身体に障がいのある人の多くは、既製の服が障がい特性に合わなかったり、身体の動きに制限があることで服の着脱が難しいという不自由さを日常的に感じています。それぞれに合った既製服を見つけることは簡単ではなく、服をリフォームしようとすれば、料金が高くなりがちです。
韓国厚生労働省から賞を授与されたユニクロ韓国サステナビリティチーム
あらゆる人の生活をより豊かにするための服LifeWearをコンセプトに掲げるユニクロは、2019年に韓国で、こうした障がい者の日常的な困難を解消する取り組みを開始しました。脳性まひ者の支援団体KSCPと提携し、専門のテーラーとカウンセラーによる綿密なカウンセリングを行い、一人ひとりの身体の状況や好みに合わせて、ユニクロの服を無料でカスタマイズしています。2022年に実施したアンケートでは、利用者の約92%の方に「日常的な苦労が減った」、「服の脱ぎ着にかかる時間が短くなった」と回答いただきました。
2024年10月、この活動は、韓国で2つの賞を受賞しました。1つ目は、優れた公共デザインの実践を通じて、人々の生活の質を高める「KOREA PUBLIC DESIGN AWARDS(韓国公共デザインアワード)」で、服のリフォーム活動のインクルーシブなデザインが認められ、 優秀賞を受賞しました。2つ目は、KSCP主催の「障がい者フェスティバル」で授与された「厚生労働大臣賞」です。この取り組みによって脳性麻痺の人々の生活の質を向上させた点が、受賞の理由となりました。今回受賞の栄誉を受けた民間企業はユニクロのみとなります。
さまざまな人のニーズに合わせてリフォームする服の例
10月24日に開催された「厚生労働大臣賞」の授賞式で、ユニクロ韓国のサステナビリティチームは、次のように話しました。「このような意義のある賞を受賞できて光栄です。ユニクロは、これからも障がいのある人々が着たいと思う服を着る権利を尊重していくと共に、障がい者の人々の日々の暮らしをより便利で豊かなものにしていきます」。
2024年9月までに、この活動は約3,800人の障がい者の人々に支援を行い、約16,000アイテムの服をお届けしました。