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トップインタビュー

最終更新日: 2016.02.10
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LifeWearという新しいカテゴリーの服

ユニクロは人々の生活を豊かにする究極の普段着です

ユニクロがめざしているのは、「人々の生活をより豊かに、より快適にする究極の普段着」です。これまでに世界17の国と地域で約1,700店舗の広がりを見せるまでになったユニクロは、新しいカテゴリーの服として世界中のお客様から愛されています。

一般的にファッションのビジネスでは、流行をいち早く追うことが重要です。しかしユニクロは、今までのアパレルブランドとは全く異なるLifeWearという、世界唯一の新しいカテゴリーの服を追求し続けています。LifeWearとは、高品質でファッション性があるベーシックウエアであり、着心地が本当に良い、誰もが手の届く価格の日常着です。

LifeWearを追求していけばいくほど、求められるのは高品質な素材、洗練されたシルエットと心地良いフィッティングです。シンプルでベーシックな服のデザインは、ファッションを追うよりも難しく、高い技術や経験、独自のインスピレーションが求められます。ユニクロでは、東京、ニューヨーク、上海、ロサンゼルス、パリのR&Dセンターで、世界の一流デザイナー、熟練したパタンナーによる商品開発を強化しています。

また、我々は15年前から世界有数の合繊メーカーである東レ株式会社とタッグを組み、戦略的素材の開発に取り組んできました。その成果が、冬の暖かウエアのヒートテック、夏の涼感インナーのエアリズム、超軽量のウルトラライトダウンです。こうした長年に亘る素材の協業開発は、世界でもほとんど例がありません。さらに大手天然素材メーカーとの協業により、カシミヤのセーター、スーピマ©コットンを使ったTシャツなどの開発も行い、リーズナブルな価格で世界中のお客様にお届けしています。

2015年秋に発売した「ウルトラストレッチジーンズ」は、改良に改良を重ねて生まれた、女性のための理想的なジーンズです。計算されつくした素材の配合により、信じられないほど伸縮性の高い素材が完成しました。女性の毎日の生活をストレスフリーにしてくれる、未体験のフィッティングを実現しています。ジーンズはもともと、農作業のような重労働に携わる男性のための衣服でした。女性にフィットする服ではありませんでしたが、ユニクロの「ウルトラストレッチジーンズ」は、それを改革しました。

これからも、我々は最新のイノベーションで、究極の日常着であるLifeWearを進化させ、お客様にお届けし続けたいと思っています。

 

成長の軸足は海外ユニクロ事業

 

グレーターチャイナの売上が3,000億円を超えました

ユニクロ上海店 グローバル旗艦店のユニクロ上海店は2013年秋に上海きっての商業街である淮海中路(ファイハイジョンルー)にオープンしました。
ユニクロ史上最大の約2,000坪の広さを誇り、連日多くのお客様がお買い物に訪れています。2015年8月期のグレーターチャイナ(中国大陸・香港・台湾) の売上は、初めて3,000億円を超えました。2005年に 香港1号店を出店した頃には想像もつかない高成長です。 これからも、中国市場が特に有望だと感じています。中国 大陸の中産階級の人口は4億人といわれており、日本市場 の何倍もの成長ポテンシャルがあります。日本も高度経済 成長時代には、家や車を買う前に、まず自分の服や靴など の服飾品を買いました。高品質でベーシックな服として 認知されているユニクロは、中国のお客様の第一の選択 肢になるのではないかと思っています。今後もグレーター チャイナで年間100店舗の出店を続け、店舗数を現在の 467店舗(2015年8月末)から1,000店舗へ、将来的には 3,000店舗まで拡大させていきたいと思っています。

東南アジア・オセアニア地区でも2015年8月末の店舗 数が108店舗に達し、本格的なビジネスの拡大がスタート しています。新しく進出したオーストラリア市場も有望です。 これらの市場でのユニクロの認知度は非常に高いため、 収益性も期待できるビジネスです。

 

最優先課題は米国ユニクロの赤字解消です

米国ユニクロ事業は、抜本的な戦略の転換を図りました。今後は大都市を中心とした出店に集中させるため、スクラップ&ビルドと、Eコマース事業の拡大によって赤字解消を図っていきます。

2006年に出店したグローバル旗艦店のニューヨークのSOHO店、2011年にオープンしたグローバル旗艦店の5番街店の売上は好調です。ニューヨーカーの間でユニクロの人気が定着し、多くのお客様がリピーターです。米国市場での大きな課題は、郊外のショッピングモールでのユニクロの認知度が低いことです。この状況を踏まえ、郊外のショッピングモールの店舗をスクラップすると同時に、大都市の好立地に出店を集中させ、そのエリアで存在感のある大型店や旗艦店をつくり、ブランド認知度を上げながらEコマース事業の売上を拡大していく計画です。

国土の広い米国ではデジタルコミュニケーションを通じたEコマース事業の拡大が有効だと考えています。現在、Eコマース事業の売上構成比は約15%で、黒字ビジネスとして順調に拡大しています。

米国市場は世界最大の市場ですので、米国で成功しなければ世界No.1ブランドにはなれません。現在のファーストリテイリンググループの経営の最重要課題として、米国市場の赤字を確実に解消させていきます。

ユニクロ シカゴミシガンアベニュー店

欧州の主要都市への出店を今後加速していきます

欧州では主要都市を中心に出店を進めていきます。2015年10月には、ベルギー1号店としてアントワープへ出店しました。欧州の各都市でユニクロのLifeWearというコンセプトを伝え、ユニクロのファンを増やしていきたいと思っています。2016年春にはロンドンのグローバル旗艦店の311オックスフォードストリート店が全面リニューアルオープンし、大きく生まれ変わる予定です。

 

デジタルイノベーションが産業を変える

ユニクロを変革し、「 新しい産業」を創出します

スマートフォンなどの普及により、世代に関わらずネットユーザーが加速度的に増えたことで、流通業は大きな転換期を迎えています。今までの流通業、アパレル、小売業といった産業の際がなくなり、「新しい産業」が誕生するチャンスが訪れています。こうした動きは我々のようにグローバルでビジネスを展開する企業にとってはビッグチャンスの到来です。ビジネスの構造そのものを変革することで、我々が「新しい産業」を興す先駆者になれると思っています。

企画・生産・物流・販売といった全プロセスがインターネットでつながり、すべてが同時進行するシステムに変えていきたいと思っています。これにより、我々は、最新のファッションを最速で最適な数量で生産でき、お客様は欲しいと思った商品をすぐに手に入れることができます。お客様のお買い物スタイルは、大きく変化するに違いありません。

ユニクロのモバイル会員に登録したお客様には、ご要望に合った新商品やお買い得情報が届けられ、欲しい商品を確実に手に入れることができるようになります。将来的には、自分の身体サイズを登録することで、手軽にサイズに合った商品を購入することも可能です。このサービスの下地は、すでにスタートしています。ユニクロのEコマースでの「セミオーダー感覚で選べるファインクロスシャツ(メンズ)」は、169通りのサイズパターンの中から、自分に合う首回り、袖の長さ、フィットタイプを選ぶことができます。この販売方法により、「Lサイズのシャツを選んだが、首回りが大きすぎる」などの不満が解消されるようになりました。こうした商品が増えることで、LifeWearとしてのユニクロへの満足度はさらに増していくことが見込まれます。近い将来、グローバルでのEコマースの売上構成比を現在の5%から将来は30%以上に引き上げていきたいと考えています。

デジタルイノベーションの一環として、ユニクロは流通業の要である物流の仕組みを改革します。2016年秋には、有明配送センターを拠点とする「デジタルフラッグシップストア」が稼働します。これは、店舗とEコマースビジネスが連動した新しいシステムです。有明のような次世代物流拠点を、日本国内で10ヵ所、海外でもつくっていく計画はすでに進んでいます。

デジタルイノベーションを起こし、新しい産業を創出する、それをグローバルで成功させることが、次の成長への鍵であることは間違いありません。

 

国内ユニクロ事業は高効率、安定成長を継続

地域密着型の経営を推進します

2015年8月末に841店舗に達した国内ユニクロ事業は、今後も安定成長を継続していきたいと思っています。店舗のスクラップ&ビルドを進め、お客様がお買い物をしやすい大きな売り場にしていきます。それがユニクロのブランドイメージを、さらにアップしていくことにもつながります。

我々の制度に「社員フランチャイズ店」という、ベテラン店長が直営店からフランチャイズ店に転換することができる制度があります。直営店からフランチャイズ店に転換した店舗の売上は、2割以上アップしています。これはフランチャイズ店のオーナーには経営者マインドがあり、地域に密着した店舗として地元のお客様のご要望を的確に捉える運営を行っているからです。これまでチェーンストアオペレーションが高効率経営を実現する近道だと信じ、ユニクロのチェーンストア経営を実行してきましたが、これだけではお客様のご要望にお応えしきれないと感じるようになりました。地域に根ざした"地域密着型の経営"にすることで、よりお客様に喜ばれる店舗づくりをしていきたいと考えています。

店長が地元のニーズをつかみ、それを在庫管理に反映させたり、地元のお客様へのサービスや、店舗スタッフの教育水準を上げることに集中することが大切だと考えています。そのために、販売員の半数をアルバイトから地域正社員に転換し、長期雇用の体制を整えました。2015年8月末では、販売員約3万人のうち約1万人が地域正社員となり、活躍しています。加えて地域正社員の多くが主婦だということを考慮し、「週休3日制度」を導入しました。
働き方の多様化が広がっています。

地域正社員が増えることで、地元のニーズに応えた店づくり、地域のイベントへの参加などが活発になり、ユニクロが地元のお客様に愛され、スタッフ全員がやりがいを持って働ける店舗になっていくと信じています。

 

ジーユーの高い成長と世界No.1へ期待

日本発のファストファッションブランドとして世界No.1へ

ジーユーの2015年8月期の業績は極めて好調でした。売上は1,415億円、前期比31.6%増、営業利益は164億円、前期比2.7倍となりました。ジーユーは「ファッションを手頃な価格で楽しみたい」というお客様の心をつかみ、短期間で日本市場でのファストファッションのトップブランドに成長することができました。

最近では、ユニクロがジーユーに学ぶ点も多くなりました。たとえば、ファッショントレンドを掴んだ商品開発力、ファッション情報をお客様に伝えるマーケティング、柔軟な生産調整の仕組みなどです。特にEコマースビジネスの分野では、ユニクロがジーユーに学ぶことが多々あります。ジーユーが、最先端の技術とメソッドを駆使して若いお客様層にアプローチしてきた方法を、新しいビジネスモデルとして確立しつつあるからです。

日本におけるジーユーは、ユニクロと同規模のチェーン店展開をめざしています。また、上海、台湾といった海外市場への進出もすでに始まり、これからが楽しみです。ジーユーのデザインし過ぎない、バランス感覚にすぐれたトレンド感とディテールへのこだわり、日本的な"カワイイ"を武器にしたファッションは、欧米発のファストファッションであるH&MやZARAとは一味違う強みを発揮できています。将来は、世界でファストファッションブランドNo.1のポジションを獲得できると信じています。

 

「 グローバルワン・全員経営」の経営体制の実践

「 グローバルワン・全員経営」で世界No.1の企業をめざします

「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」という我々のグループ企業理念は、ファーストリテイリングを良い会社にしたいと思い、掲げたものです。社員全員がクリエイティブな力を発揮して、イノベーションを起こすことで、本当に良い服、今までにない服を世界中の人々にお届けしていきたいと考えています。この企業理念のバックボーンには、日本人が大切にしている物づくりへの情熱、お客様へのサービス精神、勤勉さ、チームワークといった仕事に対する真摯な姿勢も含まれています。

我々が最も大切にしているのは、世界中の全社員が「グローバルワン・全員経営」の精神で、情熱的に仕事をすることです。店舗のアルバイトからトップ経営者まで、そしてすべての社員が、経営者マインドをしっかりと持ち、最高の商品、最高のサービスをお客様に提供することに徹します。この一番良い方法を全世界で全員が実践していきます。これを着実に行っていけば、ファーストリテイリングは世界No.1企業に必ずなれると信じています。

 

株主還元は、業績に連動した高配当を実施します

成長のための投資資金、財務健全性のための内部留保、株主の皆様への利益還元といった配分を基本とし、業績に連動した高配当を実施する方針です。

2015年8月期は過去最高の業績を達成したことから、1株当たりの年間配当金は350円と、前期比50円の増配(連結配当性向32.4%)となりました。今後も、株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題のひとつとして、高配当を継続してまいります。

 

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