最終更新日: 2008.08.01
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M&Aの目的
M&Aの狙いとしては、2つのことが挙げられます。1つは、グループの事業ポートフォリオを拡充するために新分野での事業を獲得すること。そしてもう1つが、ユニクロなどのグループ事業が、海外で大きく展開できるプラットフォーム(事業基盤)を獲得することです。
事業ポートフォリオの拡充としては、コントワー・デ・コトニエのような、世界市場で十分展開できるアフォーダブルラグジュアリーのブランドを複数買収し、ユニクロに次ぐ主力事業として、グローバルブランドを育てていきたいと考えています。世界のアパレル・ファッション市場では、アフォーダブルラグジュアリー市場が最も成長性の高い分野であり、この分野においても商品企画・製造・マーケティング(ブランド)・販売(サービス)のすべてをコントロールするSPA企業がいかんなく力を発揮できると考えています。
もう1つのM&Aの狙いであるプラットフォームの獲得については、現地の企業への資本参加、買収によって事業の基盤を獲得することが、ユニクロをはじめグループのブランドが海外市場での成長を加速させる最適な方法だと考えています。
ファーストリテイリングは、M&Aによって、グローバルな視野と豊富な経験を有する優れた人材を獲得すると同時に、こうしたグループのビジョンに共感する社員に活躍の場を提供することにより、ダイナミックで革新的な企業グループであり続けることを目指しています。
投資の基準と意思決定のプロセス
グループの事業ポートフォリオを拡充するためのM&Aの基準として最も重視しているのは、「成長性」と「収益性」です。成長性の基準の1つは、グローバルに展開できる潜在力を有する良いブランドであるかどうか、ということです。コントワー・デ・コトニエやランジェリーのプリンセスタム・タムが、その好例です。しっかりしたブランドコンセプトをもっている良いブランドであれば、ファーストリテイリンググループの資金力や、店舗オペレーション、生産調整、在庫管理などのノウハウ、中国における生産体制、情報システムなど事業インフラの共有化を積極的に行うことによって、高成長と高収益を実現することができると考えています。
投資の決定に際しては、専門部署による案件の開発後に、関連部署や執行役員、取締役が検討を重ね、社外取締役3名を含む5名のメンバーで構成される取締役会において、4名の社外監査役を含む5名の監査役の参加のもと、慎重に判断がなされています。その際には、収益性と成長性を基準とした企業価値と投資リターンを確認するほか、グループ事業間のシナジー効果の分析も重要な判断材料となります。
ファーストリテイリングが今後のM&Aの対象とするのは、グローバルな展開が可能な潜在力をもつアパレル事業を有し、将来的に1,000億円以上の売上と15%以上の売上高経常利益率を確保できる企業です。グループ・M&A戦略を積極的に推し進め、今後数年間で3,000~4,000億円の投資を行うことにより、持続的な高成長を実現したいと考えています。
ファーストリテイリングのグループ戦略の軌跡
2004年
- 1月
- 「セオリー」を展開する、リンク・インターナショナルへ出資
2005年
- 3月
- ワンゾーンを買収
- 5月
- 「コントワー・デ・コトニエ」を展開する、ネルソンフィナンス社の経営権を獲得
2006年
- 2月
- 「プリンセスタム・タム」を展開する、プティヴィクル社を買収
- 3月
- 新規事業のジーユーを設立
- 4月
- キャビンの株式を取得し、業務提携
- 11月
- ビューカンパニーへ出資
2007年
- 8月
- キャビンをTOBにより子会社化
2008年
- 2月
- ビューカンパニーをTOBにより子会社化
2007年8月期グループ事業別売上高

2010年グループ売上高イメージ
