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質疑応答の概要

最終更新日: 2016.07.18
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2016年8月期第3四半期:決算説明会質疑応答

開催日:
2016年7月14日
開催場所:
ファーストリテイリング東京本部

2016年7月14日開催の決算説明会の主な質疑応答のテキストです。内容については、ご理解いただきやすいよう部分的に加筆・修正しております。

Q1: 
有明倉庫が稼動したことによるコスト増はどれくらいありますか?また、倉庫の稼働状況、倉庫が稼動したことによる店舗作業への影響、Eコマース(以下、EC)事業への影響などを教えてください。
A1: 
岡﨑 CFO :
有明倉庫のコストインパクトの具体的な数字は申し上げられないですが、稼働状況としては、店舗向けの配送を開始しています。間もなく EC 向けの配送も始める予定で、この秋冬商戦からは本格稼働する予定です。有明倉庫の稼動によって、店舗人員の働き方を変えていきますが、現段階ではまずは倉庫自体の運営を軌道に乗せることを優先しています。EC 配送については、この秋冬から、基本的には翌日配送を予定しており、また、地域によっては希望されるお客様に対して当日配送のようなサービスも考えています。
Q2: 
Eコマース事業を拡大するために、商品開発面で新たな動きはありますか?
A2: 
岡﨑 CFO :
有明倉庫の立ち上げを契機に、"デジタルフラッグシップストア"というものを立ち上げることをこの秋に計画しています。そこでは、ECにおいてユニクロの全商品や全品番をいつでも入手していただけるサービス、また、サイズのバリエーションの拡大を考えています。加えて、EC 特別商品の販売といったことも考えています。
Q3: 
この第3四半期では、国内ユニクロの EDLP(Every Day Low Price)戦略がうまくいったように見えますが、第4四半期でも、粗利益率や経費率の改善は見込まれますか?
新しい価格戦略は社内でどう評価されていますか?
A3: 
岡﨑 CFO :
「毎日お買い求めやすい価格」をキーワードに、新しい価格戦略を3月から進めてきました。これは価格体系の見直をして、価格を引き下げるものは下げる一方で、週末の値引き販売を極力抑制するというものです。新価格戦略については、今のところ非常に良い手応えを感じています。売上げも良いですし、粗利益率に対しても好影響を与えていると思います。お客様からの評価を聞いてもご支持をいただいているようですので、新価格戦略は今後も続けていきます。
Q4: 
第3四半期では客単価が9%上昇していますが、この背景について教えてください。値引き率を抑えたことによって客単価が上昇したのでしょうか?
A4: 
岡﨑 CFO :
値引き率が少なくなった影響に加え、商品構成のミックスが、やや価格の高い商品に振れていることも影響しています。お客様が、プロパー価格(値引きしていない価格)で買われているのと、比較的単価が高いボトムスなどの商品を買っていただいている影響です。
Q5: 
米国ユニクロ事業は、第3四半期には在庫調整により粗利益率が改善し、赤字幅が縮小したということですが、第4四半期もその傾向は続きますか?黒字化はいつごろになりますか?
A5: 
岡﨑 CFO :
米国では、売上げ不振により在庫過多に苦しんできたというのは、以前にもご説明した通りです。その在庫処分をこの秋冬に行ったことで、上期では粗利率が大きく崩れましたが、その結果、在庫は健全化されました。そのため、この第3四半期は、健全な商売ができ始めたと思います。商売が軌道に乗りつつありますので、粗利益率が今までのように大きく崩れることはないと考えています。また、同時に経費削減も行っています。今後は経費率の改善と粗利益率の改善で、早期の黒字化をめざしたいです。ただ、1 店舗 1 店舗の売上をもっと大きく伸ばしていかないと儲かる構造にならないので、マーケティングの強化も必要だと考えています。事業全体が儲かる構造にしていくことを考えていますが、来期に黒字化するということは難しいと思います。
Q6: 
第3四半期の連結営業利益はやや上ブレしたという説明でしたが、上ブレ額はどれくらいだったのでしょうか?また、下期の営業利益の見通しを変えなかった背景を教えてください。例えば、第4四半期に海外ユニクロの利益が悪化することを見込んでいるのでしょうか?
A6: 
岡﨑 CFO :
第3四半期の上ブレ金額は開示していませんが、ここまでは計画を上回る、良い手応えがあります。第4四半期についても決して弱気ではなく、商売についてはうまくやっていけると思っています。ただし、業績予想については大きく変化がなければ変更しない方針ですので、今回は業績予想を変えるほどの変化ではなかったので、下期の売上収益、事業利益、営業利益の予想は変更しませんでした。ただ、為替の影響が直接出る金融収益・費用については、6月末の為替レートに基づいて計算し、親会社の所有者に帰属する当期利益の予想数値を変更しています。
Q7: 
国内での EC の好調が加速している背景を教えてください。
A7: 
岡﨑 CFO :
EC 事業は将来の売上構成比を 30%にすることをめざして育てていくという、強い経営の意思がありますので、EC 部隊の組織の増強、デジタルマーケティングの強化などを実施しており、その効果が出始めているのだと思います。また、デジタル会員の拡大にも力を入れており、EC だけではなく、店頭も一体となることによって会員数も順調に増えています。また、日本のお客様も、EC でお買い物をされている方が増えているということが多分にあるだろうと思います。こういうことが相まって EC 販売が伸びているのだと思います。
Q8: 
海外ユニクロの第3四半期の営業利益が計画通りという説明でしたが、粗利益率は前年比で低下していました。この背景を教えてください。
A8: 
岡﨑 CFO :
海外ユニクロ事業では、韓国、台湾、香港の売上げが不振で、これらのエリアでは減益が続いています。これは、景気後退の影響を受けているためです。やはり売上げ不振になると粗利率も悪くなるので、第3四半期にはこの影響が出たということです。足元の状況としては、これらのエリアも回復傾向にありますので、すごく深刻な問題というわけではないです。
Q9: 
第3四半期では国内ユニクロの粗利益率が前期比で改善しています。社内の調達為替レートが円安でコストが上がっているのに加え、EDLP 価格戦略で原価率が上昇していると思いますが、粗利益率が改善した理由は全て値下げロスの改善によるものですか?今後はどうでしょうか?
A9: 
岡﨑 CFO :
原価率は若干厳しくなっていきますが、値引き率を抑制することで吸収できると考えています。今後も「毎日お買い求めやすい価格」の新価格戦略を推進していく予定で、この秋冬商品については、前年度の秋冬に値上げをしたものがありますが、お客様目線で再度価格見直しを進めた結果、かなりの商品については元の価格に戻す予定です。ですが、これを前提としても、値引き率のコントロールで、十分やっていけると考えています。

以上  

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