FAST RETAILING

「特別な日にセオリーを選ぶ」
ではなく、
「セオリーの服を着ると特別な日になる」
を実現したい。

Kenji Ohama

SPECIAL 03

社員たちの「使命」と「実行」

ミッション・業務内容

セオリー事業部リーダーとして、数値の管理や人材育成、それに本部のあるニューヨークとのグローバル事業展開に力を注ぐ。目指すのは、ALB(Affordable Luxury Brand=手が届くラグジュアリーブランド)として、これまでにない新しい価値をもつ上質な服を全世界の人に届け、世界ナンバーワンのブランドになること。そのためにみずから中心となり取り組んでいるのが、セオリーの「リブランディング」だと大濵は話す。

中国で感じた焦り。

押し寄せるグローバル化

前職のアパレル企業で商品企画と生産開発の責任者として、2010年代前半、中国に駐在していました。当時、原料と縫製工場の改革と日本と中国向けの商品企画を進めていたのですが、とにかく中国のパワーをものすごく感じましたね。所得水準も物価もみるみる上がり、この国の飛躍的な成長を取り込もうと、世界中のビジネスが中国に集まるのを目の当たりにしました。

社会の急速な成長に伴い、中国の人々が着る服や生活様式もガラリと変化。一方、グローバル化が進み、多様性の高い社会へと、中国、そして世界が大きく転換する様子を肌で感じながら現地で暮らしていると、いつしか自分たちだけが取り残されていくような焦りを感じるようになりました。

グローバル化や多様性の波が日本にも押し寄せてくることを考えたとき、日本のアパレル産業にそれを受け入れ、飛躍できる土壌があるのだろうか。そう不安に感じていたとき、世界に挑もうと果敢に立ち向かう企業に出会いました。それがファーストリテイリングです。

リブランディングに取り組む。

「経営者」のマインドを持つ

なかでもセオリーには、商品の質やビジュアルなど、完成度の高さに、日本のアパレルブランドにはないものを感じました。セオリーの服を着たときの洗練された雰囲気が、なんとも言えずかっこいい。パンツやシャツは、その最たる例ですね。そのセオリーがファーストリテイリンググループに加わったことで、商売の幅が広がり、グループ全体に相乗効果が生まれるだろうと、私にもすぐ想像ができました。

セオリーに入社し、最初に感じたのは、想像していた通り、多様性に富んだグローバルな会社だということ。ファーストリテイリンググループは「全員経営」を目指し、一人ひとりの従業員が「経営者」のマインドを持つことを大切にしています。入社後、私は商品部に配属されたのですが、ミーティングでは部署や役職に関わらず、互いにフラットに意見を交わす光景がとても新鮮にうつりました。デザイナーだけが服をデザインするのではなく、部署を超えて従業員一人ひとりが自分の意見を出すことで、本当に良い商品、そして、グローバルに通用する服を生み出せることを実感しました。

ファーストリテイリンググループのなかでも、特にセオリーはニューヨークで生まれたブランドだけに、勝負する市場や商品開発などのプロセスも異なります。そのため、アウトプットも違うわけです。例えば、「少し身体にフィットしすぎるデザインなのでは?」と思う企画も、いざ商品化されると、セオリーらしい洗練された形となり、「特別な時間」「晴れの舞台」にふさわしいアイテムとなる。この特別感はセオリーの強みであり、価値です。

すべてのプロセスを見直す

私たちはそれでもなお、今のセオリーには「リブランディング」が必要だと考えています。昨今の新型コロナウイルスの影響によって、世界は大きく変わりました。日本でも、働き方改革の浸透やリモートワークの広がりによって、ライフスタイルが変わり始めています。自宅で過ごす時間が増え、郊外に移り住むといった動きも出てきています。こうした変化に伴い、服に対するお客様の価値観やニーズも大きく変化しました。私たちは今こそ、ブランドを変革する大きなチャンスだと考えています。

セオリーは現在、商品を「企画する」「作る」「知らせる」「売る」「売り切る」という、すべてのプロセスの見直しに取り組んでいます。まず、商品の企画においては、何を売り、何を伝えたいのか、一つひとつの商品の価値をじっくり考えながら、商品企画の質を上げていくことを大切にしています。また、商品の生産では、手に取りやすい価格と品質のバランスの見直しを行っています。

同時に、ブランドの世界観と価値観を、お客様にわかりやすく伝えていきたいと思っています。これは、お客様に限らず、私たち自身がブランドの存在意義を深く考えることにもつながります。そして、商品を販売するプロセスでは、Eコマース=オンラインストアのさらなる強化がポイントです。リアル店舗でできないサービスを、オンラインストアで取り入れようと試行錯誤しています。お客様目線のていねいな接客販売は、セオリーの強みであり付加価値。セオリーでは、店舗の販売員を指名して商品を購入されるお客様もいらっしゃいますので、そうしたブランドの特徴をオンラインでも生かしたいと考えています。そして、商品を売り切るため、在庫バランスを工夫し、ロスを限りなくゼロにすると共に、さらなる品質向上を目指しています。

LifeWearとしての
セオリー。

成長した自分に出会うために

商売というのは日々、矛盾との戦いです。このリブランディングの取り組みも、簡単には解決できない壁も多くあります。その壁を乗り越えるために、すべての従業員が一丸となり、アイデアを出し合いながら最後まで諦めずに実行することが大きなカギだと考えています。それによって結果が出れば目標を達成したことになりますし、一方で失敗したのであれば、次にどうすれば最適な結果が生み出せるかを考える。これを日々、繰り返し、自分たちが実行した取り組みが目に見える成果となることが、この商売の本当の楽しさです。

私が、就職活動中の皆さんに伝えたいのは、自分が成し遂げたい目標を一つでも明確に設定することと、それを達成するために、強い意思をもって実行する行動力を身につけることです。仕事に限らず、日常生活においても「自分は何がしたいのか」「自分はどうありたいのか」ということに真正面から向き合えれば、おのずと成長した自分に出会えるのではないでしょうか。

あらゆる人の「特別な時間」に寄り添う

ファーストリテイリンググループは、LifeWearというコンセプトを掲げています。ユニクロと同様、セオリーもLifeWearをお客様にお届けしています。セオリーは、これまで特にビジネスシーンで愛用されてきましたが、「特別な時間」は、私たちの日常のさまざまなシーンにも訪れます。

ちょっとしたお出かけや入学式といった日常のアニバーサリーなど、お客様一人ひとりの日常に寄り添った「特別な服」。その「特別」をあらゆる人たちにお届けすることで、セオリーは真の意味でのラグジュアリーブランドになれると思っています。

その日が「特別」だからセオリーを選ぶのではなく、セオリーを身につけることでその日が「特別」になる。そうした日常を世界中で実現することこそが、セオリーの目標であり、私の果たすべき使命なのではないかと考えています。

LTJ

大濵 憲司

Kenji Ohama

リンク・セオリー・ジャパン セオリー事業部リーダー
※2021年2月 インタビュー当時

2015年、リンク・セオリー・ジャパンに中途で入社。マーチャンダイザーとしてのキャリアを生かし、商品部生産チームのリーダーを務め、2020年に商品部と生産部のリーダーに就任。現在はセオリー事業部リーダーとして、事業全体を統括する。

TOP