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質疑応答の概要

最終更新日: 2019.04.15
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2019年8月期:決算説明会 Q&A

開催日:
2019年4月11日
開催場所:
ファーストリテイリング東京本部

決算説明会の主なQ&Aのテキストです。内容については、ご理解いただきやすいよう部分的に加筆・修正しています。

Q1: 
中国は、これまでの逆風の中でも順調に業績を伸ばしていますが、今後のユニクロの成長ポテンシャルはどれくらいありますか?3級都市、4級都市に出店する競争力はありますか?
A1: 
潘(パン)グレーターチャイナCEO:
今後の出店ですが、まず1級都市で、さらなる深掘りができるポテンシャルは十分にあります。例えば、上海では現在76店舗を出店していますが、上海の人口は東京の約2倍ですので、これから100店舗をめざして出店していきたいと考えています。
一方、中国の2級都市、3級都市といったところは非常にポテンシャルがあり、先ほど中国のアパレル市場全体で約50兆円という話をしましたが、中国のGDPで100位以下の都市でも、数百万人の人口を有しています。これはすごい市場です。実際のところ、例えばですが、西南地域のベトナムに近い昆明(こんめい)に出店した店舗の年商は、上海の店舗の年商と変わらないです。これはなぜかというと、やはりLifeWearというユニクロのコンセプトや、高品質で着心地が良い服、様々な生活シーンに合う、日常生活に欠かせない服として、ユニクロがお客様から高い支持を得ているからです。また、競合他社に比べて、ユニクロのお客様を最優先するサービス、これは我々の店員教育によるものですが、競合他社と全く違うサービスということが強みになっています。
Q2: 
中国のEコマース事業のO2O(Online to Offline)のオーダーを、店舗在庫を引き当てながら実施していることが非常に興味深いです。この取り組みのレベルは中国の都市によって違うのでしょうか?
A2: 
潘グレーターチャイナCEO:
リアル店舗の出店を加速しながらEコマースと連動させるという商売を、我々は他社に先駆けて実践しています。ご存じかもしれないですが「W11(ダブル・イレブン)」、これは世界的にも有名なアリババさんがスタートしたEコマースのイベントですが、我々はファッション小売業の中では中国ナンバーワンの売上を誇っています。と同時に、ユニクロのリアル店舗でも、このイベントの日は、朝から長蛇の列のお客様にご来店いただいています。店舗で商品を見て、さわって、試着してから買いたいというお客様が増えているという現象が、今、中国で現実となってきました。我々は積極的に出店して、さらに社内で推進している「個店経営」といった、一店舗一店舗が確実に収益を上げられるような体制にすることを進めながら、全体として競合他社に圧倒的な差をつけて成長していきたいと考えています。
O2Oのオーダーに対して店舗在庫を引き当てるという仕組みは、9割以上の店舗で行っています。実施していない店舗は百貨店に出店している店舗です。
Q3: 
サプライチェーン改革をされていると思いますが、柳井社長から見て、この上期の結果はどう感じていますか?暖冬とはいえ、無駄に物をつくったという印象です。もっと改革できたのでは?
A3: 
柳井社長兼会長:
おっしゃる通り、もう少しできたと思います。前年が非常に好成績で思った以上に売れたので、それを見越してそれ以上につくったのですが、11月に気温が高く、防寒着が売れず、そこの調整がなかなかうまくできなかったということです。ただ、我々がいつも在庫を持っている、どこの店舗に行っても買う商品があるということは、強みだと思います。我々には、まだ課題が多いと思っています。これからは、より魅力的な商品を増やしていくことをもっとやらないといけないと思っています。
今の中国の現状は、オンラインからオフラインです。オンラインの企業がオフラインの小売業を買収しています。我々は反対に小売業の方からEコマースに出ていますが、これはもう将来、Eコマースとか小売業とかいうものではなくて、お客様にとって、単純に便利なところで、一番良い商品を売っているところで買うということになると思います。我々はそれをめざしてやっていきたいと思っています。
Q4: 
中国のデジタル戦略やEコマース事業の加速は、世界のユニクロの中でも先行している例でしょうか。貴社では、このグレーターチャイナの事例をユニクロ全体に広げていくのでしょうか?
A4: 
柳井社長兼会長:
僕は中国が世界で一番先行していると思っています。アパレルでは、我々みたいな業種の方が、単純にオンラインをやっているところよりも確実に強いと考えています。ですので、今中国でやっていることを全世界で、今後はやっていこうと考えていますし、そういうマーケティング、特に中国で成功したブランディングみたいなことを全世界でやっていきたいです。加えて、最適な立地に最大の店舗をつくっていくことをもっと徹底していきたいと思います。
Q5: 
中国の成功例を、グローバルな商売につなげるための、社内の情報共有はどうやって実施されているのでしょうか?
A5: 
柳井社長兼会長:
毎日のように全世界のそれぞれの機能の人、あるいは機能が違った人でプロジェクトを担っている人たちが話し合っています。それもオンライン上、ビデオ会議、あるいは直接その国に行って話し合いをして、決めて、そして早く実行することをしています。
Q6: 
有明プロジェクトで物流改革を進めているということですが、有明倉庫以外の物流倉庫・センターの展開は進んでいますか?また、新たなパートナーを検討していますか?
A6: 
柳井社長兼会長:
まず、物流センターを全部高度化していきたいと思います。単純に自動化するということではなく、各地に一番ローコストな、しかも効率的で最適な商品を届けられるような物流センターと情報システムをつくっていきたいと思っています。今はやはりロボティックスと人工知能といった時代ですので、できたらそういう企業ともぜひ組みたいと考えています。
Q7: 
グレーターチャイナにおいて、Eコマース事業の利益率は店舗より高いですか?また、中国のEコマース事業はT-mallと自社サイトを併用されていますが、両方のチャネルを伸ばしていきますか?
A7: 
潘グレーターチャイナCEO:
収益性ですが、店舗もEコマースも両方好調です。Eコマースの方がより利益率が高いです。チャネル別ですが、アリババさんもテンセントさんも、我々とっては非常に大切な戦略的なパートナー企業です。両方とおつき合いさせていただいていますが、アリババさんのEコマースプラットフォームは取り組みの期間も長く、非常に知名度が高いというのが現状です。一方、我々も、WeChatミニプログラム(アプリの中から利用できるアプリ)と連動しながら、自社サイトを立ち上げておりますので、そういったWeChatミニプログラムとの連携も、これから伸ばせるポテンシャルがあると考えています。
Q8: 
潘さんが1年半前に登壇されて、「今後5年間で売上1兆円、営業利益2,000億円をめざす」という中期計画を発表されていましたが、これは、実現できますか?
A8: 
潘グレーターチャイナCEO:
まずは売上1兆円をめざしていきますので、ぜひ楽しみにしていただきたいと考えております。

以上  

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