです。また、中国ではほとんど全てのエリアで既存店が伸び始めていています。中国の新エリアに出店した店舗の売上も順調です。
- Q5:
- 国内ユニクロ事業の下期の出店計画が下方修正されています。また、ジーユーの出店数も、期初計画よりも減っており、閉店数も増えています。出店計画が修正された背景について教えてください。
- A5:
- 堂前上席執行役員:
国内の出店が計画よりも減ったのは、単純に営業力不足によるものです。社内の出店開発チームの努力不足ということです。これからはねじを巻き直して、気合いを入れ直してやりたいと思っています。
- Q6:
- 国内ユニクロの出店数が下方修正された理由として、例えば、候補物件が減っているとか、条件が悪くなっているため出店を取りやめたということはありますか?もう少し詳しい説明をお願いします。
- A6:
- 堂前上席執行役員:
最近は特に大きな店舗の出店が多いので、どこかの案件が出てきて、そのなかから選んで競争して出店するというよりも、我々の営業マンが地主さんやデベロッパーさんと交渉を重ねていくという、開拓営業型になっています。これは、どれだけ地主さん、デベロッパーさんに会って交渉するかという営業努力で出店数が決まっていく面があり、そこが足りなかったというのが今回の反省です。
- Q7:
- 1Qではジーユーの既存店売上高が20%強の増収になったという説明でしたが、この背景を教えてください。ジーユーが大幅な増益になったことで、グローバルブランド事業全体が大幅な増益になったのでしょう か?1Qのグローバルブランド事業の増益で貢献度が一番大きかったのはどの事業だったのでしょうか?
- A7:
- 堂前上席執行役員:
1Qではジーユーが大幅な増収増益を達成しています。これは、ここ1年間で旗艦店を 2店舗出店したこと、テレビCMの効果でブランド認知度が一気に上がってきたことが要因だと思います。今ジーユーは既存店売上高がドンドン伸びているという状況です。グローバルブランド事業全体の利益貢献度のブレークダウンについては開示しておりません。セオリー事業も同じように既存店売上げが好調ですので、大幅な増益になっています。
- Q8:
- 生産調整について、さらに精度が上がっているということはあるのでしょうか?どういった点が改善したのでしょうか?
- A8:
- 堂前上席執行役員:
生産調整力は事前準備をどれくらいやったのか、ということが大きく左右します。1年く らい前から、販売計画、生産計画の精度を上げたので、生産調整がやりやすくなりました。シーズンのどのタイミングで増産、減産を決めていくのかといったプロセスを作って、実行したことで、この秋冬に関しては、結構な数量の生産調整ができました。生産の下方修正が多かったですが、そういったこともできたと思います。
- Q9:
- 中国での出店ですが、最近、地価の下落や金融が厳しくなったことで、デベロッパーの開発力がスローダウンしていないでしょうか?環境が厳しくなったにもかかわらず、ユニクロの出店が計画通りなのはどうしてでしょうか?
- A9:
- 堂前上席執行役員:
多分、ユニクロは競合他社に比べて売れているので、条件の良い物件が多いのだと思います。ブランド認知度も上がってきて、既存店売上高も伸びているので、好循環になっているのだと思います。
- Q10:
- 最近のマスコミ報道では、柳井会長が、ウィメンズの端境期商品がいまひとつ良くなかったので、今後はファッション性やトレンド性を入れた商品を作る、とコメントされていますが、それに向けてどんな手を打たれていますか?例えば、組織を変えるようなことはありますか?
- A10:
- 堂前上席執行役員:
8月、9月といった端境期に、そのシーズンのマストレンドになるであろう、あるいはニュースになるような商品が必要だったと感じています。今回はコア商品に集中したことで11月、12月の売上げには寄与しましたが、シーズン初めの商品は、もっと準備するべきだったと反省しています。ただ、今、組織を大きく変えることはないです。既存のチームでも改善は出来ると思っています。
- Q11:
- 今のアイテム数を維持しながらファッション性、トレンド性も強化するのは、非常に難しいような気がしますが?
- A11:
- 堂前上席執行役員:
そのシーズンで大きなニュースになるようなものというのは、何十品番もあるというわけ ではありませんので、そこはそんなに難しいとは思っていません。
- Q12:
- ニューヨークの34丁目店の売上が計画未達になった理由についてもう少し詳しく説明してください。この1Qでも、米国、英国の業績がいまひとつでアジア好調といったトレンドが続いているので、今後の出店もアジア中心が続きますか?米国の出店計画はトーンダウンすることはありますか?
- A12:
- 堂前上席執行役員:
まず、34丁目店ですが、ソーホー店、5番街店と比べるとお客さんの層が違ったと感じています。売れている商品は価格が低いものが多いので、そういった商品の構成比を今修正しているところです。34丁目店はすごく不調なわけではなく、ユニクロのグローバルランキングで見ると、売上高で上位にランクする店舗です。当初の計画ほど売上げが達成できていないということですので、今後の修正で改善できると思っています。業績面では、英国の不調が続いています。ただ米国は、不調ということではなく、ソーホー店も好調な売上が維持できています。出店計画では、やはりチャンスのあるアジアが今後も中心になっていくと思います。今、中国、韓国が非常にチャンスが大きく、早い者勝ちといった状況ですので、積極的に出店する計画です。ヨーロッパは、パリを中心に出店していく計画には変更はありません。また米国はニューヨークを中心に出店していく計画は変わっていません。
- Q13:
- NYの5番街店の売上状況についてアップデートお願いします。
- A13:
- 堂前上席執行役員:
オープン以降はほぼ計画通りで、計画通り売れているというのが5番街店の状況です。
- Q14:
- ニューヨークのソーホー店は出店後、毎年順調に売上を伸ばしてきたので、5番街店もそのような売上の傾向となると考えてよいでしょうか?
- A14:
- 堂前上席執行役員:
オープンしてまだ2~3ヶ月ですので、予想は難しいです。ただ手ごたえとしては、非常 に良い立地で、非常に売れているということです。話題という意味でも、現地のメディアでも大きく取り上げられていますので、ブランド認知度を上げるという意味でも大成功だったと思います。
- Q15:
- 中国の出店はショッピングモールへの出店と百貨店への出店ではどちらが多いですか?
- A15:
- 堂前上席執行役員:
ショッピングセンターと百貨店と両方に出店しています。特にどちらが良い、悪いという ことはなく、良い物件に出店しようとしています。日本のような単独のロードサイドの店というのはまだ開発できてはいません。ショッピングセンターと百貨店の比率については、私もわかりかねますが、特に意識して出店しているわけではないです。
以上