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最終更新日: 2007.04.12

2007年2月中間期 決算を発表(決算サマリー)

株式会社ファーストリテイリング
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連結業績
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【要約】 2007年2月中間期 増収減益

2007年2月中間期の業績は売上高2,841億円、前年同期比19.1%増、営業利益431億円、同5.2%減、当期純利益226億円、同14.6%減と増収減益の決算となりました。売上高については、主力の国内ユニクロ事業(㈱ユニクロ)の増収や、キャビン、プティ ヴィクル(エフアール・フランスの子会社)といった新規連結子会社の寄与などにより高い増収率を達成することができました。一方、利益面では、1)国内ユニクロ事業の売上高総利益率の低下、2)新規事業を開始したジーユーやワンゾーンなどの連結子会社の赤字幅拡大、3)ニューヨークのグローバル旗艦店のオープン経費負担増による米国事業の赤字、4)M&Aによるのれん償却費増、5)リンク・セオリー・ホールティングスの持分法による投資損失の拡大などにより、営業利益は前年同期比5.2%の減益となりました。

下期は、グループの基幹ビジネスである国内ユニクロの利益率改善と大型店開発を進め、国内ユニクロは通期で増益を目指しております。2007年8月期の連結売上高は5,382億円、前期比19.9%増、営業利益734億円、同4.4%増、経常利益721億円、同1.4%減、当期純利益381億円、同5.6%減を見込んでいます。なお、1株当たり利益は374.96円、1株当たり年間配当金は140円を予想しています。

 中間期の国内ユニクロ事業は10.9%増収、営業利益は5.7%減

連結売上高の約82%を占める国内ユニクロ事業の中間期の売上高は前年同期比9.1%増収となりました。これは、既存店ベースの売上高が同2.9%増とプラスになったこと、ユニクロ直営店が500坪規模の大型店10店舗の出店を含み、2006年2月末比で31店舗増加したことが寄与しています。(2月期末直営店:713店舗、含むフランチャイズ店:731店舗)。また、既存店売上高の2.9%増収は客数が2.7%増えたこと、客単価が0.2%増によるものです。9月からのスキニーボトムスを中心としたキャンペーンの成功、11月の販売促進の強化などで、客数を前年に比べて増やすことができました。

中間期の売上高は計画を達成することができましたが、売上高総利益率が、暖冬といった天候不順の影響を受け、前年比で2.0ポイント低下いたしました。これは、11月に当初計画になかった「まとめ買い」など販促目的の値引き販売を実施したこと、12月も値引き販売を継続したこと、1月、2月では冬物在庫処分を強化した結果です。また、経費面では採用拡大にともなう求人費増などで対売上高経費比率も上昇いたしました。以上の結果、中間期の国内ユニクロの営業利益は前年比5.7%の減益となっております。

 国内ユニクロ事業の通期見通し

下期の国内ユニクロの既存店増収率は前年同期比3.9%増、通期では同3.3%増を予想しております。大型店の出店は11店舗を予定しており、順調な出店ペースが続いています。中間期で粗利益率が低下した反省を踏まえ、下期では粗利益率のコントロールを強化させ、前年比で改善させる計画です。この実現のため、商品・生産計画の精度を強化すること、機動的に営業・販売計画の見直しを進めること、また、需要動向に応じた生産調整への組織体制の整備を行っていく計画です。商品面ではシーズンの切り替えを早めると同時に立ち上がりの時期にはファッション性の高い商品の構成を増やして販売を促進する計画です。また一方で、実需の時期には従来のユニクロの強みである「ファッション性のあるベーシック商品」をカラーバリエーション取り揃えるなどで強化していきます。この結果、通期の国内ユニクロの売上高は4,355億円、前年比10.7%増、営業利益は712億円、同3.4%増を見込んでおります。

 グループ事業の業績動向

(海外ユニクロ事業)

2006年11月にニューヨーク・ソーホー地区で1000坪のグローバル旗艦店をオープンし、ユニクロブランドの知名度をグローバル市場で高めることに成功いたしました。グローバル旗艦店は順調な売上を達成しておりますが、販促費などの経費が拡大したことにより、米国事業は通期13億円の赤字を見込んでおります。

英国事業ではオックスフォード店をリニューアル増床し(2006年10月)、順調な事業の拡大を図っています。下期には、2007年秋に予定している旗艦店などの大型店2店舗のオープン経費が先行的に発生するため、通期では約4億円の赤字を見込んでおります。

中国事業では上海の浦東(プートン)地区に700坪の旗艦店をオープンしました。(2006年12月)中国事業、香港事業、韓国事業は順調な売上、利益を中間期に達成しており、そのトレンドは下期も続くことが予想されています。

(グループ事業)

新規事業であるジーユーは、2006年10月に第1号店をオープンし、中間期末までに計画通り25店舗を出店いたしました。ただ、客数が期初の想定を下回ったことから第1四半期の決算発表時(2007年1月)に通期の業績予想を修正しております。下期はウィメンズの構成比を高めるなど商品構成の修正をするほか、経費削減などを実施し、事業の拡大と収益性の改善を図っていく計画です。

フランス事業は主力の「コントワー・デ・コトニエ事業」とランジェリーの「プリンセス タム・タム事業」が好調な業績を維持し、エフアール・フランスの中間期の売上高は178億円、営業利益44億円となりました。「コントワー・デ・コトニエ事業」の中間期の既存店売上高は前年比15%増と期初計画を上回るペースとなっております。売上が好調だった理由としては、追加増産をスムーズに行うクイックレスポンスの仕組みが機能していること、新チーフデザイナーによる2006年秋冬シーズンのコレクションが好評であったことがあげられます。今後は、フランス事業の好調を維持しながら、その他ヨーロッパ諸国や日本などの店舗網を拡大し、グローバルブランドを目指す計画です。好調な業績トレンドを反映し、通期のエフアール・フランスの業績見通しは345億円、営業利益65億円へ増額修正しております。

ワンゾーンの中間期の業績は、靴業界の厳しい価格競争により値引き幅が拡大し、赤字幅が拡大いたしました。中間期の業績悪化を反映し、通期の営業損失は9.7億円に減額修正しております。下期はオリジナル商品の構成比を高めることで、商品力の強化を図るとともに、利益率の改善を目指してまいります。

2006年8月末に連結子会社となったキャビン(東証1部上場)の9月~2月(6ヶ月)の業績は、売上高が117億円、営業利益が1.2億円となりました。2007年度(2006年9月~2007年8月)の年間業績としては、売上高228億円、営業利益3億円を予想しております。

持分適用関連会社のリンク・セオリー・ホールディングス(持株比率33.9%)が業績の大幅な下方修正をしたことで、通期の持分法による投資損失として20億円を計上(営業外損失)する予定です。なお、2006年11月に株式取得(持株比率33.4%)した婦人靴専門店を展開するビューカンパニー(JASDAQ上場)は、第2四半期より持分法適用関連会社として連結業績に反映されております。通期では0.9億円の持分法による投資損失を予想しております。

 2007年8月期連結業績予想

2007年8月通期の売上高は5,382億円、前期比19.9%増、営業利益734億円、同4.4%増、経常利益721億円、同1.4%減、当期純利益381億円、同5.6%減を予想しております。売上高では19.9%の増収を見込んでおりますが、国内ユニクロ事業の上期の減益、グループ子会社の米国ユニクロ、ジーユー、ワンゾーンの赤字拡大、のれん償却金額の増加、リンク・セオリー・ホールディングスの持分法による投資損失の影響により、通期の経常利益は減益を予想しております。

なお、通期の1株当たり連結予想当期純利益は374.96円を見込んでおります。配当金につきましては、中間期末配当金70円を含み、年間140円の予定は変更しておりません。

 決算説明会の資料についてはこちらをご参照ください。