HOME > グループ事業 > ユニクロ事業 > ユニクロの事業戦略

ユニクロの事業戦略

最終更新日: 2018.01.31
to English page

 

グレーターチャイナ

5年後に売上1兆円をめざす

2017年8月期のグレーターチャイナ(中国大陸・香港・台湾)は、売上3,464億円(前期比4.1%増)、営業利益501億円(前期比37.0%増)と、過去最高の業績を達成しました。売上の伸び率が低いように見える理由は、為替の影響や、景気後退の影響を受けた香港・台湾の伸び率が目標を下回ったためです。中国大陸では現地通貨ベースでの売上が二桁増収と、順調にビジネスを拡大させることができました。

グレーターチャイナの業績が好調な理由は、大きく3つあります。まず挙げられるのは、ユニクロのブランドとともにLifeWearのコンセプトが市場に浸透したことです。グレーターチャイナではSNSやブログなどのデジタルマーケティングを通じて、お客様に情報が効率よく伝わっていると思います。中国の週刊誌『China Internet Weekly』の調査によると、中国大陸のデジタルマーケティングのブランドランキングで、ユニクロは3年連続でファッション小売業1位を獲得しています。

ファーストリテイリンググループ
上席執行役員
ユニクログレーターチャイナ CEO
潘 寧(パン・ニン)

2つ目の理由は、「個店経営」の効果です。国土が広い中国大陸では、各店舗が気候や地元のニーズに合わせた商品構成をつくり上げる「個店経営」を実践しました。その結果、無駄な在庫が減り、利益率が改善しています。また、週ごとに各店舗と本部が課題を一緒に考え、解決を図ることで、店舗の経費比率を下げることができました。

3つ目の理由は、新店の家賃交渉の見直しや物流の仕組みを根本的に変えるプロジェクトにより、本部の経費を削減できたことです。

将来的に有望な市場であるグレーターチャイナの収益体質を、過去2年間でより強化することができたと思います。中国大陸の景気後退懸念が薄れた今、高い成長目標を掲げ、5年後には売上1兆円、営業利益2,000億円を達成したいと考えています。

成長戦略の一環として年間100店舗の出店を継続させますが、質の高い店舗に出店を集中させ、1店舗当たりの売上増と利益率の改善を図ります。2021年度にはグレーターチャイナ全体で、1,000店舗を突破する見込みです。

Eコマースも大きな成長が期待されます。Eコマースが売上に占める割合は現在10%強に留まっていますが、この比率を30%まで高めていきたいと考えています。

今後のグレーターチャイナの高い成長を支えるためには、人材育成が大きな経営課題だと思っています。中国大陸での出店が増えた2008年から、私は毎月欠かさず、会社の指針となる『FRの精神と実行』や、柳井社長の著書である『経営者になるためのノート』についてのレクチャーを行い、社員一人ひとりにファーストリテイリングの経営哲学を徹底して教育しています。高い企業理念をもっていてこそ、お客様からのご支持を得ることができると思うからです。

グレーターチャイナの14億人のお客様にとって、ユニクロが日常生活に欠かせないブランドであり続けられるよう、これからも努力を続けていきます。

ページトップへ

 

東南アジア・オセアニア

新たな成長ステージを迎えた東南アジア・オセアニアのユニクロ事業

2009年にシンガポールに1号店を出店してからの8年間で、東南アジア・オセアニアの店舗数は178店舗(シンガポール25店舗、マレーシア43店舗、タイ35店舗、フィリピン47店舗、インドネシア14店舗、オーストラリア14店舗)まで拡大しました。2016年秋にはシンガポールに東南アジア初のグローバル旗艦店「オーチャード セントラル店」をオープンし、東南アジア市場へのファッションやユニクロの情報の発信拠点としました。ユニクロの知名度がアップし、LifeWear のコンセプトも東南アジア・オセアニアのお客様に浸透し、支持率が年々高まっています。

2017年8月期の東南アジア・オセアニアの売上規模は約1,100億円に達し、営業利益は前期比で倍増の約140億円と、高い利益率を確保することができました。このようにビジネスが軌道に乗り始めたのは、1店舗当たりの売上が飛躍的に増えたことにあります。

東南アジア・オセアニアでは、国ごとに気候、文化、宗教、ファッションの好みが大きく異なるため、各エリアに商品計画の専門チームをつくり、エリアごとのニーズを捉えた品揃えをしています。たとえば、常夏の気候に適した日常生活の必需品であるTシャツ、ポロシャツ、ショートパンツ、UT(プリントTシャツ)などの品番数を大幅に増やしたことで、客層を広げることができました。また、イスラム教徒の比率が非常に高いマレーシア、インドネシアといったエリアでは、英国生まれのデザイナーのハナ・タジマ氏とのコラボレーション商品「HANA TAJIMA FOR UNIQLO」や、男性用のバジュマラユなどが人気商品となっています。

東南アジア・オセアニアの収益性が高まった理由は、ビジネスのプロセスで効率化を図ったためです。物流の仕組みを根本から変え、物流会社と協同で効率化を図ったこと、店舗の在庫水準を見直したこと、人件費比率を改善したことなどが挙げられます。今後の大量出店に備え、出店交渉の見直しも行いました。また、現地生産比率を高めて、仕入れコストを低減させることにも成功しています。

今後は出店ペースを加速させる計画のため、経営人材の育成にも力を入れています。人口の多いタイ、マレーシア、フィリピン、インドネシアは有望な市場として出店が加速していく見込みです。お客様からのご支持No.1ブランドをめざして、年率約30%の成長を達成し、5年後には東南アジア・オセアニアのビジネスを現在の売上1,100億円から3,000億円の規模に育てていく計画です。

ページトップへ

 

欧州

大都市への出店と出店エリアの拡大

2017年8月期の欧州事業の業績は、黒字を達成することができました。特にフランス、英国、ロシアの業績が好調で、ユニクロを代表するウルトラライトダウンジャケット、UT(プリントTシャツ)、ヒートテックの人気が高くなっています。

2017年9月にオープンしたスペイン バルセロナの1号店は、予想を上回る好調なスタートとなりました。1階から3階までの吹き抜け上部は、建造当時のステンドグラス窓で飾られ、カタルーニャ地方に伝統的に伝わるシャンデリアとともに、この店舗を象徴する一角となっています。階段の壁面の大型スクリーンには、ユニクロの商品や日本を紹介するオリジナルムービーを投影しています。ユニクロが、日本文化の職人気質、まじめな物づくり、素材へのこだわり、精緻でクールなデザインといったバックボーンをもつ日本発のブランドだということを紹介しています。日本とは文化や歴史が異なる欧州では、ブランドのベースにある文化やコンセプトをお客様にご理解していただくことが大切です。

欧州は同じ国内でもエリアごとに商品の好みが異なるため、店舗ごとに地域のニーズをよく知るスタッフが主体となって、店舗に適した品揃えを行っています。欧州出身のクリストフ・ルメール氏、イネス・ド・ラ・フレサンジュ氏、ジョナサン・ウィリアム・アンダーソン氏とのコラボレーションラインは、特に人気が高く、これらの商品を買いに、ユニクロにご来店されるお客様が多数いらっしゃいます。

欧州は業績が安定し、今は拡大のステージに立っています。今後の出店戦略は、欧州の大都市中心の出店と、2018年秋進出予定のスウェーデンなど、新しいエリアへの拡大です。

ページトップへ