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トップインタビュー

最終更新日: 2015.02.19
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LifeWearという新しいカテゴリーの服
ユニクロを世界中で愛されるブランドに

ユニクロが世界に送り出すのは、最も心地よく毎日を過ごせる服

今から30年前、1984年6月にユニクロ1号店はオープンしました。そのときから「人々の生活をより豊かに、より快適に変えていく究極の普段着」をめざして、ユニクロは服を届け続けてきました。その思いが込められているのが、LifeWearというコンセプトです。世界で唯一、ユニクロだけがつくる新しいカテゴリーの服です。

洋服の歴史を紐解くと、欧州でドレスが誕生し、米国では作業着からジーンズが生まれ、肌着がTシャツへと進化し、それがカジュアルウエア、スポーツウエアへと変化を遂げました。洋服の歴史が浅い日本で生まれたユニクロは、既存の概念に縛られることなく、新しい発想で、新しいコンセプトの服を生み出すことができると思います。ユニクロだからこそつくれる新しいカテゴリーの服、それは、高品質でファッション性があり、着心地が本当に良く、誰もが手の届く価格の日常着です。その実現のために画期的な素材の開発と調達、洗練されたデザインを追求し続けています。

Life Wear

ユニクロへの支持が、海外市場で高まりを見せています

14年前に海外1号店をロンドンにオープンしたとき、ユニクロのブランドコンセプトや商品は、当時のロンドンのお客様には理解されなかったと思います。海外市場でユニクロがお客様の支持を集めることができるようになったのは、我々がめざすLifeWearというコンセプトがお客様に伝わり、理解されるようになったからです。LifeWearとは、世界中のお客様が求めている服なのだと思います。ユニクロを一度でも着用されたお客様は、ユニクロの着心地の良さに感動されます。これほど快適な日常着はなかったという驚きと、ユニクロの店舗サービスに感激し、ユニクロのファンになっていただけています。

世界中が感動するブランドに向けて進化を続けます

ユニクロを世界中で愛されるブランドにさらに進化させるために、ニューヨーク、パリ、ロンドン、東京、上海という世界のファッションの中心地に本格的なR&Dセンターを立ち上げ、製品開発の力をさらに高めていきます。また、戦略的パートナーである東レ株式会社と協働で、画期的な素材開発も進めていきます。東レ株式会社の社員数名がユニクロ本部に常駐しており、毎日ユニクロの社員と共に新素材開発に向けて熱いディスカッションを行っています。このような、日々の努力と、改良に改良を重ねることで、今までにない画期的な新素材の服が誕生します。

この他に、ユニクロに新風を吹き込むため、ニューヨーク近代美術館(MoMA)や、さまざまなパートナー企業、デザイナーとのコラボレーションも拡大させていきます。MoMAとのコラボレーションでは、アンディ・ウォーホルやキース・へリングなどのポップアートの巨匠や新進気鋭のアーティストのアートを取り入れたTシャツ、スウェットパーカ、ウルトラライトダウンが世界中のユニクロで人気を博しています。また、イネス・ド・ラ・フレサンジュとのコラボレーションは、欧州では初日から完売する商品も出るほどの人気を集めました。

加えてユニクロの核となるコア商品を、さらに進化させたいと考えています。ヒートテック、ウルトラライトダウン、エアリズムは、ユニクロの代表商品として世界の市場でも知られるようになりましたが、我々が強みとしているジーンズ、パンツ、シャツ、セーターといった商品も、さらに磨きをかけることで世界中で愛される商品に育てていきたいと思っています。

 

成長の軸足は海外ユニクロ事業
まずはアジアが牽引、次は米国へ

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グレーターチャイナの売上が、初めて2,000億円超え

2014年8月期には、グレーターチャイナ(中国・香港・台湾)の売上が初めて2,000億円を超え、期末店舗数も374店舗に達しました。営業利益率は前年から改善し11.9%となり、グレーターチャイナでの成長が確かなものになっています。グレーターチャイナでは今後も年間100店舗を出店し、数年間で1,000店舗に到達させる計画で、中期的には3,000店舗をめざしていきます。

また、アジアのなかでは韓国が大成功を収めており、2014年8月末の店舗数は133店舗となり、高成長が続いています。韓国でのユニクロの人気は極めて高く、欧米のファッションブランドを制し、ファッションブランドNo.1の地位を確立しています。

東南アジア・オセアニア地区でも、ユニクロの出店エリアは拡大しています。2014年8月末の店舗数は80店舗に達しました。加えて2014年4月にオープンしたオーストラリア1号店のメルボルン店が大成功を収め、オーストラリア市場での高いポテンシャルを感じています。

海外ユニクロ事業は、グループの成長を支える柱です。2015年8月期は年間200店舗の出店を計画、グレーターチャイナを含むアジアを中心に高い成長が続きます。近い将来、海外ユニクロの売上は、日本を超えることが予想されます。

中国 広州ビクトリー広場店
中国 広州ビクトリー広場店

期待が高まる米国市場でのユニクロ

世界最大の消費国である米国は、ユニクロにとってはアジアに次ぐ有望な市場です。これから米国でユニクロをどう成長させ、利益を生む事業に育てていくのかが、経営の最大の課題といえます。

グローバル旗艦店を含むニューヨークの3店舗は、毎年客数が伸び、二桁増収が続いています。2011年秋にグローバル旗艦店のニューヨーク5番街店がオープンしてから3年が過ぎ、ニューヨーカーの間でもユニクロブランドが定着し、ファンが増えてきました。米国では年間20~30店舗の出店を続け、近い将来には年間100店舗を出店できる体制にしていきます。米国のデベロッパーからの出店オファーが多く、米国市場での成長への期待が高まっています。

アジア市場とは異なり、米国市場ではまだユニクロブランドの認知度が低いこともあり、解決していかなければならない経営課題は数多くあります。しかし、現地をよく知る米国人の経営チームを中心に、早期にビジネスを黒字化させていきます。そして、拡大のペースを速めながら、米国No.1ブランドをめざしていきます。

欧州の主要都市へ、そして世界中へユニクロを出店

欧州では、主要都市を中心に出店を進めていきます。2014年4月にはドイツのベルリンに出店し、大成功を収めることができました。2015年秋には、ベルギーのアントワープへの出店を予定しています。欧州の各都市で、ユニクロのLifeWearというコンセプトを伝え、ユニクロファンを増やしていきたいと思っています。我々は、世界No.1ブランドになるために、世界中にユニクロを出店していきます。

ベルリン タウエンツィーン店(グローバル旗艦店)
ベルリン タウエンツィーン店(グローバル旗艦店)

 

リアルとバーチャルの融合
画期的な新しい産業を創出する

リアルとバーチャルが融合する、新しいサプライチェーンをつくる

インターネットが世界中に普及し、情報伝達のスピードは飛躍的に高まりました。この影響を最初に受けたのは、情報産業と金融産業です。そして我々のようなアパレル小売業でも、産業構造が根本的に変わるような大きな渦となっています。今後数年間で業界が様変わりしていくのではないでしょうか。一般的にバーチャルの店舗であるインターネット販売が拡大すると、リアルの店舗は衰退するといわれています。実はそんなに単純なことではなく、リアルとバーチャルが融合し、お互いの機能がより高まり、新しい産業に変化するのではないかと思っています。そのなかで我々は、革新を起こし、業界をリードする企業になりたいと考えています。

ユニクロは、商品の企画から生産、販売までを一貫して行うSPA(アパレル製造小売業)のビジネスモデルを確立していますが、今はこのビジネスモデルをさらに進化させ、リアルとバーチャルが融合する新しいサプライチェーンにつくり変えなければならない時期に入っています。それもグローバルで機能する新しい仕組みです。

情報伝達のスピード化により、商品の動きは今まで以上に速くなりました。そのなかで、重要性が増しているのが物流システムです。物流改革の第一歩として、大和ハウス工業株式会社と協働で、東京の有明という好立地に次世代型の物流センターを建てる計画があります。物流改革は日本中、世界中で行っていく計画です。物流が変わることで、リアルの店舗で欠品している商品があったとしても、その場ですぐにバーチャル店舗でオーダーし、お客様が帰宅する頃には自宅に商品が届けられているというような、これまでとは全く違うショッピングの方法が一般的になる可能性があります。

インターネット時代の変化は、我々にとっても新しい産業に転換するチャンスです。リアルとバーチャルが融合した画期的な新しい産業を創出したいと思っています。産業の変化は日本だけでなくグローバルで起きるので、我々のようにグローバルで展開している企業にとってこそ、より実現のチャンスが高いといえます。

リアルとバーチャルの融合イメージ

 

スタッフが主役の個店経営へ
ユニクロの店舗運営は、転換期を迎えている

チェーンストア経営から個店経営にする理由

ユニクロの店舗運営の考え方に大きな変化が起きています。ユニクロの成長の原動力となってきた"チェーンストア経営"から、"スタッフ主役の個店経営"へと変革を進めています。そのきっかけとなったのは、ある店舗の売上が、直営店から社員フランチャイズ店に転換した3年間で2倍以上になったことです。この店舗だけではなく、社員フランチャイズ店は軒並み好成績をあげています。彼らの高いパフォーマンスの背景には、直営店にはない地域密着型の店舗ということがありました。社員フランチャイズ店の経営者、店長、スタッフ全員が地域のお客様をよく知っていて、お客様とコミュニケーションを活発に行い、地元のニーズをつかんでいます。同時に、経営者マインドをもつ社員フランチャイズ経営者は、ファーストリテイリングのビジョン、価値観、企業文化をスタッフとともに共有しており、スタッフが安心して長く働ける環境をつくりあげています。

こうしたプラスの面を生かすため、日本のユニクロでは2014年春から地域正社員制度を発足させました。数年後には直営店で働くスタッフの約半分を、地域正社員にする計画です。スタッフ一人ひとりが仕事の責任範囲を拡大することができ、ユニクロの仕事を通して個人も成長できる制度です。この制度は日本だけでなく、世界中のユニクロにも広めていきたいと考えています。

吉祥寺店オープン告知の冊子・イラスト付きオープン記念マグカップ10月にオープンしたグローバル繁盛店の吉祥寺店は、地域密着型の店舗としてスタートしました。地元をよく知るスタッフから多くの提案をしてもらい、オープンイベントに生かしました。吉祥寺が舞台となっている漫画の世界をユニクロの店内ディスプレイで演出したり、地元のお店を紹介する専用コーナーを設置したり、吉祥寺で活躍するイラストレーターがデザインしたオープン記念マグカップをお客様にプレゼントしたり、と楽しい企画が揃いました。これからもユニクロがオープンするたびに、地元に愛され、その地を愛するお客様が楽しく買い物をされるお店になりたいと思っています。

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ジーユーをグループ第二の柱へ
2014年8月期は年商1,000億円を超える

日本発のファストファッションブランドとしてアジアNo.1へ

ジーユーの売上は2014年8月期に1,000億円を突破しました。ジーユー1号店がオープンしたのは2006年10月ですので、8年目にして1,000億円の年商を達成したということです。この業界でも稀に見る成長スピードの速さです。"ファッションと低価格のブランド"として、ジーユーは日本市場で瞬く間にポジションを確立することができました。それは、欧米発のファストファッションと呼ばれる業態の企業(H&M、Primarkなど)と同じように、「ファッションを手軽な価格で楽しみたい、自由に服を組み合わせてコーディネートを楽しみたい」というお客様の心をつかんだからです。

ジーユーの日本での成長余地はまだ十分にありますが、すでに海外市場へ目を向け、2013年9月には上海に海外1号店を出店しました。翌2014年秋に出店した台湾の2店舗でも、熱狂的にお客様から支持を得ています。ユニクロと同様にジーユーについても、アジア市場での高い成長ポテンシャルを感じました。ジーユーは日本発のファストファッションですので、欧米発のファストファッションブランドとは一味違う強みが発揮できると考えています。ジーユーの、デザインし過ぎず、バランス感覚にすぐれたトレンド感とディテールへのこだわり、日本的な"カワイイ"ファッションを強みとして、アジア市場でファストファッションブランドNo.1のポジションが獲得できると思っています。

ジーユーが高い成長を継続させていくには、商品の開発力を圧倒的に強くしていかなければなりません。今の商品アイテム数を大幅に増やす必要があると思います。ユニクロだけでなく、セオリー、コントワー・デ・コトニエ、J Brandなどのグループ企業からのサポートを得られることも、ジーユーにとっての強みです。すべての分野で、ファーストリテイリンググループが全面的にサポートを行い、ジーユーの成長を支えていくつもりです。

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世界最高の企業グループへ

FAST RETAILING WAY(FRグループ企業理念)
服を変え、常識を変え、世界を変えていく
Mission ファーストリテイリンググループは─
■ 本当に良い服、今までにない新しい価値を持つ服を創造し、
  世界中のあらゆる人々に、良い服を着る喜び、幸せ、満足を提供します
■ 独自の企業活動を通じて人々の暮らしの充実に貢献し、社会との調和ある発展を目指します

売上高5兆円、営業利益1兆円の達成のために

ファーストリテイリングがめざしているのは、「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」ことです。我々の服づくりへの情熱、お客様サービス、勤勉さ、チームワークといった日本的なDNAを大切にしながら、全社員が経営者の視点をもって経営していきます。

我々が中期計画として掲げている「売上高5兆円、営業利益1兆円」を達成し、世界No.1ブランドになるためには、世界中の社員が高い目標に向かって"グローバルワン・全員経営"を日々実践し、着実に歩んでいくことだと思っています。

服のビジネスを通したCSR活動の推進

CSR活動への取り組みは事業と同じか、それ以上に重要な活動と位置付け、服のビジネスを通して社会に貢献する企業をめざしています。全商品リサイクル活動、ソーシャルビジネスなどのCSR活動とともに、お取引先工場の労働環境の整備、環境保全も大切な活動として行っています。

事業基盤を強固なものにするためのM&Aの活用

グループの成長のためには、M&Aもひとつの選択肢です。特に我々の主力ビジネスである服や服飾雑貨の分野で抜きん出たノウハウをもつブランドを組み込むことで、グループへの相乗効果が期待できます。J Brandを買収したのは、J Brandの卓越したデニムのノウハウをユニクロなどの商品開発に生かすことができるからです。また、買収したブランドをグループの力でグローバルブランドに育てることもできます。我々のグローバル展開が進めば進むほど、M&Aの重要性は高まってくると思います。

株主還元は、業績に連動した高配当を実施

成長のための投資資金、財務健全性のための内部留保、株主の皆様への利益還元といった配分を 基本とし、業績に連動した高配当を方針としています。2014年8月期の1株当たりの年間配当金は 300円でした。

今後も株主の皆様への利益還元を、経営の最重要課題のひとつであると考え、高配当を継続して まいります。

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