FAST RETAILING

商品戦略、マーケティング戦略を
世界水準で練り上げ実行することで、
セオリーの価値をグローバルに届けたい。

Hisashi Watanabe

SPECIAL 04

社員たちの「使命」と「実行」

ミッション・業務内容

現在、渡辺はセオリーメン商品部とマーケティングチームを兼務し、リーダーとして業務を牽引。GHQのあるニューヨークと一体となり、グローバルでのブランド価値向上に取り組んでいる。業務を通じて実感しているのは世界一を目指せるポテンシャルであり、上質な商品の存在をお客様に知らしめる仕組み、活動を強化できれば、セオリーは次のステージへと飛躍できると、渡辺は語る。

これからの時代の主役になるブランド。

百貨店勤務を通じて感じていたセオリーの可能性

学生時代は、アルバイトで得たお金を洋服につぎ込むような過ごし方をしており、このとき抱いていたのは「良いものは人を幸せにする」という想いでした。そこで前職は、良いものに触れられる機会の多い百貨店に入社し、婦人服の領域で経験を積みました。担当フロアに展開する各ショップを束ねるフロアマネージャーと、百貨店全体の売上動向と各ショップの特性を踏まえた商品計画を立てるマーチャンダイザーと、その両者を兼任するような役職に長く就いていましたが、その後は職位も上がり、現場を管理、支援する後方部門に異動することになりました。

こちらの仕事もやりがいがありましたが、業務に従事する期間が長くなるにつれ、自身の原点である「再び前線で服と直接関わり、良いものに触れられる仕事がしたい」という想いが強くなり、転職を決意するに至りました。このとき強く惹かれていたのが、以前から魅力を感じていたセオリーでした。

前職では約20のブランドを担当しており、館内における各ショップの特徴や売れ筋をつぶさに知る立場にありました。そのなかでセオリーは、他のブランドとの差別化ポイントが非常に明確だと感じていました。特に「品質の良さ」と「着心地の良さ」で抜きん出ており、ラグジュアリーブランドの顧客もセオリーの服を何度も購入されていることがデータからも明らかでした。

多くのブランドがトレンドを重視するなか、セオリーは単に流行を追い求めるのではなく、着用していて余計なストレスを与えない、着る人の生活を快適にする、そういったモノづくりに対する姿勢が、商品価値へとつながっていました。社会が成熟し、より本質的な価値が求められる時代へとシフトするなかで、セオリーはこれからの主役になり得るブランドなのではないか。これがセオリーに対する私の評価であり、転職理由でもありました。

セオリーの認知度向上に取り組む。

1回目の購買体験の後押しをどうやっていくか?

セオリーは認知度が弱く、知っていても買ったことはない、というお客様が多いというのが私たちの認識です。ただし、一度ご購入されたお客様のリピート率が高いという特徴があることは、先ほども触れたとおりです。つまり今後、セオリーがグローバルで成長していくためには、「1回目の購買体験の後押しをどうやっていくか?」というのが重要であり、私たちはここにチャンスがあると考えています。

そそこで私がブランド長を務めるセオリーメン商品部では、“Theory Wardrobe”という商品カテゴリーを軸に、これからの社会を担っていく若い世代の方にも納得いただけるに相応しいアイテムを企画、開発。ワードローブの基盤となるジャケット、パンツ、シャツ、カットソー、プルオーバーを通じて、まずはセオリーの良さをひとりでも多くの方に体感していただこうという戦略で取り組んでいます。

ご購入いただいたお客様にはセオリーの良さを実感いただくことができており、企図した通りリピーターも増加中です。とはいえ、まだまだ母数が少ないというのが実状。よりマーケティングにも力を入れていく必要があると私たちは考えています。

自分たちが何者なのか、企業姿勢をしっかり表明する

現在、私はマーケティングチームの統括リーダーも兼任していますが、チームの使命は「セオリーの良さを多くの人に伝え、買っていただくこと」にあります。そのためには自分たちが何者なのか、まずは企業姿勢をしっかり表明することが大切だと考えています。

そこで私たちはオウンドメディアを立ち上げ、アプリを開発し、情報発信に力を入れています。本質的な価値という部分にお客様が共感してくださる時代だからこそ、ブランドの背景や各商品のストーリー、モノづくりに対する姿勢を、お客様にきちんとお伝えすべきだし、何よりセオリーを着用することでどんな生活が送れるのか、そこをしっかりと打ち出していきたいと考え、取り組んでいるところです。

また、マーケティングを進めるうえではインナーマーケティングも大切であると、私たちは考えています。自分たちが何者なのか、企業姿勢を体現するのはほかでもない、店舗スタッフを含めた全従業員だからです。一人ひとりが誇りをもって働けない限りは、いかに良い商品をつくろうともお客様には伝わらないと思うのです。

そこで目下、ブランドブックを制作し、社内に配布する予定ですが、自分たちのフィロソフィー、プライドをあらためて言語化することで共有し、誇りをもって仕事に取り組んでいくという機運を、よりいっそう高めていきたいと思っています。

日本事業で
トライアルを重ねていく。

「服が好き、接客が好き」という人であって欲しい

商品部やマーケティングチームの取り組みにおいて、私個人としては「三段構え」でミッションを実行することを重視しています。まずは自分たちの「ベース」を確立し、そのうえで「トレンド」をしっかりと見極め、「スペシャル」な施策、商品を打ち出すことでトップを目指す、という三段構えです。この点で、商品部もマーケティングチームもようやくベースが確立したところですが、あらためてどちらの業務も難しさを感じています。

商品部について言えば、その使命は「お客様に支持される商品を、正しい時期に、正しい量で発注すること」にあります。判断軸がないと、ともすれば「カッコイイ」「今っぽい」という感覚的な商品開発に終始しがちなのですが、それでは在庫を積み上げてしまうだけです。そこで私たちは営業門と密に連携し、先を見据えてトレンドを踏まえた商品を一緒に考え、さらにそれをお客様にどう提案するか、実際の接客ストーリーまでを描いたうえで商品を発注する努力を続けています。

同様にマーケティングチームの使命については前述のとおりですが、現代は多種多様な手法が開発されており、何をどう組み合わせ、どれくらいの予算を投じるか、そこに明確な答えはありません。他ブランドの成功事例が、必ずしも自ブランドの特徴やお客様に当てはまるわけもなく、そこは地道にトライ&エラーを重ねながら成果を上げていくしかありません。広告宣伝など、マーケティングには華やかなイメージがつきまといがちですが、実はとても泥臭い仕事でもあります。

だからこそ私は、ことセオリーで働く人には「経営がしたい」という以前に、「服が好き、接客が好き」という人であって欲しいと思っています。「服というのは奥深い」「お客様が喜んでくださるのがうれしい」と感じられる限り、それが働くモチベーションとなって業務におけるあらゆる困難も乗り越えられると信じるからです。

セオリーもまたLifeWearである

セオリーに中途入社するに際し、私はセオリーがファーストリテイリンググループの傘下であることに大きな意味を見いだしていませんでした。しかし、現業務を通じて身をもって気づかされたのは、セオリーもまたファーストリテイリングが掲げるLifeWearというコンセプトに合致しているということ。しかも、その最高峰に位置付けられるブランドであるということでした。

セオリーを買っていただき愛用くださっているお客様のインサイトをグループに還元し、グループ全体のマーケティングの資産としていきたいです。たとえば細部の作り込みなど、グループ全体のモノづくりにも貢献できるのが、セオリーというブランドです。とりわけビジネスシーンを主体とした「ビジネスウェア」として世界一を目指せるポテンシャルを有しており、そこでの仕事は「社会の役に立ちたい」「自分が生きた証を残したい」という欲求をも満たしてくれます。

良い服を提供し続けることで、着る人の生活を変え、人生を豊かにし、働く人たちに元気や自信を与え、ひいては社会に貢献する——。そのために現在、ビジネスウェアを足掛かりに認知度の向上に取り組んでいますが、今後はカジュアルウェアも強化していきたいと考えています。そして偶然ではなく必然的にセオリーを買ってくださる方々を増やす活動をグローバルに展開すべく、その種蒔き、トライアルを重ねていきたいと思っています。

LTJ

渡辺 恒

Hisashi Watanabe

リンク・セオリー・ジャパン
セオリーメン商品部 ブランド長 兼 マーケティングチーム 統括リーダー

2003年に新卒で百貨店に入社。婦人服の領域で約15年にわたり、カジュアルブランドからラグジュアリーブランドまで、多様なブランドを担当。そして2018年、セオリーに中途入社し、今日に至る。

※プロフィールはインタビュー当時のものです。

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