What Diversity Means to Us

ジュリウス・ミウ
  • LGBTQ+

多様性豊かな人が集まって、アパレル産業の未来が拓かれる

ジュリウス・ミウ ユニクロドイツ ヨーロッパVMDチーム リーダー

一人ひとりの個性と違いを尊重する

ドイツのユニクロ1号店がベルリンにオープンした2014年に、私はファーストリテイリングに入社しました。それからずっと、ビジュアルマーチャンダイジング(VMD)のクオリティを高めることを通して、お客様に最高の体験を提供することに携わっています。現在、私はドイツをはじめとするヨーロッパ全域のVMDを担当しています。私の専門は、お客様に歓迎されていると感じていただける、快適な空間をつくることです。

小売業界で24年間働いてきましたが、ユニクロで働くことを楽しんでいます。なぜなら、ファーストリテイリンググループ企業理念(FR WAY)でミッションに掲げているように、「本当に良い服、今までにない新しい価値を持つ服を創造し、世界中のあらゆる人々に、良い服を着る喜び、幸せ、満足を提供する」企業だからです。

ユニクロに入社した理由の一つは、この企業理念に感銘を受けたからです。ユニクロのLifeWearは、多様化する世界の「あらゆる人のためにつくられた服」です。それは、私が思い描く、アパレル業界の将来像や考え方に合致しています。

互いのアイデンティティを大事にする
チームづくりとエンパワーメント

入社当初、私たちVMDチームは8人でした。それぞれが異なる文化の中で育ち、母語も違いました。最初から多様性豊かなチームでしたが、全員が自然体でいられたのです。今では、お互いの才能や視点、仕事を尊重し合って、それぞれの個性を開花させています。チームの一人ひとりが、ユニクロの、そしてチームのコアバリューを広げ、高めています。

一人ひとりの個性と違いを尊重する姿勢は、私たちの職場環境にも大きな影響を与えています。たとえば、先日、色彩感覚に優れたスタイリストが入社しました。彼女は聴覚に障がいがありましたが、私たちはそれを感じさせない職場環境を目指しました。チームの仲間は自然と手話を学び始め、彼女とスムーズにコミュニケーションができるようになり、お互いの理解が深まりました。また、手話によるコミュニケーションから、これまでとは違った視点から物事を見ることを学び、視野を広げられたのです。彼女を新しいメンバーに迎えて、チーム全体の成長につながりました。

私たちは、日々、お客様に最高の体験をしていただくために努力を重ねています。「簡単に満足してはいけない」。これは私たちの合い言葉のようなものです。たとえ現状がうまくいっていても、より良くできないかを常に考えて、クオリティを高めようとしています。なぜなら、私たちは自分たちが創り出すものを愛しているからです。

何事も愛することから始まります。この原則は、私自身の生き方から生まれたものですが、それはまたダイバーシティ&インクルージョンに積極的に取り組む、私たちのワークスタイルを示していると思います。

お互いを理解するために、
障壁を取り除く努力を惜しまない

新しい仲間を迎えることは、顕在化している障壁だけでなく、今まで気づかなかった障壁を取り除く機会になっています。その一つが、VMDマニュアルのリニューアルでした。

マニュアルは経験豊富な健常者の視点で書かれていることがあり、バックグラウンドや知識、経験の異なる人にはわかりにくい場合があります。それまでのVMDマニュアルも完成度は高かったのですが、聴覚障がいを持つ彼女の視点を取り入れることで、よりわかりやすいものになりました。こうして今まで気づかれなかった障壁を取り除くことで、不要な摩擦や苦労が減り、私たちの仕事へのモチベーションを高められたのです。

マニュアルのリニューアルは、店舗の生産性向上にも効果を発揮しました。追加の指示や説明会の必要がなくなり、その分の時間を有効活用できるようになったからです。ビジネスではこのようなことを「包摂のプロセス」とか「業務の効率化」と呼ぶかもしれません。しかし、私たちにとっては、日常的な取り組みの一つに過ぎません。なぜなら、すべての人に平等な機会を提供するために、現状にとらわれず、より良く変えていく企業文化が根付いているからです。

差別や排他のない、LGBTQ+や多様な
バックグラウンドを持つ人にオープンな組織へ

私の個人的な経験が、オープンマインドな職場環境への強い思いの土台になっています。目の前に障壁があるとすれば、それを乗り越え、互いに理解を深めるチャンスだと思っています。
私が10代の頃、東西冷戦が終結。両親とドイツに移住しました。当時、私が生まれた国では様々な差別が存在し、ドイツへの移住はその差別から逃げるためでもありました。こうした幼い頃に経験した差別の恐ろしさが、私のビジョンとその実現への情熱を強めました。

私は個々のアイデンティティを強く尊重しています。「自分がそうしてほしいと思うように他の人に接しなさい」という黄金律を常に守り、実践することに最善を尽くしています。

誰もが受け入れられ、理解されていると感じる必要があります。敬意を持って人と接することは、他者を受け入れ、理解するための第一歩です。ユニクロが同じように、この重要な原則を大切にしていることに感謝しています。

同僚や私は、LGBTQ+の人たちにオープンであることが当たり前になるような環境づくりに努めています。人はセクシュアリティによって定義されるものではありません。実際、私たちの会社には様々なバックグラウンドを持った人たちがたくさんいます。

私は個人的に、他者の尊重が極めて重要であることを経験してきました。他者がどうあるべきかを決めつけることの危険性を知っています。異なる視点から物事を見られなければ、自らを変え、成長することも難しくなります。だからこそ、お互いの個性や違いを尊重し、オープンマインドであることが重要なのです。
ユニクロでは、自分とは違うバックグラウンドを持つ人を受け入れなかったり、無理解や不勉強さから生まれる差別をけっして許すことはありません。誰もが自分らしさをオープンして働き、それぞれの個性を認め合う文化が根付いています。多様性豊かな人が集まってこそ、ユニクロの、そしてアパレル産業の未来はより良いものになっていきます。