最終更新日: 2026.10.08
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2026年8月期 通期:決算説明会 Q&A
決算説明会の主なQ&Aのテキストです。内容はご理解いただきやすいよう、部分的に加筆・修正しています。
- Q1:
- ジーユーは、2026年秋冬からクリエイティブ・ディレクターをフランチェスコ・リッソ氏が務め、商品全体を刷新しました。現状の手応えと、今後の海外展開についても、教えてください。
- A1:
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柳井 株式会社ファーストリテイリング 代表取締役会長兼社長:現在、ジーユーの店舗では、新しい商品が揃っています。商品の完成度は高く、非常に良いです。一方で、課題はスタイリングがはっきりしないことに加え、ジーユーが変わったという情報発信が足りなかったことだと思います。今後は、誰でもファッションを楽しめる、安心して買えるというジーユーのブランドコンセプトをもっと発信していきます。そして、そういうブランドコンセプトが、スタイリングなどを通して、お客様に実感いただける売場にしていくことが必要だと思います。まずは、お客様にご来店いただき、商品を買っていただく。そこで得られたお客様の反応を通して、さらに改善していきます。
ジーユーは、グローバルで成長していくことが一番の目標です。その上で、私たちはアジア発祥の企業なので、グローバルで通用するかどうか、アジア、欧米で試してみたいと考えています。
- Q2:
- 東南アジアのユニクロ事業の手応えを教えてください。現在の客層は、高所得者が中心だと思いますが、今後の顧客層の広がりについても教えてください。
- A2:
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柳井 会長兼社長:東南アジアのお客様が、私たちの商品の値段を高いと思って、買い控えになっていると思いません。東南アジアでは中間所得層が増えています。特に大都市を中心に、中間所得者層にとって、ユニクロは買いやすい価格のブランドだと考えています。また、私たちの場合、ファッションで売っているのではなく、着心地や快適さを備えた日常着を売っています。そういう服を楽しみたいお客様にとって、一番のブランドになると思います。私たちの強みを強調して、東南アジアのお客様の中で一番身近なブランドになれるように取り組めば、今後も十分に成長できると思います。
出店はすぐにできますが、人材の育成は何年もかかります。現地で経営チームをつくりながら出店し、「グローバルワン・全員経営」「個店経営」を両立することで、東南アジアのそれぞれの国で、ナンバーワンのブランドになれるように努力していきたいと思います。
- Q3:
- 東南アジアのユニクロ事業は、2027年8月期に30店舗を出店する予定です。現在と同様の立地へ出店を続けるのでしょうか?ロードサイド店舗も増えるのでしょうか?
- A3:
- 柳井 会長兼社長:ロードサイド店舗の出店も続けます。ただ、中国大陸から得た教訓として、チェーンストア経営のように出店数が重要なのではなく、その地域に根差した意味のある店舗と、その地域のお客様に合った商品構成を実現することが重要だと思います。
- Q4:
- シーズンに捉われない商売や地域密着の商売の実現により、新たな需要獲得のポテンシャルはありますか?
- A4:
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柳井 会長兼社長:さらなるポテンシャルは、私たちの商品が「服の部品」であることです。仕事をする時でも、街中でも家庭でも、ユニクロの服を楽しむことができます。ジーユーの場合は、ファッションを楽しむための「服の部品」を売っています。その上で必要なことは、商品単品ではなく、スタイルとしてお客様に提案することです。また、地域のお客様ニーズに合わせた商品構成にすると同時に、気候やライフスタイルの変化を捉えた商品開発を強化したいと考えています。LifeWear(究極の普段着)が「いつでも、どこでも、誰でも着られ、快適に過ごせる服」であり、さまざまな生活シーンで着用できる服であることを、もっと宣伝すれば、今以上に売れると思います。
塚越 株式会社ファーストリテイリング 取締役 グループ上席執行役員 COO:私たちの商売の考え方の1つに「個店経営」があります。本部や経営陣が決めた商売を、全世界で画一的に実行するのではなく、現地の店長が、その地域の気候やお客様ニーズに基づいて商売を組み立てています。また、過去は、春夏秋冬という4シーズンの商品構成がありましたが、今はシーズンレスに変わってきています。私のプレゼンテーションでご説明差し上げたように、冬でも半袖Tシャツは売れますし、今まで中国大陸で十分に売れなかったリネンやカシミヤなど、天然素材の商品がとても売れるようになっています。このように、人々の生活が時代とともに変化する中で、ライフスタイルに合わせた商品を提供することが、私たちの経営理念第一条に掲げている「顧客の要望に応え、顧客を創造する経営」そのものです。今後も、お客様の求めている商品を世界各地で届けられるかどうかが、成長の鍵になると思います。そのために、サプライチェーンの改善など、すべきことはたくさんありますが、しっかりと向き合っていきます。
- Q5:
- プレゼンテーションの中に「高成長を最優先としながら、高還元を両立する新たなステージに入った」とあります。「高成長」の目線を教えてください。また、キャピタルアロケーションの考え方も教えてください。
- A5:
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岡﨑 株式会社ファーストリテイリング 取締役 グループ上席執行役員 CFO:「高成長」とは、「持続的な高成長」を意味します。私たちは、LifeWearというコンセプトに対する潜在需要がとても大きいと思っています。これを最大限取り込むために、必要なあらゆる投資を実施していきます。2027年8月期の業績予想で示した連結の売上収益の前年比12.3%増は、保守的ではなく、現在の方針で取り組めば、達成できる水準だと思います。また、単年度ではなく、持続することが重要です。キャピタルアロケーションの優先順位ですが、一番重要なのは、成長機会に対する投資を続けることです。その考えを踏まえて、今後の投資規模やリスクを考慮した上でも、株主の皆様に50%程度の配当性向で還元を維持できると思います。LifeWearに対する潜在需要を顕在化するために投資しながら、成長を続けていけると判断したため、このタイミングで資本政策について、ご説明差し上げました。
柳井 会長兼社長:毎年、グループ全体で売上収益を5,000億円ずつ増やしていきたいと思います。5,000億円の規模は、小売業や服を販売する企業では、巨大企業に匹敵します。絶対金額で見れば、そのような企業が毎年1つずつ生まれるような成長規模です。世界を見れば、まだポテンシャルがある地域ばかりですし、ユニクロは世界中で受け入れられると思います。また、ファッションを主とする低価格衣料の需要は大きいため、ジーユーもユニクロと同じくらいのポテンシャルがあります。ジーユーは、アジアに加えて、欧米でも成長できると思います。
- Q6:
- ROEの目安について、教えてください。
- A6:
- 岡﨑CFO: 資本コストは10%程度だと思っています。ROEは、資本コストを優に上回る水準を続けていくべきだと思います。2026年8月期のROEは21.2%と、それを優に超えていますが、その程度は維持していきたいです。ただし、ROE以上に事業成長が最優先だと考えています。
- Q7:
- 韓国、東南アジア・インド・豪州地区のユニクロ事業の事業利益率は20%を超え、欧米も20%に近づきました。今後の事業利益率の水準について教えてください。
- A7:
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塚越COO:事業利益率は、15%から20%をターゲットとしています。徐々に事業利益率が上昇していますが、利益率の改善を最優先にすることはありません。事業利益率よりも、商売の中身の方が重要です。今日、ご来店されたお客様が、本当にご満足して帰られたかどうかが、私たちが世界各地で重要視している指標です。それなしに成長はありません。例えば、再ブランディングの途中である中国大陸でさらに成長していくためには、ブランドや商品に興味をもっていただくことが重要です。そのために、今取り組んでいる店舗のスクラップ&ビルドや旗艦店の出店を、各都市で継続的に実施すること、そして、LifeWearという私たちの唯一無二の考え方を、世界中で継続的に発信していくことが必要です。それらの結果が事業利益率の向上につながると思います。
売上を毎年5,000億円ずつ積み上げることで、企業規模はどんどん大きくなりますが、私たちが重視しているローコスト経営、少数精鋭という基本的な考え方は変わりません。その上で、本当に必要なものには投資していく姿勢を続けていきたいと考えています。
- Q8:
- 中国大陸の事業構造改革で、どういったところに手応えを感じているか教えてください。
- A8:
- 塚越COO:主要都市である北京、上海、広州、深圳などに加えて、長沙、武漢、成都、重慶などの内陸部でも商売を強化することが重要です。例えば、重慶は、人口3,000万人以上の巨大な都市ですので、大きなポテンシャルがあります。また、中国大陸のインバウンドの人数は3,500万人以上で、ここにも手ごたえを感じています。グローバルで私たちのブランド認知が高まり、中国大陸での購買行動につながって、業績にもプラスの効果が出ています。私たちは国境を越えて、世界中で商売しています。世界はボーダレスになり、人々はより活発に世界を行き来するなかで、こうしたプラスの効果は各地で発生しています。こういったことから見ても、私たちの「グローバルワン・全員経営」という考え方は、正しい方向に進んでいると思います。今後も、東京だけで意思決定するのではなく、グローバルで商売のチャンスを見つけて、活かす姿勢を継続していきたいと思います。
- Q9:
- 潤沢なキャッシュを用いて、合弁子会社から持分を買い取り、出資比率を上げる考えはありますか?
- A9:
- 柳井 会長兼社長:合弁事業でないといけない地域があります。また、より早く、より大きく事業を成長できるのであれば、合弁事業という選択は問題ありません。そのため、パートナー企業から持分を買い取る考えは、現状ありません。
以上