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質疑応答の概要

最終更新日: 2015.10.13
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2015年8月期:決算説明会質疑応答

開催日:
2015年10月8日
開催場所:
ファーストリテイリング東京本部

2015年10月8日開催の決算説明会の主な質疑応答をテキストでご覧いただけます。内容につきましては、ご理解いただきやすいよう部分的に加筆・修正しております。

Q1: 
この秋冬で国内ユニクロは平均 10%の値上げをしているということですが、2016 年春夏でも値上げをするのでしょうか?円安により、引き続き原価増のプレッシャーがあるのでしょうか?
A1: 
柳井社長:
ご存知の通り、円はドルに対して 80 円から 120 円と、33%も下がっています。このような状況では、我々は品質を下げないために、価格を上げざるを得ないです。必要最小限の値上げに留めたいですし、また、今の日本の消費状況を考えれば、むやみに値上げはできないと思っています。苦渋の選択ではありますが、ユニクロは品質で評価されているブランドですので、品質を落とすことは絶対にしたくなく、むしろ品質を上げる方向でやっていきたいと思っていますので、多分、来年の春夏商品も、多少は値段を上げざるを得ないと思っています。ただし、お客様が評価しない限り値段を上げることはむしろマイナスになると思いますので、慎重にやっていきたいと思 っています。
Q2: 
今期の海外ユニクロ事業は、減損損失がなくなるということを考えれば、営業利益率は若干の改善ではなく、大きく改善するのではないでしょうか?中国の経済減速によって、グレーターチ ャイナの業績が悪くなる見込みですか?
A2: 
岡﨑CFO:
減損損失は縮小を見込んでいますので、海外ユニクロ事業の営業利益は大幅な増益を見込んでいます。ただ、売上げも大きく伸びる予想ですので、営業利益率は若干の改善に留まる見込みです。やや控えめに「若干の改善」とコメントしているだけで、海外ユニクロ事業を悲観的に予想しているのではありません。中国の業績については、現状も非常に順調ですので、今期も前期と同様の成長率と、同様の利益率を見込んでいます。
Q3: 
デジタルイノベーションの話ですが、どれぐらいの時間軸で進んでいくのか教えてください。
A3: 
柳井社長:
多分3~5年ぐらいで実現できると思います。それもグローバルでやっていきます。我々は、幸いなことに、グローバルでリアルの店舗を展開し、ブランド認知度がありますから、リアルとバーチャルの融合は早くできると思います。デジタル化というものがどれだけ早いかは、中国のアリババグループをご覧になればわかります。彼らがあっという間に、売上げがウォルマートを抜くぐらいに成長しています。今までの成長スピードとは違うスピードで成長できるのではないかと思っています。
近い将来、インターネットで全てが結ばれれば、産業構造が変わってくると思います。これは、金融と IT 産業だけだったものが、あらゆる産業にも起きてくるということです。我々の強みは、グローバルブランドとして知られているということと、リアル店舗を持っていることです。これから優れた企業とオープンイノベーションをすれば、多分、新しい産業を、エンド・トゥ・エンドで創 っていけると思います。エンド・トゥ・エンドというのは、顧客ニーズから最終の販売までのプロセスを同時進行していくということです。そういった新しい産業を創っていきたいです。
将来は、お客様にとっては、バーチャルで買ったのか、リアル店舗で買ったのかを意識せずに、いつでもどこでも買い物ができるようになると思います。
Q4: 
米国ユニクロ事業が苦戦していますが、某大手米国アパレル小売業も大量閉店をしているようなので、これは、産業の構造的な問題によるものですか?
A4: 
柳井社長:
米国事業の問題は2つあります。まず、我々の内部要因です。経営の仕組みが弱かったと思います。これからは、世界中の精鋭を集めて米国に派遣し、経営の立て直しをやろうと考えています。2つ目は、米国では、郊外のショッピングモールの時代からインターネットの時代へと需要が移っているという外部要因です。我々も、今後は出店を主要都市の旗艦店や大型店に集中させ、Eコマースの商売を組み合わせて拡大させていきたいと考えています。
Q5: 
米国ユニクロ事業のスクラップ&ビルドはどういった立地になりますか?米国のEコマース事業が好調ということですが、売上構成比を教えてください。また、米国事業の黒字化のめどはいつになりますか?
A5: 
岡崎CFO:
スクラップ&ビルドについては個店ベースで判断をしていきますが、主に郊外モールで不振な店舗を中心にスクラップをしていくことになると思います。モールでも、都心中心に出店をしていくというスクラップ&ビルドになっていくと思います。米国でのEコマース事業の比率は日本に比べるとかなり高い水準で、15%ぐらいです。今後もどんどん伸ばしていけると考えています。また、米国事業の黒字化のめどですが、来年度には達成したいと考えています。
Q6: 
デジタルイノベーションですが、有明の"デジタルフラッグシップストア"の稼動は 2016年春からのスタートと考えてよいでしょうか?
A6: 
柳井社長:
来年の春に稼動するのは配送業務です。有明はバーチャルのフラッグシップストアであると同時に、リアル店舗の倉庫にもなります。例えば、リアル店舗の在庫を減らして、有明から1日何回も配送するといったことも考えています。バーチャルのフラッグシップストアは、来年秋から開始する予定です。

以上  

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